電脳筆写『 心超臨界 』

人生は良いカードを手にすることではない
手持ちのカードで良いプレーをすることにあるのだ
ジョッシュ・ビリングス

いまの日銀法では、目標の独立性まで日銀に与えています――高橋洋一さん

2012-10-24 | 08-経済・企業・リーダーシップ
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『日本経済のウソ』http://tinyurl.com/8hns9yv
【 高橋洋一、筑摩書房 (2010/8/6)、p66 】

今の日銀法は1998年4月から施行されましたが、それ以前は旧日銀法でした。

旧日銀法は第1条「日本銀行ハ国家経済総力ノ適切ナル発揮ヲ図ル為……」とあり、第二次世界大戦時の国家総動員体制のなか1942年に公布・施行されました。したがって、1998年まで、日銀の独立性はまったくありませんでした。それが、たちどころに史上最強の独立性を手にしてしまったのです。

中央銀行の独立性とは、目標の独立性ではなく手段の独立性というのが、当時からの世界の常識です。つまり、中央銀行の目標は、政府または政府と中央銀行が共同して設定するが、そのあとその目標をどのような手段で達成するかは中央銀行に委ねられるのです。

ところが、いまの日銀法では、目標の独立性まで日銀に与えています。これが史上最強の独立性という意味です。新日本銀行とほぼ同時期に制定されたイングランド銀行法第12条では、目標は政府が設定すると明記してあり、新日銀法の異様さが際だっています。

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