「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

保坂展人さんの講演会

2010年05月05日 | 非戦・平和・社会
 このブログの中でも何度か紹介している社民党の保坂展人さん、昨年の衆院選で11万票を獲得しながら議席獲得に至らず、非常に残念だと思っていたら、今度の夏の参院選で比例代表で立候補されるとのこと。参院選の比例代表は衆院選と違って全国区なので、これから全国行脚をなさるということをブログに書かれていた。それだったら今度は直接応援できるので、何とか飯田・下伊那方面にも来ていただくことができないかなと思って打診したところ、5月26日(水)に来ていただけることになった。

 昨日の鳩山首相の沖縄での発言は本当に残念でならないけれども、当然、沖縄の人たちが納得するわけもない。ただ、鳩山政権がこれまで「県外移設」を掲げて決着がつかずにきたことによって、「迷走」という批判もあるけれども、むしろ今まで沖縄の基地問題に全く無関心だった人にも目を向けさせ、考えさせることにはなっていると思う。保坂さんは沖縄に何度も通われていて、先日の県民大会にも参加しているので、まずは今一番ホットな沖縄の基地問題をどう考えたらいいのかというお話をしていただきたいと考えている。
 併せて、保坂さんは内申書裁判の原告として16年間裁判を戦い、衆議院議員になる前は教育ジャーナリストとして活躍された方なので(『いじめの光景』など、多数の著作がある)、原点である教育問題について、「子どもの活力」を取り戻す教育、「やりなおしのきく教育システム」ということを言っておられるので、そうした話もぜひしてもらいたいと考えている。

 何せ日ごろは在宅ワークの引きこもり生活をしていて、友達の企画する集会に出掛けていくことはあっても、自分が企画するのは初めてなので、どういう形の集まりにするか、このところ連日のようにいろいろな人と相談してきた。何せ保坂さんは国会では質問王と呼ばれるほど、さまざまな問題を追及されていて、チャイルドラインの開設や児童虐待防止法の実現など教育や子どもの問題で活躍されているほか、自らも社会の底辺でさまざまな仕事をしながら独学でジャーナリストになった、いわばフリーター出身の方なので、雇用や社会保障の再構築、差別、格差、貧困の問題に取り組まれたり、公共事業チェック議員の会や死刑廃止議員連盟の事務局長としても活躍されていたり、最近では「非実在青少年」という言葉で話題になった表現規制の問題にも取り組まれたりしている。短い時間の中で、この地域の人たちに何をテーマに語ってもらうのが一番いいのだろうと悩んだ。
 まだチラシもできていないし途中経過なのだけど、5月26日(水)7時から、飯田市勤労者福祉センター、テーマは沖縄+教育というところまでは決まった。夜に飯田に出掛けられない人のために、短時間でも、大鹿でも集まりを持てればと思っているけど、そちらの具体的なことは未定。また決まったら載せます。
 

make a better day

2010年02月23日 | 非戦・平和・社会
We Are The World 25 For Haiti - Official Video


 バンクーバー五輪の開会式に合わせて発表された「We are the World 25 for Haiti」を先日ようやくiPodに移して、子どもの送迎の車中でよく聞いているので、頭の中に「We are the world. We are the children.」以下の繰り返し部分が残っている。果たして、今の世の中、「It's true we'll make a better day.」と本当に言えるだろうか。オバマ大統領も鳩山総理も、当初の期待がどんどん幻滅に変わりつつある中、そう自問してみる。いや、でも、結果がなかなか伴わなくても、少しずつでも、みんなbetter dayをつくりたいと思って努力しているには違いないと思い直す。
 オリンピックの開会式で四つの先住民の人たちが歓待のパフォーマンスを繰り広げたのは、きっと先住民の人たちの中には賛否両論あったのだとは思うけれども、少なくともオリンピック史上では初めてのことだし、かつてこの人たちの生存を奪い、文化を破壊してきた歴史を思えば、betterと言えるに違いない。
 ミャンマーの国民民主連盟(NLD)のティン・ウ副議長が解放されたニュースも、まだまだアウンサン・スーチーさんはじめ、多くの人が軟禁されていることを思うと、この国の民主化への道は険しいけれども、少なくともbetterとは思えるニュースだった。実はこのニュースが流れたときは、たまたま仕事でミャンマーの話を聞いているときだったので、すぐ目についた。ミャンマーというと、長井さんが撃たれてカメラを持ったまま倒れている写真がすぐ想起される。話の中で北朝鮮と似ていると言われていたような軍政の国だけれども、何とかbetterになっていってほしいものだと思う。
 ハイチの救援アルバムを購入したせいか、iTunes Storeの「おすすめ」コーナーに、3年前に出されたジョン・レノンのカバー曲を集めたダルフール救援のチャリティーアルバムがあって、そんなのがあったのかと思って、早速購入。そのダルフールで停戦のニュースも、まだ和平交渉の枠組みに合意したという段階で、全体的な解決には時間がかかるのだろうけれども、much betterなニュースだった。

ハイチ支援あれこれ

2010年01月28日 | 非戦・平和・社会
 右のブックマークにあるクリック募金のサイトで、ハイチ地震緊急支援ツイッター募金というのをやっているそうだ。最近は鳩山さんはじめ、政治家も次々始めたというのでよく話題になっているtwitter、ちょっと関心はあるし、愛読していたブログが、書いている人がtwitterを始めてから更新頻度ががくんと落ちてしまったので、フォローしたいかなと思ったりもして、時々アカウントを取ってみようかという気にさせられる。でも、冷静に考えれば、今のところブログで手いっぱいだし、これ以上PCに向かう時間を増やしたくもないので、やっぱりやめたとなって、今のところ登録はしていない。
 twitterでつぶやかなくても、英語のサイトだけど、ここでハイチへのクリック募金ができる。いずれも、1回につき1円と微々たるものだけど、数が集まればそれなりの額にはなる。
 募金はあちこちでやっているけど、こちらはMusic for Reliefというところの、ハイチ救済募金キャンペーンアルバム。全10曲入ったアルバムがダウンロードできて、値段は決まっておらず、自分で決めた額を寄附するようになっている。中にデヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」をピーター・ガブリエルがカバーした曲が入っていて、どちらも好きな私としては、早速聞いてみたけど、ずっとスローで重たい感じになっていて全然違うのが面白かった。
 iTunes Storeでは、アメリカのMTVで行われたハイチ救援スペシャルライブ「Hope for Haiti Now」がアルバムランキングのトップになっていた。この番組のことを紹介した先日の新聞によれば、25年前のアフリカ救援キャンペーン曲「We are the World」を再録音する話も持ち上がっているとか。(この曲は、日ごろJ-POPしか聞かない子供が、中学校の音楽会で歌って以来えらく気に入ったらしくて、今でも時々聞いている。スティービー・ワンダーとブルース・スプリングスティーンが好きなんだそうだ)
 いろんな形の支援が少しでも多く現地にしっかり届きますように。

NIMBY

2010年01月25日 | 非戦・平和・社会
名護市長選は基地移設に反対する稲嶺さんが僅差ながら勝った。
基地、原発、廃棄物処理場等々、みんな自分の近所にできると嫌な施設ということで、NIMBY(Not In My Back Yard)というらしい。嫌なものを受け入れてもらう代わりに、お金が飛び交う。電源交付金とか、地域振興策とか。でも、ひとたび受け入れれば、例えば豊かな海とか、いくらお金を積まれても買えないものを失うことになる。それ以前に、そもそも話が降ってわいたときから、反対、賛成に地域が二分されて、コミュニティがずたずたになってしまう。
自分の近所でなくても基地は要らない。基地の要らない平和な世の中になってほしい。

写真は全然関係ないけれども、今朝の中央アルプス。最近写真をあまり載せていなかったのと、中央アルプスにかぶさるようにかかっている雲が面白かったので(というか、写真では伝わらないと思うけど、実物はちょっと不気味なくらいの印象だった)。

冬の兵士

2009年12月06日 | 非戦・平和・社会
 今日は、飯島の文化館で行われた「冬の兵士」という、アメリカのイラク帰還兵たちが戦場の真実を語るドキュメンタリー映画と、イラクとアフガニスタンを最近取材したジャーナリストの西谷文和氏(イラクの子どもを救う会)のお話を聞く集まりに出掛ける。上の写真は、今日は小渋線が全面通行止めだったため、行きがけに迂回路の生田から見た中央アルプス。
 攻撃されたイラクの側の惨状だけでなく、加害者たるアメリカの兵士の側も戦場で一般市民を殺してしまったことなどによって、PTSDに苦しみ、自殺する者も多いという。交戦規定がころころ変わって、携帯電話を持っているだけで狙撃対象とみなされるとか(携帯電話が爆弾のリモコン代わりに使われているという実態があるため)、7歳の子どもが近づいてきて、自分ではないものが命令を受けて撃ったら、爆弾を付けられていたとか。聞いていても(字幕を見ていても)、気がめいってくる話ばかり。
 本当に、普通の市民はみんな戦争なんて嫌だ、やめてほしいと思うのに、なくならないのは、一方で戦争でもうかる人たちがいて、そういう人たちが国を動かす層に対して影響力を強く持っているからだ。イラクから撤退すると言ったオバマさんもアフガンに増兵を決めた。アメリカという国は戦争をやめられない体質になってしまっているらしい。それに追従する日本。クラスター爆弾を、日本の企業も作っていたという話はショックだった。大事な問題を伝えないメディアの問題もあるわけだけど、一方でテレビは視聴率競争をしているわけで、それはつまり自分たち視聴者の問題でもある。
 本当に9条を守らなければいけないと強く思った。

 集会が終わって、重たい気持ちで文化館の出口を出たら、真正面に仙丈ケ岳がちょうど夕日に赤く染まっていた。

 赤石も。

 喜んで写真を撮って、さて帰ろうと思ったら、車のエンジンがかからない。慌てて文化館に戻って、まだ残っていた人に誰かブースターケーブルを持っている人がいないか聞いてみる。男性の方があちこち声をかけまわって、お一人持っている方を探してくださり、何とか無事エンジンがかかり、帰ってくることができた。本当にお世話になり、ありがとうございました。

ケニアのストリートチルドレンの映画

2009年09月03日 | 非戦・平和・社会
 今度の日曜日にお隣の中川村で、ケニアのストリートで生きる子どもたちの姿を撮ったドキュメンタリー映画「チョコラ!」が上映される。村のIターンの友人たちの中でも最も早くから住んでいるAさんの娘さんをはじめ、村の若い人たちが企画した上映会ということで、先日彼女から前売り券を購入した。彼女自身、何年か前、ケニアではなかったと思ったけど、ヨーロッパや中近東、アフリカを旅している。「高校生とかに見てほしいんだけど」と言われて、本当にそうだなと思ったけど、残念ながらうちの子どもは週末もクラブ活動でほとんど休みなし。
 チラシの下の方に「ケニアのストリートで生きる思春期の子どもたち。儚くも強かな青空ぐらし」とある。本当にいかにもしたたかそうな、すごくインパクトのある表情。 

9月6日(日)14:00~15:34、18:00~19:34
中川村文化センター視聴覚室
前売り券1200円 当日券1500円 高校生500円 小中学生無料

 
 

衆院選

2009年08月31日 | 非戦・平和・社会
 昨日の衆院選、民主党の圧勝、自民党の壊滅的敗北という、本当に歴史に残る選挙だった。事前にメディアでさんざんそういう予測が報道されていたものの、テレビを見ていて、自民の大物議員が次々小選挙区で敗れていくのは、ある種、非常に感慨深いものがあった。かつての小泉チルドレンに代わり、今回は小沢ガールズとか、本当に何なの?と思ったりもするが、まあ、要は「政権交代」の風によって、麻生さんの言う自民党政権に対する「積年の不満」が一気に吹き出たということだろう。
 それでも、長野5区は自民党の強いところなので、直前まで小選挙区で誰に投票するか悩んでいたけれども、民主党リードの事前報道を見て、それなら別に私が投票しなくても民主党になるだろうし、政権交代を願うにしても民主党の独り勝ちもどうかと思うので、自分が本来投票したいと思う人に投票することにした。開票当初は自民党候補の方が票が多かったけれども、その段階で早々に民主党に当確が出た。
 今回、個人的に一番気にしていたのが、東京8区。このブログでも紹介したことのある社民党の保坂展人氏が野党共闘で民主党の応援を得て、石原伸晃に挑んでいた。石原は何せ都知事の息子だし、大臣もやっている抜群の知名度で、普段なら他候補の応援に回っているような人だけれど、今回は接戦と報じられていた。しかし、やはり残念ながら少し届かなかった。比例区に望みを託したかったけれど、東京比例区の社民党は今回みんなの党よりも少なくて、議席獲得に至らなかった。本当に弱小政党になってしまったものだ。保坂氏は今まで小選挙区の得票は少ないものの、比例区で復活してきた。前回なんて自民党の枠から棚ぼたのミラクル復活で議席を得たのだけれど、今回は復活ならず、11万票も取りながら落選。社民党自体としては、前回の7議席を何とか維持したようだけど、保坂氏の落選は本当にショックだ。
 

死刑制度

2009年06月27日 | 非戦・平和・社会
 先日、父の見舞いに行って、病室でたまたま見せてもらった俳句の同人誌に「大道寺将司」の名前を見つけて、びっくりする。まさか父のところでこの名前を見るとは思わなかったから、一瞬、同姓同名の別人かとも思ったけれども、「悪名」と題して幾つか並んでいた句は、確かに死刑囚という立場に置かれた人の心境がうかがえるものだった。(六曜(むよう)俳句の会

 その少し前、6月17日の朝日新聞のオピニオン欄に「犬と日常と絞首刑」と題した辺見庸さんの文章が寄稿されていた。辺見さんは不自由な体で犬の糞の始末をしながら、死刑執行のニュースを聞き、「丸太ん棒でしたたか打ちすえられたような衝撃を背に感じた」そうだけど、死刑制度に疑問を抱きながらも、特に何をするわけでもなく、死刑執行のニュースをある種の諦念とともに聞き流していた私には、辺見さんの文章はずしんと響いた。
 「とりわけ日本における死刑制度のありようは、その秘密主義、その隠微、その曖昧、その多義性、その非論理性においてまことに独特である。それはなぜかことなる磁極のように天皇制ともどこかで微妙に引きあい、すでに文化や思想、社会心理の基層部にまでなごやかに融けこんでいるのであり、死刑廃止はしたがって自己像の解体にひとしいほどむつかしいだろうと私は内心おもっている」
 「死刑くらいこの国の日常と文化とそれらのすさみにうまく融けこみ、よくなじんでいる国家的儀式はない」
 本当に、日本では、凶悪犯罪が起こるたびに、遺族感情の名の下に「犯人を極刑に!」の世間の声が、マスコミの報道と相まって勢いを増すけれども、EUの加盟国はすべて死刑を廃止していて、死刑廃止はEUの加盟条件でもある。欧州好きの日本人のどれだけがこの事実を知っているのか、これにどのように反論するのかと辺見さんは問う。
 つい最近も足利事件の菅家さんが釈放されたばかりで、冤罪は決して昔のことではない。何より「暴力の連鎖を暴力で断ち切ることはできない」と私も思う。
 「日常がこれでよいわけがない」

NAKBA

2009年04月26日 | 非戦・平和・社会


 今日はチェルノブイリ原発事故から23年目。昨日からまた急に寒くなり、今朝は雨が上がって薄日が差してきたかと思うと、また曇って、今度は雷が鳴ったかと思うと、次の瞬間、雹がばらばらと降ってきたり、風も冷たい荒れ模様の天気だった。
 そんな中、隣町で行われた広河隆一さん監督の映画「パレスチナ1948・NAKBA」の自主上映会に行ってきた。昨年末から年明けにかけて、ガザ攻撃のニュースに本当に胸を痛めたけれど、そもそもは60年前にイスラエルが建国された際に、パレスチナ人の多くの村々が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が難民になったたという。広河さんは若いころ、イスラエルの社会主義的な農業共同体であるキブツで暮らしていたことがあって、そこにかつてパレスチナ人の村があったことを知ってショックを受ける。そして、その村にかつて住んでいた人を探し求めて、40年間取材を続けてきた。
 消された村の廢墟となった光景は、やはり広河さんの写真集「消えた458の村」を思い起こさせた。チェルノブイリの放射能で住めなくなった村。でも、パレスチナの村々はイスラエルによって破壊されたのだ。
 武装組織に身を投じて、捕らえられて数年間を収容所で過ごした少女、石を投げて応戦するパレスチナの人々、印象的なシーンが幾つもあった。広河さんは写真家なので、動画の中に、写真の静止画が挟まれることによって、より印象が強く刻まれていく。
 重たい悲しい映画だけど、現実に今起こっていることでもある。マスコミにはガザ攻撃にしても、ハマスのロケット攻撃に対する「報復」だと、イスラエル側の報道ばかりが流されている。多くの人に見てほしい、知ってほしい映画だと思った。

まず景気対策なのか?

2008年09月28日 | 非戦・平和・社会
 一昨日の雨あたりから急に寒くなって、最低気温が10度を下回るようになってきた(昨日の朝8時ごろで9度だった。早朝はどれくらいだったやら)。灯油も高いので、まだストーブをたくのは早いと思って、1枚余分に羽織って、足元には膝掛けをかけているけど、寒がりの夫はこたつを出した。
 寒いといえば、先日発足したばかりの麻生内閣は、早速あきれかえるほどの暴言で大臣が辞任するというお寒い事態だ。麻生さんはまず景気対策だと言っているそうだけど、最近、仕事で国の財政状況がいかに厳しいかという話を続けざまに聞いていたので、何か景気対策といっても、要は選挙用の人気稼ぎのためのばらまきじゃないの?と、ついつい思ってしまう。大体、景気がここ何年か良かったそうだけど、それだって都市部の大企業の話で、地方の中小企業や多くの非正規労働者たちにはあまり関係ない話じゃなかったかと思う。実際、数日前、日経BPネットの本日の必読記事で森永卓郎さんが書いていたことによれば、名目GDPは6年間で24兆円増えたけど、雇用者報酬は3兆円減ったそうだ。企業がもうかれば、労働者にも還元されるという論理らしいが、現実はそうはなってこなかった。
 それにしても、「景気」とは一体何なのかと思う。一方で、環境問題が声高に叫ばれ、もっと地球に負担をかけないシンプルな暮らしをしなくてはいけないと言いつつ、一方では経済はどんどん成長し続けないといけないと言う。一見相反するような二つを無理やり共に満たそうとするために、環境に優しい製品に買い換えましょう、エコグッズをどんどん消費しましょうという話になってくる。まだ使える製品を捨てるのはもったいないから、壊れるまで大事に使おうという人が増えると、内需の冷え込みということになってしまう。それでは経済の方は困るらしい。
 何かそこら辺が今世の中ではやりの「エコ」や「温暖化」や「ロハス」etcへの決定的な違和感になっている。例えば少子化で人口が減れば、消費が減るのは当然なのに、とにかく経済は成長し続けないといけないらしい。国内市場が頭打ちだったら、海外に市場を求めてでも、ひたすら成長を追求し続けようとする。
 さまざまな局面で、どこかで価値観の根本的な転換をしないとどうしようもない崖っぷちにまで来ているのに、年配の人は自分の生きている間はまだ何とか大丈夫と思っているのか、物事の根本には目をつぶり、単に問題の先送りをしているようにしか思えない。景気対策で全治3年なんていっているけど、バブル後の不景気は何年続いたことか。そんな不確かなものを追求してどうするのだろうと思う。
 ブータンのGHP(国民総幸福量)ではないが、GDPが多いことが即幸福に結び付かないことは、日本の自殺者数の多さを見ても歴然としている。目先の景気対策よりも大事なことがあるはずだと思えてならない。
 (写真は一昨日の夕方のものです)