前作の「ソウ」を見てからもう5年が経とうとしています。もうシリーズは「6」まで進んでいて、次回作は3Dになるとかいう恐ろしい話もありますね。いまさらですが、ケーブルテレビでシリーズの一挙放送があったのでやっと見ました。
正直、「2」以降っていうのは期待してなかったです。最近では“続編は面白くない”というハリウッドの常識は完全に破られてすごく面白い続編が撮られるようになってきていると思うのですが、さすがに「ソウ」のようないままでの映画の常識を覆したような怖さを持った作品の続編っていうのはやっぱり落ちるだろうなと思っていたので。
実際にはハイ、そうですね、やっぱり最初の作品よりは落ちます。犯人はもう分かっているし、ジグソウトビンベルのやり方も動機もこちらはもう知っているわけですから。
エリックマシューズ刑事ドニーウォールバーグの情報屋マイケルがジグソウの手口によって殺害される。現場に残されたヒントからジグソウのアジトへ踏み込むSWAT。ジグソウのアジトにはTVモニターがセットされており、そこにはジグソウのゲームに強制参加させられている男女8人の姿。そのうちの一人はマシューズ刑事の息子ダニエルエリックナドセンがいた。息子を救おうとジグソウに詰め寄るマシューズ刑事。ジグソウの狙いは何なのか?
TVモニターの中では、密室に閉じ込められた8人の男女が映っている。彼らは部屋に流れてくる毒ガスで2時間以内に死んでしまう。解毒剤は金庫の中。金庫の番号は“それぞれの頭脳の後ろ”順番は「虹の彼方に」というジグソウのヒント。男女8人はパニック状態で自分だけが助かろうと必死であがく。でもさ、ちょっと待ってよ。金庫の番号は“それぞれの頭脳の後ろ”とか“順番は「虹の彼方に」”とかいうヒントが出てるんだから、もっと全員で協力し合わないかな?パニック状態っていうのは分かるけどさ、絶対全員で協力し合ったほうがいいと思うって強く主張する人が誰もいないのが不思議。
この密室に閉じ込められた8人が次々にジグソウの手口で殺されていくわけだけど、その内容は結構チープ。もちろん、エグいんだけど、前作のような恐怖感はほとんどない。ちょっと安っぽいホラーを見せられている気がして、途中までは「あ~やっぱり続編はアカンなぁ」って思ってたんですよ。そう、途中まではね。
途中って言ってもかなり後半になってからなんですが、ジグソウの本当の目的が明らかになり始めるところから結構ゾクゾクするような展開に変わっていきます。ジグソウがそこここにちりばめたヒントの数々がきちんと明らかになっていく。ちゃんと伏線があってそれが生かされていくんです。そこがすごい。ダニエルが登場するシーンでは思わず「おーーう」と言っちゃいました。
監督はダーレンリンバウズマンに交代していますが、ちゃんと前作の監督ジェームズワンと脚本のリーワネルが製作総指揮に残っているだけのことはあるなぁと思います。脚本もバウズマンとワネルが手がけていますしね。
しかし、この作品の脚本はどの時点で出来ていたのかなぁ。前作はそれだけで終わらせようと思えばそれで済んだわけだけど、そこから新たに矛盾なくシリーズを続けるっていうのはやっぱりすごい才能だなぁと思います。それには何と言ってもアマンダショウニースミスの存在が重要になってくるんだけど、彼女の使い方がまたうまいですね。
さすがに前作ほどの恐怖感はないものの、十分楽しめて、しかも次へとつながっていくという作品ができあがっています。この先どうなっていくのか楽しみだー。
オマケ1見ている最中に「このマシューズ刑事ってマークウォールバーグに似てるなぁ」なんて思っていたんですが、本当のお兄さんなんですねー。ニューキッズオンザブロックの人やったんやぁ。全然知らんかったそんなグループにいたとは思えないくらいのおじさんぶりがいい感じです。
オマケ2写真はワタクシが一番エグく感じた注射器のシーン。しかもそれを全部分かっててやってるアマンダがすごい。
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