今日はチェルノブイリ原発事故から23年目。昨日からまた急に寒くなり、今朝は雨が上がって薄日が差してきたかと思うと、また曇って、今度は雷が鳴ったかと思うと、次の瞬間、雹がばらばらと降ってきたり、風も冷たい荒れ模様の天気だった。
そんな中、隣町で行われた広河隆一さん監督の映画「パレスチナ1948・NAKBA」の自主上映会に行ってきた。昨年末から年明けにかけて、ガザ攻撃のニュースに本当に胸を痛めたけれど、そもそもは60年前にイスラエルが建国された際に、パレスチナ人の多くの村々が破壊され、70万人以上のパレスチナ人が難民になったたという。広河さんは若いころ、イスラエルの社会主義的な農業共同体であるキブツで暮らしていたことがあって、そこにかつてパレスチナ人の村があったことを知ってショックを受ける。そして、その村にかつて住んでいた人を探し求めて、40年間取材を続けてきた。
消された村の廢墟となった光景は、やはり広河さんの写真集「消えた458の村」を思い起こさせた。チェルノブイリの放射能で住めなくなった村。でも、パレスチナの村々はイスラエルによって破壊されたのだ。
武装組織に身を投じて、捕らえられて数年間を収容所で過ごした少女、石を投げて応戦するパレスチナの人々、印象的なシーンが幾つもあった。広河さんは写真家なので、動画の中に、写真の静止画が挟まれることによって、より印象が強く刻まれていく。
重たい悲しい映画だけど、現実に今起こっていることでもある。マスコミにはガザ攻撃にしても、ハマスのロケット攻撃に対する「報復」だと、イスラエル側の報道ばかりが流されている。多くの人に見てほしい、知ってほしい映画だと思った。
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