かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

「とてつもない日本」と言う本を読んでみました。

2007-07-08 23:01:26 | Weblog
 普段からでも迷惑メールと言うのは結構な量がありますが、土日の休みとなると一段と増えるのは、考えてみるとちょっと面白いものです。結局、迷惑メールを出している迷惑な人たちも、平日よりも休日の方が時間的に余裕ができたりするんでしょうか。どういう日常を送っている人たちがこのような所業に手を染めているのか、その迷惑振りは別として、実は結構興味があります。この人たちも、ネット時代の生んだ人種、というか職業と言うか、とにかく何らかの属性を持つ輩であることには違いないのでしょう。単なる好奇心から、この人たちの人生観なり信条なり、そんなのあるかどうかわかりませんけど、何か片鱗でもあるのならどんなものなのか垣間見てみたい気がします。まあどうこう言いつくろっても単なる覗き見趣味でしかないわけですが、たとえば、迷惑メールを排除したり流通を妨げる技術などもそれなりに開発もされていますけど、こういう迷惑人種の成り立ちや生き様を解析してみるのも、迷惑メール対策の一環になるんじゃないか、とかもっともらしく思ってみたりもいたします。
 
 さて、今日は麻生太郎氏の著作「とてつもない日本」という新書を読んでみました。実に軽快な文章で、新書と言うと大抵簡単に読めるものと相場が決まっていますが、その中でもこれは極め付けに親しみやすく、そして読みやすいものでした。口述筆記とか、あるいはゴーストライターとかではなく、ちゃんとご本人が確かに書いているのだとしたら、これはなかなかの文才でありましょう。政治家にしておくのももったいない気がいたしますが、こういう人が政治家をしている、と言うのも、それはそれで面白いものかもしれません。
 それにしても、内容は楽天的というか能天気とでも言うべきか、とにかく語り口同様に明るさいっぱいのお話がずらりと並んでいます。例えるなら、幼少時にみていた子供向け雑誌に描かれた未来予想絵図がそのまま文章になっているみたいなものでしょうか。まだ科学や未来がバラ色に見えていた時代の雰囲気が横溢しているように感じました。ニートや少子高齢化という我が国にとって未来を暗く閉ざすように感じられる諸問題を、それもまた良いではないか、と言い切り、その理由を思わずなるほど、とうなづきかねない口調で語られるのを読むと、それだけで気分よくなりそうな、落ち込んだときに聞きたくなる音楽みたいな効能のある本ではないでしょうか。まあ小冊子ですし、中身はあまり細かくそれぞれの問題を取り扱っているわけでもないですから、多分それぞれの問題について色々真剣に取り組んでいる方々からすれば突っ込みどころ満載な点も結構あるんじゃないか、とは思いますし、ちょっと違うんじゃないか? というような点も無いわけではないのですが、リーダーたるもの、これくらい楽観的に未来を希望あるものとして堂々語ると言うのは結構大事なことではないでしょうか。少なくとも、安部総理や小沢民主党党首に欠けているものが、この外務大臣にはあるような気にさせられます。大きなスキャンダルなどが無い限り、多分いずれ総理大臣になるのでしょうが、そのときどんな舵取りを見せてくれるのか、かなり興味をそそられる未来になりそうです。

コメント
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