電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意して決めた解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

人間通 《 狐色――谷沢永一 》

2024-08-01 | 03-自己・信念・努力
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日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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嫉妬心は宇宙根源の力によって人間に与えられた法則なのである、と松下幸之助(こうのすけ)が喝破した。嫉妬心は万有引力のような宇宙の法則なのだから、これを取り除くなんて考えもできない。だから嫉妬心が宇宙の法則であると覚(さと)らないで気に病むと人間を不幸に陥(おとしい)れる。しかし無茶苦茶に嫉妬すると法則からの逸脱であり濫用(らんよう)となる。そこで、嫉妬心は狐色に程よく妬(や)かねばならない。


◆狐色(きつねいろ)

『人間通』
( 谷沢永一、新潮社 (2002/05)、p53 )

嫉妬心(しっとしん)は人間の本性であり、いつも心のなかに蟠(わだかま)り疼(うず)いている。それを除きとり消しさる方法は絶対にない。せめて適度に抑制する自立の心構えが関の山である。それなら嫉妬心があまり跳梁(ちょうりょう)せぬように手綱をひきしめる手立てはあるか。もしあるとすればただひとつ、自分は人並みに嫉妬心が強いのだと顧みて自覚する心働きである。世間でいちばん厄介(やっかい)な持てあまし者は、自分が嫉妬心の塊であるくせに、それを寸毫(すんごう)も自覚せず妬(ねた)み嫉(そね)みを野放しにしている勝手者である。この種の当り散らし屋がひとりいるだけで、周囲の全体に暗い気分が広がり浸(し)み透る。本人も心性が重く沈んで硬く縮み惨悴(かじか)んで、いずれは五臓六腑(ろっぷ)に支障をきたす。我れ他人(ひと)ともに不幸を生むのである。

嫉妬心は宇宙根源の力によって人間に与えられた法則なのである、と松下幸之助(こうのすけ)が喝破した。嫉妬心は万有引力のような宇宙の法則なのだから、これを取り除くなんて考えもできない。だから嫉妬心が宇宙の法則であると覚(さと)らないで気に病むと人間を不幸に陥(おとしい)れる。しかし無茶苦茶に嫉妬すると法則からの逸脱であり濫用(らんよう)となる。そこで、嫉妬心は狐色に程よく妬(や)かねばならない。黒焦(くろこ)げまでゆくとこれはもう宜(よろ)しくない。狐色に妬くと、かえって人間の情が高まる。嫉妬は狐色に程よく妬く。人間の嫉妬心を扱って百万言を費やそうとも、最終的にはこの気構えに落ち着かざるをえないであろう。松下幸之助一代の名言ではなかろうか。
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