サブローが巨人に移籍をしたこともあり、昨年に続いてこのシリーズを立ち上げることにしました。
あくまで昨オフから今季途中までにロッテを離れた選手のみで、昨年までに移籍をした選手たちは含みません。
これが元気よく活躍をしてくれていれば取り上げるにしくはないのですが、清水や橋本、シコースキーに川崎に早川と、移籍先の球団に申し訳ないぐらいの今季の惨状です。
どうにも触れてはいけない禁忌のように思えてなりませんので、あくまで先に挙げた条件の選手だけが対象です。
■小林宏之(阪神)
23試合 0勝3敗0S 防御率3.13 23回 24被安打 0被本塁打 11与四球 1与死球 27奪三振 被打率.267
一時期の不調からは脱したようですが、出来高込みで2億を越えるとも言われる年俸からすれば期待はずれでしょう。
セントラルの事情は分かりませんがリーグトップの6暴投は相変わらずにフォークが駄目なままであることが想像をされますし、先日には胃腸炎となったようで、甲子園での熱烈な阪神ファンからのブーイングがかなりこたえているものと思われます。
しかしロッテファンからすれば小林宏はこんなものという思いもあるでしょうし、費用対効果を度外視すれば14ホールドですから充分に一軍の戦力です。
どうやら捕手が藤井彰になってから立ち直りの兆しが出てきたとも聞こえてきますので、城島が復帰をした際にどうなるかが小林宏にとっての正念場でしょう。
■根本朋久(日本ハム)
E 21試合 1勝1敗0S 防御率3.71 17回 18被安打 1被本塁打 5与四球 1与死球 18奪三振
ロッテに残っていれば貴重な左腕として今季は活躍をしてくれるのではないかと期待をしていましたし、春先にはオープン戦だかで好投をしたとの話もありましたので、ここまで一軍での登板がないままに二軍暮らしが続いているのはかなり意外です。
どうやら左のワンポイント的な使われ方をしているように思われるのですが、今年の低反発球でここまで打たれてしまっては鎌ヶ谷に置いておかれているのも仕方がないでしょう。
それでもイニング数と同じぐらいの三振を奪えるキレがあれば浮上の目は充分にあるでしょうから、今後に期待です。
■斉藤俊雄(オリックス)
10試合 15打数 1得点 4安打 打率.267 1二塁打 0三塁打 0本塁打 1打点 0盗塁 2四死球 6三振 得点圏打率.333
つい先日まで二軍で埋もれていましたが、ようやくに一軍でスタメンマスクを被る機会が増えてきました。
あれだけ酷評をされていたキャッチングも何の問題もないようですし、岡田監督の評価も高いようです。
レギュラー争いという意味では伊藤に出遅れている感がありますが、まだまだ決定的な差があるわけではありません。
光原があんなですのでどうにも惜しまれる斉藤ですが、おそらくはロッテに残っても出番は与えられなかったでしょうから、頑張ってオリックスで活路を見いだしてもらいたいです。
■西岡剛(ツインズ)
21試合 71打数 14安打 打率.197 3二塁打 0三塁打 0本塁打 5打点 1盗塁 6四死球 17三振
開幕早々に骨折をして戦線を離脱していましたが、先月にようやく復帰をしました。
しかし打撃の調子は上がらずに打率も2割に満たず、期待をされた盗塁も僅か1個ですのでかなり心配です。
これまで期待が高かったものの結果が伴わないことであっさりと見切られてしまった日本人選手が少なくはありませんので、守備も含めた存在感を示すしかありません。
ロッテとしてはかなりの犠牲を伴ってのポスティングだっただけに、頑張って結果を残してもらわなければ困ります。
■竹原直隆(オリックス)
5試合 12打数 0得点 1安打 打率.083 0二塁打 0三塁打 0本塁打 0打点 0盗塁 0四死球 3三振 得点圏打率.000
シーズン途中の金銭トレードで早速に出番をもらった初戦に打ったヒットが唯一で、その後はウエスタンリーグに活動の場を移しています。
しかしこれまでの二軍の帝王の面影はなく、身長にも満たない打率に長打がゼロですからやばい感じがあります。
ロッテほど露骨ではないもののオリックスも費用対効果にシビアなだけに、このまま一軍で結果を残せないままにシーズンを終えると戦力外通告となってもおかしくはありません。
本人にその自覚があるかどうかが微妙な話も聞こえてきますので、先行きはあまり明るくはないように思えます。
■大村三郎(巨人)
3試合 5打数 1得点 2安打 打率.400 0二塁打 0三塁打 1本塁打 1打点 0盗塁 0四死球 2三振 得点圏打率.000
移籍後の初打席でホームランを放って脚光を浴びましたが、それでもレギュラー獲得とは簡単にはいかないようです。
右投手が先発ともなるとベンチスタートですし、高橋由に余程のことがない限りは状況に変化はないでしょう。
それだけに数少ないチャンスをしっかりとものにすることが求められますし、懸案の守備での破綻を見せるわけにもいきません。
考えようによってはDHがないだけにロッテに残るよりもいばらの道だとも言えますので、とにかく頑張ってくれとしか言いようがないサブロー改め大村、背番号0です。
こう見てみると無神経な物言いはさておき、石川球団運営本部長を筆頭とする編成部の判断の正しさを認めざるをえません。
心情的には引っ掛かるところがもちろんあるのですが、全ての選手を抱えたままでいられるわけでもありませんから仕方のないところでもあります。
ただ気になるのは代わりに獲った選手が今ひとつであることで、一方で戦力外の選手をテストをした上で獲得をしたケースでは成功例が多いですから、まず出すことありきのトレードが大半であることがその理由なのかもしれません。
そんな状況を一変させる活躍を山本一、高口、そして工藤には期待をしたいですし、やはりWin-Winのトレードほど気持ちのいいものはありませんから、来る選手も行く選手もそれぞれのフィールドで結果を残してくれることを願い祈っています。