シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

スーパーチューズデー~正義を売った日

2012-04-05 | シネマ さ行

これも以前から楽しみにしていた作品です。ジョージクルーニー監督・出演、ライアンゴスリング主演、フィリップシーモアホフマンエヴァンレイチェルウッド共演となるともうメンツだけで見に行かずにはいられないですが、内容も題材がスーパーチューズデーということでとても面白そう。

マイクモリス知事(クルーニー)の大統領選チームの戦略担当を務めるポール(ホフマン)とスティーブン(ゴスリング)。若いながらも何度か選挙戦略家として働いたことのあるスティーブンだが、今回のモリス知事は、本当に国を任せられる人物だと絶対の信頼を寄せていた。

民主党のライバル陣営の戦略担当トムダフィーポールジアマッティから密会に誘われるスティーブン。ライバル陣営からの引き抜きにあうスティーブンだったが、当然それは断った。しかし、この密会が新聞記者アイダマリサトメイにばれてしまう。

同じころ、スティーブンは陣営の手伝いをしている若いインターン・モリー(ウッド)と深い関係になる。20歳だと言う彼女との関係は不適切と知りながら、関係を続けるスティーブンだったが、二人で過ごしていた夜中にとある人物からモリーに電話が鳴った。

そのモリーへの電話から知事の重大な秘密を握ってしまうスティーブン。絶対の信頼を置いていた、彼なら本当に国を変えられると信じていた知事の裏の顔を知ってしまった彼は、それでも知事を守ろうと奔走するのだが、ダフィとの密会をポールに責められ知事にクビにされたことから反撃に転じる。

クリーンにこの選挙を戦おうとしている知事を信頼していたのに、知事からの裏切りにあい、その情報をリークすることで反撃するのかと思いきや、ライバル陣営からはあっさり雇い入れを断られ、やはり百戦錬磨のポールやダフィほどの領域に至っていないことを痛いほど思い知らされるスティーブン。しかし、スティーブンはバカじゃない。頭脳明晰の若者なのだ。この世界を知り尽くした古参の戦略家相手に、自分の持っている情報を最大限に利用する。

いやー、面白い。確かにスティーブンの反撃は汚いものだったし、結局政治の世界にクリーンな人などいないのかと失望してしまう面もあるけれど、スティーブンは本当にモリス知事を信じていたというところからスタートしているだけに、スティーブン自体には嫌悪感はまったく感じなかった。その上で、スティーブンの“脅し”に知事が乗ってくるのかどうか、セリフの応酬、駆け引きの応酬がものすごく面白い。

しかもまたねー、画面に登場するのがライアンゴスリングとジョージクルーニーですからねー。もう見ていて気持ちがいいったらありませんよ。まったくカッコ良過ぎるよ。ジョージクルーニーって社会派だけど、エンターテイメントとして観客を楽しませることを決して忘れない映画作りをする人だと思います。この作品もテーマをひとつに絞り変にややこしくし過ぎず、101分という短い時間にまとめ、それでいてメッセージ性はなくさないという芸当をやってのけています。クリントイーストウッドが歳を取ったいま、ジョージクルーニーってハリウッドで一番大統領になってほしい人に選ばれるのでは?アメリカでそういうアンケートとかあるのかな?

ライアンゴスリングがセリフを話す以外の表情だけが映るところで、色んな感情を読み取ることができます。最後のシーンの彼の仮面のような表情が印象的でした。アメリカの「People」誌で2番目にセクシーな男性に選ばれたゴスリングですが、見かけだけじゃなく演技もしっかりした役者さんで、いま30代ですからこれからますます脂が乗ってくるころだと思います。

オマケちなみにもっともセクシーな男性に選ばれたのはブラッドリークーパーです。このときライアンゴスリングを1位にしろというデモをしたゲイの人たちがいてちょっと面白かったです。「ライアンゴスリングが存在するのは神様が女性の証だ」って書いたボードを持っていて笑えました。


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