シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ウッドストックがやってくる!

2011-02-08 | シネマ あ行
予告編を見て興味が湧いたので見に行きました。

ウッドストックってもちろん超有名なので、知ってはいるんだけど、実際のとこ何だったのかはよく知らないでいたんだけど、それがあのおんぼろホテルを立て直すためだけに、いち青年エリオットディミトリマーティンが自分の街に引っ張ってきたもんだとは、本当にまったく知らなかった。当然ウッドストックそのものをエリオットが企画したわけではないんだけど、開催するところがなくて頓挫しそうになったウッドストックフェスティバルをエリオットが苦し紛れの思いつきとは言え、救ったのは事実だろう。

でもやっぱこれ1969年の話だからなぁ。あんなに何の許可も取らないであんなことできちゃうなんて、現代だったらありえないよね。あのヘリコプターでやってきたウッドストックの主催者のマイケルラングジョナサングロフって多分超有名な人なんだろうけど、ワタクシは音楽にあまり詳しくないので彼が誰なのか全然分からんかった。というか、その他にも何がどうなってるのか分からんことだらけだった。

本当に潰れかけのホテルの子が、「うちでやっていいよ」って言っただけで40万人も集まる伝説のコンサートが実現しちゃうなんて、これを映画にしたらそりゃ面白いもんができるんじゃない?って思ったんだけど、内容はなんかグダグダで。もっと分かりやすく青春してくれればいいものをアンリー監督だとそういうわけにもいかないのか?

そのグダグダ感こそ、実はあの年代を表してるのかなー、と思ったりはしました。結局ヒッピー文化ってなんだったの?みたいな。「愛と平和」を説いたまでは良かったけど、そこにマリファナ、LSD、フリーセックスとなんでもアリなところがどうも振り返って見てみると、結局自分らに都合の良いことしか考えてなかったのかなぁと思ったり。当然あの時代背景を象徴するムーブメントだったってことは分かるけどね。若者はいつの時代も暴走しがちだし、それはある程度許容されても良いとワタクシは思っているし。

内容的にはウッドストックのコンサート自体に思い入れのある人が見たら拍子抜けしちゃうかもしれません。だって、まったくライヴシーンはないから。実際、ウッドストックに集まったのって多過ぎて、ライヴのほうまでたどり着かなかったって人が多数だったみたいだから、それもウッドストックの実情を表していたのかもしれません。

このウッドストックを通したエリオットの成長物語として見るのがいいのかもしれませんね。それにしても、エリオットの母親イメルダスタントンが酷すぎてちょっと引いてしまった。風替わりな母親とかじゃなくて、もうあれは完全に毒親の域入ってるもんねー。借金で首が回らなくて一家で困っていたのに、自分一人で思い切りへそくり貯めてたなんて絶縁ものだよね。と言ってもあの母親があんなんだったから、ウッドストックを呼ぶきっかけの借金がいっぱいできていたってことになるんだけど。

途中で登場するゲイの警備員のリーヴシュライバーが最高だったな。あれって女装する気あんの?リーヴシュライバーって男性の中にいてもごつい男なのに、ワンピースでガニ股で歩くもんだから、登場するたびにぷぷっと笑えてしまった。あれを見れたことがこの映画の一番の収穫だったかも。

なんかグダグダと進むお話の中でエリオット役のディミトリマーティンがチュートリアルの徳井くんの外人キャラに見えて仕方ないのでありました。


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