電脳筆写『 心超臨界 』

歴史を綴るインクの正体は
単に変わりやすい先入観にすぎない
( マーク・トウェイン )

こころのチキンスープ 《 大切なこと――ジョン・F・デマルティーニ神父 》

2024-10-06 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散宜しく『日本を崩壊へ導く「選択制夫婦別姓」問題』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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「おまえに教えておきたいことが二つある。若いの、よく聞けよ。それはな、まず第一に、本を表紙で選んじゃだめだってことだ。表紙にはだまされることがあるんだぞ。第二に、本を読める人間になれ。何があっても奪われることのないものがあるとしたら、それは、人間の英知だ」。そう言うなり彼は私の手をとり、その上に本を載せた。プラトン、アリストテレスなど、古典の名作だった。


◆大切なこと

『こころのチキンスープ 3』
( ジャック・キャンフィールド、ダイヤモンド社 (1996/11)、p192 )

ここぞというとき、ここぞという場での人との出会いや考え方が、どんなに人生を左右し、変えてしまうものか。それがまさに、私の人生に起きたことだった。

14歳のとき、私はテキサスのヒューストンからヒッチハイクでエルバソを抜け、故郷のカリフォルニアに向かっていた。私は自分の夢みたとおり、気ままな旅をしていた。

私は学習障害児だったため勉強についていけず、学校を中退したあと、世界一高い波を相手にサーフィンをしようと決めた。まず手始めにカリフォルニアを目指した。

エルパソのダウンタウンに行ったときのことだった。街角で乞食のような身なりの老人に声をかけられた。

「おまえ、家出してきたのか?」

「違いますよ」

なぜなら私の父はヒューストンのフリーウェイまで車で送ってくれて、「若いときは、したいことをとことんやってみろ」と激励してくれたのだから。

乞食は「じゃコーヒーをごちそうしてやろう」と言って、私を街角のコーヒーショップに連れて行ってくれた。

2、3分話したあとで、この人なつこい乞食は「あとについておいで」と言った。なにかすごいものをみせてくれるらしい。私たちはダウンタウンにあるエルバソ公立図書館に行った。

正面の階段をあがり、案内所のまえで立ち止まると、乞食は笑顔の老婦人に「図書館に入っている間、この子のもち物を預かってもらえないかね」と聞いた。私は荷物をこの老婦人にあずけ、壮麗な学問の殿堂に入っていった。

乞食は、まずテーブルに私を連れて行った。やがて3冊の本を抱えて戻り、テーブルの上においた。そして私の横に座ると話し始めた。その出だしの一言は私が初めて聞いたことばだったが、私の人生を一変させてしまった。

「おまえに教えておきたいことが二つある。若いの、よく聞けよ。それはな……」と彼は言った。

「まず第一に、本を表紙で選んじゃだめだってことだ。表紙にはだまされることがあるんだぞ」

そしてこう言った。「おまえはおれを乞食だと思っているな。そうだろ?」

「いや、まあ、その、はい、そうだと思います」

「いいか、聞いて驚くなよ。おれは世界でもいちばん金持ちと言われた男だった。もとは北東部の出身でな、金で買える物ならなんでも手に入った。だが、1年前、家内が死んだ。それ以来、人生の意味を深く考えるようになった。この人生で、自分がまだ経験してないことがあることに気がついた。その一つがこれだ。路上で暮らすことさ。おれはこれをきっかり1年間体験してみようと思った。この1年間、街から街へと乞食同然に暮らしてきた。だから、本をその表紙だけで判断してはいけないんだ。表紙にはだまされることがあるんだぞ」

「第二に、本を読める人間になれ。何があっても奪われることのないものがあるとしたら、それは、人間の英知だ」

そう言うなり彼は私の手をとり、その上に本を載せた。プラトン、アリストテレスなど、古典の名作だった。

老人と私が案内所にもどると、あの老婦人はにっこりとほほ笑んだ。私は荷物を受け取り、通りにもどった。別れぎわに彼は言った。「おれの言ったことを忘れるな」

忘れていませんとも、あのときの一言があったからこそ、いまの私があるのですから。

ジョン・F・デマルティーニ神父
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