先日、カバラのことを知りたくて買った本で目にうろこ、という話をしました。そこで、もうひとつ、ふーん、なるほど!と思った記述がありました。
イギリスについてです。
イギリスはオーラソーマ発祥の地です。そのイギリス人であったオーラソーマの創始者のヴィッキーがカバラだったり、アーユルヴェーダであったり、仏教であったりいろんなことに明るかったり興味深かったりするのを知って、イギリスってそういう風土があるのかな、と興味深く思っていました。
かねがね、イギリスにはヨーロッパのほかの土地にはない神秘的なものを感じていました。「指輪物語」に出てくる小さい人たちの話とか・・「ハリー・ポッター」にしてもただの魔法使いのファンタジーの話ではなく、もう少し重いものを感じますし・・
(余談ですけれど、私は「ハリー・ポッター」を熱心に読んでいました。第6巻までは・・ 第七巻が出るまでにあまりに時間がかかったので、熱が冷めてしまい、先日本屋でみかけたときも、あ、出たの、って感じでなんだか飛びついて買う気になれなくて・・ なんか気のせいですけれど本屋での売れ行きもイマイチのように感じました。以前のように出たらニュースで報道されるようなこともなかったみたいですし。というわけで、もうこうなったら読まなくてもいいんです。でもせっかく6巻までは読んだんだから結末は知りたい!というのもあります。どなたか結末だけこっそり教えてくれませんかねえ?)
そのカバラについて書かれた本のなかでは、あらゆることは女神崇拝から始まっている、というのです。
つまり、もともと世界中にはいろんな儀式があったけれど、それらの儀式は一般の誰でもが参加できたものと(現代の祭りであったり、風習として残っているようなもの)、あるレベルの知識なり能力なりを備えた資格をもった者だけが参加できる儀式があった、と。その後者が密儀となって、人知れず今もひそかに行われているのだというのです。ま、ここまでは以前にも書いたことありますね。
そうして残ってきたものの原型に女神崇拝があり、これはもともと古代エジプトであらゆる儀式がアストロロジー(占星学)にのっとって行われていたものに端を発していて、アストロロジー的には7つの惑星が儀式上、それぞれ固有の金属をもっているのだが、エジプトでは木星の金属である錫が取れないので、世界中に錫を求めて探し回っているうちに、ついに北の海で産出するブリテン諸島をみつけた!その開拓のために殖民団が組織され、スコタという名のエジプトの王女が女神イシスの斎王、つまり女性の最高神官としてつかわされた。スコットランドとはこのスコタの地という意味で、スコタとその子孫はそれ以来ずっとその地で女神イシスの密議をつづけたきた、というのです。
なぁるほど・・イギリス(正確にはスコットランドやアイルランド全部を含むブリテン諸島)にはこういう歴史があったのか。だから、なにか謎めいた、うしろぐらいような伝説だのがひしめいているわけだ。そして、その土地で生きてきた民族にも血の中に脈々とそういったものが受け継がれているわけだ。エジプトとイギリスがこんなにも密接につながっているとは思いませんでした。
こうしてみると、オーラソーマが華やかにマスコミのスポットライトが当たってバーっと広がるのを嫌がったマイクのことも理解できるような気がしてきました。そもそもが密儀好きな国民性があるんだね、イギリスってところは。
そしてなんだか妙に潔いところがあるよね、イギリスって。潔さと頑固で譲らない国民性が同居しているような。
何でそういうことを思ったかというと、以前に大好きだった作家の森瑤子さんがイギリス人との夫の生活をエッセイに書いていたことがあって、ご主人は日本に住んでいてもかたくなにイギリススタイルの朝食を貫いたそうです。どういうのがイギリススタイルかっていうと、ぺらぺらのせんべいのようなトーストじゃなきゃ納得しなかったんだって。森瑤子さんは「いまだにあれのどこがおいしいのかわからない」って書いてた。そういうところは頑固なんだけれど、自分の身の回りのことは自分でする、っていうのがイギリス人みたいで、奥さんの手はわずらわせなかったそうな。
それは以前に心うたれた佳作の「白い犬のワルツ」という小説を読んだときにも思いました。イギリスが舞台で、老人の話なんだけれど、イギリスの老人はどれだけ歳をとってもこどもの世話にはなろうとしないのね。極端なことを言えば、介添えさえしてくれれば家事のいろんなこともまだできるのだけれど、こどもに介添えを頼むくらいならそれが出来なくなった時点で野垂れ死にしてもまったくかまわない、むしろそちらをとる、という感じです。そのきっぱりし具合に「ヨーロッパの本当の意味での個人主義ってこういうことなのかな。都合のいいことばかりで個人主義をうたうのではなくて、最期の最期、人生の終末を迎えるぞ、というときにもそれは引き受けろよ、ということを実践してこその個人主義なのかしら、となんだか背中にまっすぐのものさしをぐいっと差し込まれて「しゃんとしろよ!」といわれたような気がしたものです。
イヤー、実に面白い。
何が面白いって、ひとつのことに興味があって調べだすと、次々に繋がったり、また新たな疑問がわきあがって調べたくなってくるところがおもしろい。
なんか、イギリスの国民性をもっと知りたくなってきたな。
・ ・とどんどん横道にそれていくわたくし。
DVDのポーズを押すように、横道にそれるときには時間が一時停止できればいいのに、と思います。
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その後、7巻は読まれたのでしょうか?
スネイプ先生の真意を知るために、是非とも読むことをおすすめしたいです。
正直、主人公に惹かれるところは私にはないです。
シリーズ通して一番キャラが立っていないのが主人公じゃなかろうかと思います。
コメントありがとうございます。
あれ以来、やっぱり、7巻、読んでません・・・
今度映画が公開されるので、もうそっちでいいか、と思っていたところです。
やっぱり、スネイプ先生、なかなか深そうですね。
確かに主人公がいちばんキャラが立っていない、っていうの、言えるかもしれませんね~
どうしても主人公の目線には客観性を持たせたいと思って作者は書くから、そういうことになってしまうんでしょうね。
紅茶さんのコメントを読んで、やっぱり映画じゃなくて、ちゃんと本を読んでみたい、と思いました。