「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

この間の動きと3月定例会の日程など

2017年03月05日 | 議員活動
 ブログの更新をすっかり怠っているうちに、もう3月定例会目前となってしまった。 

★大鹿歌舞伎が国重要無形民俗文化財に指定されました★

長野)大鹿歌舞伎、重文指定の証書交付「待ちに待った」(朝日)

 リニア関係では、残土運搬路となる県道松川インター大鹿線(通称小渋線)の2本のトンネル工事がそれぞれ何十メートルか掘り進んでいて、残土の運搬が始まっている。ここの残土は同じ小渋線の途中にある半の沢に仮置きされていて、運搬のダンプは現在それぞれ3台ずつ、計6台が回っていると聞いた。工事に伴い小渋線の交通量も増えていて、実際にどのくらいの車とすれ違って所要時間がどう変化するか、村外へ出るたびに数えるようにしているけど、特に朝夕の出退勤の時間は相当台数の車とすれ違う。狭いところで大型ダンプと何度もすれ違う羽目になると、所要時間も数分程度違ってくる。
 村内ではJVの事務所・宿舎が完成して使い始めている。県道赤石岳公園線の改良は11か所のうち3か所終わり、4か所目の施工中とか。除山非常口については進入路の拡幅が行われた。小渋川非常口の準備工事はほぼ終わったようだ。ここの掘削箇所は保安林になっていて、長野県は2月16日に「解除予定」を県報で告示した。30日以内に異議意見がないと40日後に解除が確定するらしいが、異議申立の動きもある。また、保安林解除について、住民への説明や同意を得るよう求める陳情書が議会に提出されている。

保安林指定解除、説明求め陳情書 大鹿村民が議会に /長野(毎日新聞)

 また、南アルプストンネルに続いて、伊那山地トンネル青木川工区の契約手続きも2月24日に始まった。それに先だって、14日に青木地区でJRとの懇談会が行われた。ここは工事の留意点として「蛇紋岩及び断層破砕帯(中央構造線)を有する特殊地山におけるトンネル工事」と書かれている。見積書の提出日時は7月7日で、JRは第三四半期ぐらいには着工したいと懇談会で言っていた。

 3月定例会の日程。一般質問は最終日。
 
 7日 10時~ 本会議開会 
 8~16日   委員会
 17日 9時~ 一般質問
     4時~ 本会議 


12月定例会終わる

2016年12月17日 | 議員活動
 9日に開会した12月定例議会が昨日閉会した。今回は報告1件、議案10件、発議1件、要望4件で、議案等はすべて可決。議案1~3号は国の法改正、人事院勧告等で、特別職、一般職の期末手当などを引き上げるもの。議案4~9号は一般会計、特別会計の補正予算。大きいものは、南信州広域連合で進めている「知の拠点」整備にかかわるもので、各町村の負担分として5200万円、うち地方創生交付金が2600万円、起債が2600万円。また「道の駅」の詳細設計・監理委託料2268万円など。

 一般質問は5名で、東村議員が「道の駅」の展望と検討委員会のあり方、秋山議員が北川露頭の新設トイレ位置決定に伴う問題点、齋藤議員が高齢者の交通対策、北島議員がリニア新幹線の確認書と同意について、リニア確認書の中で村が先行しなくてはならないことがあるのでは。
 
 私の一般質問の通告内容は、
○福与地区の残土受け入れ反対表明について
 松川町生田生東区のリニア残土置き場候補地について下流の福与地区が受け入れ反対を正式表明した。トンネル掘削前に残土置き場に見通しを示すことを要請した議会の意見書に対して、JRは慎重に手続きを進めているとの回答だったが、この反対表明により残土の行き先は一層不透明になった。特に三正坊の仮置き場計画地は3年という期限つきであり、残土置き場の行き先が決まらないと期限内に撤去できないのではないかという不安が拭えない。確実な見通しが示されるまで仮置きすべきでないと思うが、村長のお考えを伺いたい。

○リニア工事の影響把握のために村独自でも各種データを取っておくべきではないか?
 リニアの準備工事や関連工事が始まった。工事が住民の暮らしに与える影響を把握するために、工事が本格化する前に、例えば小渋線の所要時間、通行台数など現状のデータを村としてもきちんと取っておくべきではないか。また、JRで行っている事後調査やモニタリングだけでは不安を拭えない場合に村や村民が独自で計測できるような測定機器等(騒音計、電気伝導度計、pH計等)を村で備えておいてはいかがか。

 残土置き場については、置き場がなければトンネルは掘れない、掘れるようにしていくのが事業者の責任という答弁。


リニア意見書

2016年10月06日 | 議員活動
 10月3日に大鹿村議会としてリニア事業に対する意見書をJR東海に提出した。これは9月定例会に出されたリニア反対を求める陳情書をめぐる審議の中で、陳情書の採択に反対した議員も工事に対する不安はあるし、現在のJRの対応等に全く無条件でOKというわけではないので、議会として要望書等の働きかけをしようという話になっていたもの。9月26日の対策委員会でのやり取りを受け、28日に要望内容を詰めて、3日に提出した。大鹿村議会としてリニア事業に対する意見書は2回目で、2年前の認可直前に国交大臣あてにも提出している。JR東海に対しては初めて。この日は飯田で飯田・下伊那、中川村、南木曾町の首長と県、JRの意見交換会が行われ、首長たちからJRに対して厳しい意見がたくさん出されたこともあって、マスコミ各社の注目も集めた。南信州新聞ではその日のうちにWeb記事が出ていたし、翌日の信濃毎日新聞では1面、2面に紹介され、さらに次の日の社説にも取り上げられた。

大鹿村議会がJRにリニア意見書(南信州新聞)

大鹿村会、JRに意見書 「リニア工事開始 同意後に」(信毎Web)

リニア、工事は「同意」後に 大鹿村議会がJRに意見書(中日新聞)

リニア意見書 JRは重く受け止めよ(信毎社説)

工事開始同意後の着工を求め意見書 大鹿村議会、JR東海に /長野(毎日新聞)

 各社が注目したのは、要望事項の1項目目に掲げた村民の「理解と同意」の判断について。JR側が住民の理解と同意が得られなければ着工しないと言いつつも、理解と同意が得られたかどうかの判断は、住民や村や議会ではなくJRが行うという、誰が考えても理不尽な言い方を繰り返してきたため、説明会では常にその言葉をめぐる質問が出ていたし、対策委員会や議会の一般質問などでも問われてきた。これに対して、阿智村では議会が判断するのだという姿勢を示している。それにならい、大鹿村でも、事業者が理解が得られたと判断したとしても、最終的な判断は村の側(住民に選ばれた村長と議会)にあるべきことを示した。

 意見書全体としては、反対陳情不採択という結果を受けて、リニアを前向きにとらえ受け入れていく中で村のメリットにつなげるという姿勢を前提にしつつ、村民の不安要素を一刻も早く解消するためとして、8項目の要望事項を挙げている。

9月定例会終わる

2016年09月21日 | 議員活動
 9日に開会した9月定例議会が昨日閉会した。今会は報告2件、議案17件、請願・陳情4件。

 その中でも住民有志からリニア事業への反対を求める陳情書が提出され、そのための特別委員会が設置されて12日に委員会審議が行われたのが村内外から注目を集めた。大鹿村議会の委員会はふだん非公開で行われているけれども、この特別委員会は公開で開催。参考人として陳情者筆頭人の説明を求め、それに対する質疑の後、陳情書に対する意見を各議員がそれぞれ述べた上で採決。議会として事業そのものに反対の決議を求めるハードルの高い陳情だったけれども、賛成3、反対3の同数となり、委員長裁決により不採択となった。昨日の本会議では特別委員会の委員長も採決に加わったため3対4で不採択。この陳情書には昨日までに2054筆もの賛同署名が寄せられた。県内外の沿線住民からたくさんの署名をいただいたようで、討論の中にこの数字を織り込み、リニア工事による迷惑は大鹿村だけの問題ではないことを訴えた。
 採択に反対した人たちも、全く無条件で工事着手OKというわけではないので、議会として要望書提出のような形でJR東海に対する働きかけをしようという話になっているが、要望内容については、来週、最終のリニア対策委員会が開催されるので、そこでの話も踏まえた上で考えることになった。

 特別委員会の日の午前中には一般質問が行われ、6人が質問。初めに伊東議員が道の駅建設について、同報無線屋外局場所見直しについて、秋山議員が防災における自助・共助と村自体の対応、各防災倉庫備蓄品の種類、数量について、私は工事車両の急増に伴う交通弱者対策について、東村議員は松川インター大鹿線トンネル新設工事に関して、北島議員がリニア工事の残土問題と理解と合意について、最後に小沢議員が村長3期目の進退について。村長の進退については検討中との回答。会期中に示してほしいと質問したが、結局昨日の閉会挨拶でも触れなかった。

 私の一般質問の通告内容は、
○工事車両の急増に伴う交通弱者対策について
 先日、県道松川インター大鹿線のトンネル新設、拡幅工事の説明会が行われ、準備工事が始まった。説明会では区間によってはピーク時1日552台もの工事車両が通行することが示され、現状の狭隘な小渋線にこれだけの台数が通ることに不安を感じた村民は少なくない。高齢の方など運転を控えるようになる可能性もあると思われるが、交通弱者対策など何か考えておられるか。村内を通行する工事車両も今後急増していくことが想定される。地域公共交通会議の資料に示されているコミュニティバスの利用促進事業、利用転換事業、認知度向上事業とは、どのような内容を考えておられるか。

この間の動きと9月定例会の日程など

2016年09月06日 | 議員活動
 前回のブログを書いた翌8月26日、釜沢地区で開催された県道赤石岳公園線の道路改良説明会で、自治会長、副自治会長が求めた地区外のリニア対策委員のオブザーバー出席が拒まれるという一件があった。Facebookでは一連の記事等をシェアしたものの、ブログにまとめる余裕がなく、村外の方がまとめてくださったりしているので、明日のリニア本体工事の説明会の前にこちらにも記事のリンクなどまとめておきたい。

 出席を拒まれたリニア対策委員自身のブログ記事。
 びっくり!釜沢の道路説明会の現場
JR東海の不当な事業説明会についてプレスリリースしました

 その日はちょうどストップリニア訴訟の弁護団合宿が村内で行われていて、沿線ネットの原告団長や事務局の皆さんも来ていて、懇親会が行われている最中にそのニュースがもたらされたため、沿線ネットからもいち早く抗議声明が出された。
JR東海の横暴な大鹿村道路工事説明会に抗議する声明
 リニア対策委員によるプレスリリースを受けて、信濃毎日新聞や朝日新聞長野版などにも批判的な記事が掲載された。
「住民理解」への協議揺らぐ 大鹿村釜沢のリニア関連説明会
長野)大鹿のリニア工事説明会、JR東海と地元住民対立

 特に信濃毎日新聞はこの記事の後もJR東海が副自治会長におわびに行ったとか、知事も「対応悪い」と言ったなど記事になっていて、9月3日には社説でもこの問題に言及している。
リニア説明会 住民置き去りはだめだ

 そしてその間、8月24日に説明会が開催された小渋線では、29日に準備工事が始まり、31日には安全祈願式が行われた。
リニア残土運搬、県道改良で安全祈願式 7日に大鹿で本体工事説明会(南信州新聞)


 また、同じ頃、8月25日のリニア対策委員会で大鹿で出る残土の行き先として、松川町生田地区の名前が上がったことについて、松川町長がまだ決まっていないとして困惑という記事が朝日新聞長野版に載った。
長野)JR東海が予定地を明示 松川町は困惑
 (ここでは「困惑」となっているけど、今朝の信濃毎日によれば、松川町長は「非常に強く疑念を抱きすぐに抗議をした」そうだ)

 信濃毎日では9月2日に阿智村の状況なども含めて「残土行方決まらぬまま」「JR東海10月にも着工へ調整」「なし崩し受け入れ住民懸念」といった見出しで大きく記事が載った。

 そうした中での、明日のリニア工事説明会となる。

 9日から始まる大鹿村議会9月定例会には、住民6名の名前で「リニア事業への反対を求める陳情書」が提出されている。これについては特別委員会を設置して全員で協議することになった。

 9月定例会の日程は
 
 9日 10時~ 本会議開会 委員会
 12日 9時~ 一般質問
 12~16日 委員会
 20日 4時~ 本会議 

6月定例会終わる

2016年06月16日 | 議員活動
 8日に始まった6月定例会が15日に閉会した。今回は報告が11件、議案が11件、請願・陳情が3件。

 報告は、国の税制改正等に伴う4月1日施行の条例改正や、精算による27年度の補正予算の専決処分と、27年度一般会計の繰越明許費繰越計算書の報告。
 議案第1号、第2号は平成25年に地方分権一括法によって村で制定された介護予防サービス事業や介護サービス事業に関する条例について、国の法改正により新たに追加があったり文言変更があったことに伴う一部改正。議案第3~7号は一般会計、特別会計の補正予算。一般会計で大きいのは、現在建て替え工事中の介護施設に入れる特浴などの備品購入費や林道の復旧工事など。議案第8号は森林総合研究所分収造林地の契約期間変更についてで、長伐期化に伴うもの。議案第9号は下伊那郡町村公平委員会組合規約の変更についてで、行政不服審査法の改正に基づくもの。議案第10号は建設工事請負契約の締結についてで文満団地の建設事業。議案第11号は教育委員の任命についての同意。

 請願は、子ども・障がい者等の医療費窓口無料化を求める長野県への意見書の提出を求める請願と、毎年出てくる学校関係の請願で、義務教育費国庫負担金制度の堅持を求めるもの、複式学級の編成基準の改善、教職員定数増を求めるもの。いずれも全会一致で採択され、意見書を提出。

 議会の合間の土日は、土曜日は岐阜で行われた日本科学者会議東海支部のリニアシンポに、日曜日は飯田のかざこし子どもの森公園で行われた「伊那谷発アースデイ Viva! Alps Music Fes」に行ってきた。伊那谷発アースデイは天候にも恵まれ、大勢の人たちで賑わっていた。雰囲気もとても良くて、すてきなイベントだった。久しぶりの人や、以前から名前をよく聞いていてお会いしたかった人に会えたのも嬉しかった。
 14日の夜は村内で弦楽四重奏とギターの共演コンサートがあった。このコンサートは今年で3年目になるのだけど、今までは都合が合わずに行けなくて、今回初めて聴くことができた。花をテーマにした選曲で、モーツァルトやチャイコフスキーから始まり、みんなが知っている日本の曲も入って、大鹿小学校、中学校の校歌を演奏してくれたり、最後は観客も一緒に歌って、とても楽しいひとときだった。

一般質問

2016年06月09日 | 議員活動
 6月定例会が昨日から始まり、今日は一般質問が行われた。今回は6名が質問。
 最初に秋山議員が、3町村による152号線整備要望書について、大鹿村における防災体制の再検討について、防災倉庫備品の再検討、次に齋藤議員が村内の環境美化作業について、村内の商業活性化について、次に私がリニア工事への住民理解の判断について、リニア・災害など非常時の対応について、4番目に東村議員がリニア工事期間中の緊急車両の通行について、5番目に北島議員がケーブルテレビ光化について、リニア工事と日本で最も美しい村について、最後に小沢議員が移住定住促進について、逆単身型農山村留学について。

 私の一般質問の通告内容は、
1,リニア工事への住民理解の判断について
 先日の住民説明会の中で、JR東海は住民の理解が得られたかどうかの判断は事業者がするという言い方をしていたが、これはおかしいのではないか。村長は以前から説明に納得がいかない点は要望し、回答をもらうということを繰り返し、どこかの時点で一定の判断をすることになるという言い方をされていたが、その判断をする主体は当然、事業者ではなく村だと思うが、村長がどう考えておられるか改めて確認したい。また、村長ご自身は現時点で示されている道路改良や送電線計画などについて、村の従来からの要望が満たされているとは言えないと思うが、理解・合意できるとお考えか?

2.リニア・災害など非常時の対応について
 昨秋、大規模土砂災害を想定した合同防災訓練が行われた。そこでは上蔵で大規模崩壊が発生し河道閉塞により天然ダムが発生するような災害も想定されていたが、JR東海ではそのような災害を想定したシミュレーションは実施していないそうだ。工事中および供用後についても、大地震や大規模土砂災害、事故など災害や緊急時を想定した具体的な対応方策をきちんと考えておいてもらって確認しておく必要があると思う。村の医療や消防は当然対応不可能であり、JRにどのような対応方策を求めていくのか村長のお考えをお聞きしたい。

 大鹿村でリニアに関する次の説明会は、道路改良の工事説明会、そして南アルプストンネルの工事説明会となってくるのだと思う。JR東海は以前、工事説明会を開催したら早急に着工したいと言っていた。(早川町では工事説明会の後、割合すぐ起工式はしたけど、その後はストップしていたと聞く。でも、つい最近、名古屋で工事説明会が非公開で行われ、そこでは残土の行き先も運搬経路も決まっておらず、さまざまな疑問や不安の声が出たらしいが、説明会の翌日には工事の準備作業が始まり、週明けには敷地内の樹木の伐採も始まる予定とか)もしかすると工事説明会前の一般質問は最後になってしまうかもしれないと思って、毎回似たようなことを聞いていると言われそうだけど、やはりリニア関連の質問にした。
 住民理解については「村の方から先に住民理解が得られたとすることはない」という答弁。リニア本体工事と道路改良については分けて考えている。松川インター大鹿線については、初日の挨拶の中でも、今示されている改良計画でスタートすることになると思うと述べていた。トンネル新設工事の見積書の提出期限は今月半ばであり、施工業者も決まってきて、こちらの工事説明会は近い段階。リニア本体工事の説明会については、工事説明会の開催が理解と同意かと聞くと、それは違うと。工事説明会で示すとされていることがいろいろあり、そこで出た項目について話し合っていくことになる。理解と同意がなくても、工事説明会はしなくてはならない時が来るという言い方だった。送電線については、これから中部電力の環境調査が行われるので、その結果を待つとのこと。

6月定例会の日程

2016年06月04日 | 議員活動
昨日、議会運営委員会が行われ、6月定例会の日程が決まった。

 6月8日(水)午前10時~ 本会議開会、議案説明、質疑、審議、請願陳情、
               一部採決、委員会付託、委員会審議

 6月9日(木)午前9時~  一般質問

 6月9日(木)~14日(火) 委員会

 6月15日(水)午後4時~ 本会議

 今回は専決処分などの報告11件、議案が10件、陳情・請願が3件。
 一般質問は6名が予定している。私はリニア関連の質問を予定しています。

3月定例会終わる

2016年03月17日 | 議員活動
 昨日、3月定例会が閉会した。 今定例会は報告4件、議案が28件、請願・陳情が1件、要望書4件、発議が2件。報告は先月の全員協議会で説明があった専決処分の承認を求めるもので、個人番号制がらみの条例改正2件と一般会計、水道特別会計の補正予算。議案第1号~3号は人事院勧告に基づく議員報酬、特別職、一般職の給与についての条例の一部改正で、期末手当や勤勉手当の率が少し上がるものなど。議案第4号~11号は行政不服審査法の改正に伴う公文書公開条例、個人情報保護条例などの一部改正で、文言を改めるものなど。議案第12号は若者定住促進条例の一部改正で、「若者」の定義を「40歳以下」から「45歳以下」に拡充することや、結婚祝金の創設など。議案第13号は介護保険条例の一部改正で、「個人番号」を加えるもの。議案第14号は放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定。議案第15~19号は27年度の一般会計、特別会計の補正予算で、実績による増減が主。
 議案第20~25号は平成28年度の一般会計、特別会計の当初予算。一般会計は総額19億1000万円で前年比19.8%減。昨年は老人福祉施設の改修工事や村営住宅の建設等があって増えていたので、それらがなくなった分、減額となっている。主な新規事業としては、結婚祝金、文満団地村単住宅の建て替え、不妊・不育治療補助金、村内事業所就職祝金・雇用助成金、道の駅検討委員会、ジオパーク・エコパークPR事業、山村留学、文化財保存補助金、平和学習事業等々。
 議案第26号は過疎地域自立促進計画について。この計画に載せておかないと過疎債が借りられないとのことで、実現可能性が高くなさそうなものも書き込んである。議案第27号は南信州広域連合規約の変更について。議案第28号は固定資産評価審査委員会の委員の選任。
 請願は、へき地教育の充実と僻地級地指定改善を求めるもので、採択されて意見書を提出。もう一つ、議員発議で宮田村の放射性物質含有の廃棄物最終処分場建設について慎重な対応を求める意見書の提出について賛成多数で意見書を提出。大鹿村は直接の下流ではないため「慎重な対応を求める」意見書となったが、明確に反対を表明すべきではないかと意見を述べた。

 一般質問は5名で、東村議員が商業活性化で未来を切り開くために、林業再生プロジェクトの可能性。秋山議員が村指定外文化財保存管理補助金について。私はリニア工事についてと、CATVのFTTH化(光ファイバー化)について。齋藤議員がリニア工事に伴い商店の活性化について、女性防災組織作りについて。北島議員がリニア工事による水枯れ水道対策について、リニア工事の宿舎の土地利用について。

 私の一般質問の通告内容は、
1.リニア工事について
 JR東海が先日の工事契約締結をもって「着工」と位置づけたいとし、新聞等で「着工」と報道されたことをどう考えるか。小渋線の改良着工前に南アルプストンネル工事に着工したいというJR東海が示したスケジュール案をどう考えるか。今後も説明会の内容を見ながら対策を求めていくとのことだが、住民の理解の度合を村としてどのような形で判断していくのか。岐阜県の地下水、土壌調査で基準値を超す汚染物質が検出されたのに報告されていなかったそうだが、事業者の調査のみに任せておいて大丈夫なのか。事後調査の頻度などの要望にも現状では応えられていないが、村として独自調査を行っておく必要はないのか。

2.CATVのFTTH化について
 過疎地域自立促進計画、28年度の新規・主要事業一覧にCATVのFTTH化が記載されているものの、当初予算には盛られていないが、本年度実施される見込みなのか? インターネットの高速化は在宅ワークなど多様な働き方を可能にし、広報、観光、福祉、教育分野など様々な可能性を広げるものだが、村内でインターネット活用を進める方策をどう考えているか。

 リニア工事についての質問は、「「着工」位置づけに疑問の声」という見出しで、今日の南信州新聞のトップ記事になっていた。信濃毎日新聞では「大鹿に作業員宿舎建設意向」として北島議員の質問が主に取り上げられていた。

3月定例会の日程

2016年03月04日 | 議員活動
 昨日、議会運営委員会があり、3月定例会の日程が決まった。

 3月7日(月)午前10時~ 本会議開会、議案説明、質疑、審議、委員会付託、一部採決

 3月8日(火)~15日(火) 委員会

 3月16日(水)午前9時~ 一般質問

         午後4時~ 本会議

 今回は平成28年度の当初予算など議案が28件、陳情・請願が1件。
 一般質問は、初日の村長の施政方針を聞いた後に通告書を提出し、最終日に行われる。