上野、小林、植松の任意引退が発表となりました。
いずれもスタッフとして球団に残るとのこと、こういうところは地味に人情味があったりもするロッテです。
上野はマリーンズアカデミーのコーチですから塀内の同僚になるわけで、次のマリーンズを支える人材を育ててくれることを期待しましょう。
ほとんど一軍での実績がないのにスカウトに就任をする小林は、同じ静岡出身でおそらくは東海地方を担当していたのであろう小野の後釜だと思われます。
主戦ではなかったようですが東海大の人脈もあるでしょうから、自分が叶えられなかった夢を託せる選手を見つけてください。
そして大丈夫かよ、とコントロールに難のある植松は打撃投手で、気持ちよく打たせるのではなくイヤらしさに慣れてもらう、といった新しいタイプを目指すのもよいかもしれません。
また西武を戦力外となった中郷も打撃投手として二年ぶりの復帰、こちらも貧打解消のお手伝いをお願いします。
これまでとは違って裏方でチームを支えることになりますが、縁の下の力持ち、そういった存在があってこその組織ですので、ロッテ愛で一緒に戦っていきましょう。
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儚い羊たちの祝宴 |
これはミステリーと言うよりはホラーなのでしょうがおどろおどろしいものではなく、気がつけば首元にナイフの刃を立てられたかのような、背筋が凍る怖さがあります。
どこか歪んだ、そしてその自覚がある中での出来事、しかしそれらは最後までは語られません。
最後の一行でぐさりと刺しながらも傷跡がどうなるかは読み手が考える、目に見える恐怖ではなく見えない恐怖、そんな短編集です。
基本的に短編はページが限られていることから深み、広がりが物足りなくて好きではないのですが、この作品はその短さが上手く活かされています。
日記、あるいは独白といった形で語られていくストーリーには無駄が無く、これが長編であれば散漫になってしまったでしょう。
バベルの会、上流階級の子女が集う読書サークルが微妙に絡み合う連作となっており、終わりは始まり、きっと最後の女学生は・・・といろいろと考えてしまいます。
退廃的で、その設定は大正、あるいは昭和30年代ぐらいなのか、それらが醸し出す雰囲気が怖さを際立たせています。
その全てがうら若き乙女、現実と幻想との脆い壁を行き来する儚さ、今晩はうなされるかもしれません。
2015年12月10日 読破 ★★★★★(5点)