レースレポの前に、気になるマッサの続報です。
マッサは、回復を助けるためにさらに48時間麻酔状態に置かれることが発表されています。
フェラーリのプレスリリースはやや楽天的ですが、担当医はまだ予断を許さない状況といっています。
それぞれの立場が反映されているようですが、いずれにせよ、マッサの順調な回復を願います。
フェラーリのピットはボードにこんな文字を掲げて、マッサにエールを送ります。
"FORZA"(フォルツァ)はイタリア語で、「がんばれ」「フレー!」というような意味。
スポーツの試合などで声援を送るときの言葉です。
それでは、決勝です。
ポールポジションのアロンソはスタートをきめ、トップでとばします。
ハミルトン、ライコネンのKERS勢もスタートでぐんとのびてきます。
ハミルトンは、第一コーナーでややふくらんでしまい、ウェバーに先行されますが、3位にポジションをあげます。
ライコネンはベッテルと接触しますが、4位。
オープニングラップの順位は、
1 アロンソ ←2 ウェバー ←3 ハミルトン ←4 ライコネン ←5 ロズベルグ ←6 コバライネン ←7 ベッテル ←8 バトン ←9 中島一貴
バリチェロは16位に順位を落としています。
ハミルトンが2位にポジションを上げ、ファステストラップを連発してアロンソを追います。
燃料が軽いアロンソは少しでもハミルトンとの差を広げたいところですが、ハミルトンの方がペースが速いです。
アロンソが1回目のピットイン。
おそらく3ピット作戦をとるのでしょう、6秒4という短時間でコースに戻ります。
ところが、右のフロントタイヤの様子が変です。ペースが落ち、どんどん抜かれていきます。
ついにタイヤが外れてしまい、ボールのようにコースをはずんでいきます。
かなり高くバウンドしていますが、誰にも当たらないでよ~
どうやら、一刻も早くピットアウトさせようと急ぐあまり、ホイールナットの締め方が不十分だったようです。
予選に続き、決勝でもアクシデントが起きてしまいました。
アロンソは気を取り直して作戦変更、燃料を重めにつみ、新品のハードタイヤにはきかえてコースに戻りますが、結局リタイアとなってしまいました。
一貴選手は8番手のバトンにコンマ5秒差に迫っています。
初ポイント獲得に向けて、頑張れ、一貴
他のマシンもそろそろ1回目のピットイン。
オーバーテイクが難しいコースなので、順位を上げるための戦略がみどころです。
ウェバーはピットミスでタイムロスが出、ピットレーンの出口でもあわや接触。
アクシデントモードはまだ続いているようです。
ウェバーのすぐ後ろでコースに戻ったロズベルグが、さかんにプッシュします。
ベッテルも次の周回でピットインしますが、こちらも静止時間が10秒7と長いです。
作戦変更して燃料を多めに積んだのか、ピット作業にミスがあったのか。
バトンもピットイン。静止時間が少し長かったので、燃料を積んでハードタイヤにしたのかと思われましたが、タイヤはソフト。これもミスが出たのでしょうか。
ベッテルからトラブルでコントロールできないと、チームラジオが入ります。
ピットインしてウィングを交換。エンジンから白煙が出ていたようですが、大丈夫でしょうか。
コースに戻ったベッテルですが、やはりマシントラブルがあるようで、リタイア。
予選はいまいちだったトヨタ勢。
第一スティントを引っ張っていい位置にもってきました。
トヨタは、燃料を積んで引っ張る作戦が結構ハマるんですよね。
ドライバーも粘り強いし、車も重いときにバランスがいいんでしょうか。
ライコネンが2回目のピットイン。
ここで何かトラブルがあったのか、なかなか再スタートできません。
幸い、後ろとの間にかなりの差があったので、4番手でコースに戻ります。
が、いまいちグリップが得られていない様子。
グロックが後方から迫ってきます。
ライコネンはこのレース、車を滑らせながらぎりぎりまで迫るドライビングを見せています。「マッサの分までやらなくっちゃ」と思っているんでしょうか。
思えば、わたしがキミ様にハートを射抜かれてしまったのは、昨年のこのコース
あの時も、バランスの悪い車でファステストラップを連発しながらグロックを猛追し、6秒ぐらいあった差をコンマ4秒まで縮めて表彰台をゲットしました。
やる時はやる男、キミ様の気迫のこもったドライビングに今年も魅了されています
一貴選手も二回目のピットイン。
バトンの後ろ、10番手でコースに復帰。
ポイント獲得のためには、バトン、トゥルーリの二台をかわさなければなりません。
グロックが二回目のピットイン。
トヨタの作戦が見事にきまって、ポイント圏内の6番手でコースに復帰します。
全車ピットインを終えて、トップを行くのはハミルトン、二番手がライコネン。
なんという懐かしい光景でしょう。マクラーレンとフェラーリがトップ争いをしています
今ひとつの注目は、ポイントのかかる8位争い
8 トゥルーリ ←9 中島一貴 ←10 バリチェロ
トゥルーリはトヨタのダブル入賞をかけて、一貴選手は今季初ポイントをかけて、力走します。
終盤は特に波乱がなく、そのままの順位でチェッカー。
では、歓喜の雄叫びをあげさせて頂きます。
キミ様、2位表彰台
やりぃ~ γ(▽´ )ツヾ( `▽)ゞ ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃
リザルト
ハミルトン(マクラーレン)
ライコネン(フェラーリ)
ウェバー(レッドブル)
ロズベルグ(ウィリアムズ)
コバライネン(マクラーレン)
グロック(トヨタ)
バトン(ブラウンGP)
トゥルーリ(トヨタ)
9 中島一貴(ウィリアムズ)
10 バリチェロ(ブラウンGP)
11 ハイドフェルド(BMW)
12 ピケJR(ルノー)
13 クビサ(BMW)
14 フィジケラ(フォースインディア)
15 アルグエルスアリ(トロロッソ)
16 ブエミ(トロロッソ)
※ アロンソ(ルノー)、ベッテル(レッドブル)、スーティル(フォースインディア)はリタイア
まさかの、と言っては失礼ですが、ハミルトンが今季初優勝。
コバライネンも5位に入賞しているので、マクラーレンの復活は本物のようです。
フェラーリはどうなんでしょう。
速くなってきているとはいわれていますが、ぎりぎり表彰台に届くかどうかという感じです。
アロンソやベッテルのリタイアがなければ、表彰台に上れていたでしょうか。
ただ、ピットはすごくしっかりしてきましたね。つまらないミスがなくなったし、ピットインのタイミングも上手くとっているので、戦略はしっかりしているようです。
車の方は、一緒に苦しんでいたマクラーレンが優勝したので、次はガンガンアップデートしてくるかも
「マラソンで、一緒にドンケツ走ろな言うてた友達に、先に行かれたような気分?」
「そうかも」
ここ数レース、思うような結果が出ていないブラウンGP勢。
タイヤに熱を入れやすい状況ならブラウンGPが有利といわれていたのですが、路面温度の高い今回のレースでもバトン7位、バリチェロ10位とふるいませんでした。
バトンはリアに原因不明のトラブルがあると言っていますが、次のレースまでは約一ヶ月間隔があるので、その間に原因を究明して効果的なアップデートを施してほしいですね。
まだまだこれで頭打ちだとは思いたくありません。
ドイツGPでは、あれほどきまっていたロス・ブラウンの戦略も焦りからか「?」というものになっていましたが、ポイントリーダーの座を明け渡したわけではないので、自分達で悪いムードにはまってほしくないですね。
トヨタは「悲願の初優勝」の声が聞かれなくなってしまいましたが
「もはや3位表彰台では喜べない」と言っていた序盤の心意気を思い出してほしいです。
自分達で「ここらへんが定位置」と思ってしまったら、本当にそうなってしまいますから。
一貴選手はポイントまで「あっと一人!」だったのに、惜しかったですね。
トゥルーリも後ろを押さえ込むのが上手いですからね。
一貴選手は、序盤に一度バトンを抜いたのにまた抜き返されてしまったところを反省していました。
実力はあるはずなのに結果に結びつかない、もどかしい日々の後には往々にして大ブレイクがくるものです。
それも最高のお膳立てで。
わたしは予言しよう。一貴選手は日本GPで優勝する
ルノーチームに、ヨーロッパGP出走禁止処分
レーススチュワードは、ルノーがホイールが完全にしめられていないことを知りつつアロンソをピットからスタートさせ、その後もドライバーにそのことを伝えなかったと判断し、ルノーに次戦ヨーロッパGPでの出走停止を言い渡しました。
ルノーはこれに対して上訴しています。
ライコネンとベッテルの接触も審議の対象になりましたが、こちらはペナルティはありませんでした。
では、最後に歓喜の表彰台をご覧頂きながら、(*^o^*)/~