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新聞の片隅に載ったニュースから(161)     大西五郎

2014年08月12日 19時03分27秒 | Weblog
「A級戦犯分祀できず」靖国神社が文書で見解(14.8.12 中日新聞)

靖国神社は、極東国際軍事裁判(東京裁判)で「A級戦犯」とされた東条英機元首相ら十四人について「一度合祀された御祭神をお取り下げすることはできない」として、分祀は不可能との見解をあらためて示した。共同通信の質問に文書で回答した。
A級戦犯は一九七八年に合祀されたが、中国などが反発。国内でも戦争指導者を顕彰することへの批判や分祀を求める声がある。
回答では、先の戦争を「自存自衛のため」と位置づけ、神社の運営形態に関しては「神社創建の由来に鑑みれば、本来国家によって護持されるべきもの」とした。
七月一日の閣議決定で集団的自衛権行使が容認され、今後自衛隊の任務が大きく拡大する可能性がある。自衛官が戦死した場合、合祀する考えはあるかとの質問には「将来においても祭神合祀の伝統が変わることはない」と答えた。
「合祀の伝統」は、靖国神社が七六年に国立国会図書館に提出した資料にある合祀基準を指すという。この基準は先の戦争での戦死者を念頭につくられており、現段階で自衛官合祀をする予定はないとの考えを示した形。
首相や閣僚の参拝については「参拝を希望される方であれば、どなたでもひとしくお迎えする」、天皇陛下の参拝には「粛々とお待ち申し上げる立場に変わりはない」とした。天皇の参拝は七五年以来途絶えている。昭和天皇は A級戦犯合祀に反発して参拝を控えたとの見方が有力だ。
先の戦争の評価を巡っては、神社内の展示施設「遊就館」で現在開かれている「大東亜戦争七十年展Ⅲ」のパネルで徳川康久宮司が「わが国の自存自衛と人種平等による国際秩序の構築を目指すことを目的とした戦い」と説明している。
質問で「神社としての認識か」と尋ねると、解答は開戦時の詔書が「自存自衛のため」としていることを挙げ「当時のわが国は、このような認識も下で宣戦したと理解している」とした。

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靖国神社は明治維新の際の戊辰戦争で亡くなった官軍の人たちを祀るために明治政府が1869年(明治2年)に建てた「東京招魂社」が前身です。戦後国の神社から宗教法人に変わりましたから、誰を祭神として祀るかは神社の判断で行なわれることになり、A級戦犯が合祀されました。
宗教法人である靖国神社が「A級戦犯を分祀できない」というのであれば、第二次大戦で海外で死亡した人のうち身元不明で引き取り手のない遺骨を安置している千鳥が淵戦没者墓苑も含める形で、誰でもが参拝できる無宗教の慰霊施設を国が作るべきです。一時自民党政府の間でそのようなことも検討されたようですが、安倍首相は靖国神社参拝にこだわっているようです。
日本国憲法をはじめ戦後の日本の政治体制は占領軍に押し付けられたものだとして「戦後レジームからの脱却」を唱える安倍首相が靖国神社に参拝したことが、日本の戦争責任を否定するものだとして中国や韓国、アジアの国々から批判されているのです。
                                       大西 五郎
コメント (3)
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今一度集団的自衛権  文科系

2014年08月12日 07時22分37秒 | 国内政治・経済・社会問題
 標記の事を今一度まとめてみたい。6月29日のエントリー「集団的自衛権と谷内正太郎国家安保局長」に付けた拙コメントを再掲させていただくという形で申し訳ないが、歴史の転換点と理解するからである。若干の補足をした。

『歴史の教える所  2014-06-30 08:56:27
 一方で法律って後世に一人歩きしていく。他方で、新自由主義世界経済の弱肉強食ぶりは歯止めを知らぬ勢いだ。つまり、1%が99%を犠牲にして止まないように、この法律によってさらに日本がそういう世界の流れの先頭を走っていく。この法律自身が「こういう国際社会」を前提として、これをさらに促進し、世界をそのように乗り切っていくための舟とも言えるのだから。
 こう考えれば、安倍周辺のこの法律解釈なんてずい分甘いもの、楽観的なものと言えなくもない。つまり、出世主義スノビズム連中が競い合って楽観的解釈を競い合いつつ、何となくこれを通してしまおうと狂奔の流れを作り合っていると、そんな風に見える。(後略)』

『中国も、北も? 2014-07-07 14:42:24
 中国とも北とも、ずっと言ってきたように、戦火なんてことはあり得ない。
 中国は既に資本主義の中にいて、日本と何かあったら株価暴落、国債値下げなどから中国の輸出ががたがたになる。輸出が止まったあの国は暴動が起こるはずだ。
 北は既に、フセインもカダフィも観ている。自分がちょっと直接日本などに何かしたら潰されると恐れおののいているはずだ。声だけは高いのは、弱い犬ほどよく吠えるというやつ。
 いずれにしても、一党独裁の腐敗と、首領様独裁の腐敗とでは、やれることはしれているということ。まさか「我が亡き後に洪水の来たれ」と言う具合にも行かないでしょう。子どもも孫もいることだろうし。』

【 米包囲網、やがては・・・  2014-07-18 08:58:09
 マスコミぐるみで嘘の理由を大々的にでっち上げてイラク戦争を起こしたアメリカ。世界に名が轟いている9条を持った日本のそれへの参戦。このアメリカに従った戦争ができるような国に換えた解釈改憲! 同じく参戦した西欧諸国ではたとえば英国でも、「平和に対する罪」運動が今でも続いている。参戦を決めた当時の首相ブレアが今でも告発され続けているのである。
 西欧でも、アラブでも、アメリカはすごく嫌われている。
 さて、この流れに抵抗する一大勢力がずーっと努力続行し、今また一段とその輪が広がった。昨日の新聞ではこう。
『米へ対抗 思惑一致 BRICSと南米諸国』
 ブラジルでBRICS首脳会議が開かれているが、16日にはこういうさらに広い輪の中で、以下のような意志一致をしたという。
『首都ブラジリアに南米の大統領全員が集結して会議に合流。米国主導の世界秩序への対抗姿勢を強めるBRICSと、南米に多い反米左派政権は思惑が一致しており、関係強化に向け強い意欲を示した』

 出席者らが特に重視しあった困難、課題がこういうものであったということ、ここに注目である。
『再デフォルト(債務不履行)の危機にあるアルゼンチンのフェルナンデス大統領は演説で、危機の原因になった米ファンドや米裁判所の裁定を批判し、15日に設立が決まったBRICS主導による「新開発銀行」からの支援に期待を示した』

 ブラジル、ロシア、インド、中国に南アフリカ。これに加えて南米諸国が、日米ファンドによる各国経済破壊にも等しい空売りなどの蛮行を告発したという形なのでもあろう。ちなみに、中南米諸国って、アメリカの今の行き方の被害を通貨危機という形で史上真っ先に受けた被害者なのである。けっして中国やロシアの肩を持つつもりはないが、日米のファンドがいろんな国(の実体経済など)をがたがたにする空売り世界などは、人の道に外れて異常すぎる。

 BRICSプラス南米諸国銀行って、大賛成である。日米一極よりも世界が多重でなければ、世界に民主主義などは決して保証されぬと思うからだ。
 日本もこの谷内のようにアメリカべったりが目立ちすぎて、世界から孤立せぬように願いたい。これらの国に馬鹿にされぬようにということである。日本外務省などがODAをどれだけ使っても、目に余る対米追随がこれらの国々の腹の中ではせせら笑われているはずだ。

 同じ記事中に、こんな文章もあった。
『中国の習近平国家主席はペルーのウマラ大統領との会談で、ペルーとブラジルを結ぶ南米大陸横断鉄道の建設に協力する方針を示した』
 これらの国々が、日米のマネーゲーム経済に抗して、物作り世界経済を復興させることをこそ切に期待したい。人の職業というものは、物作りの中にしかないのだから。金がいくらあったって、人という生物はものがなければ生きられもしない裸の王様だし、投資先を物作りと結びついた銀行に押さえられてしまえば、そんな金融は何もできなくなるはずだ。日米金融は通貨危機などで世界の金を奪ってきた分、世界の物作り、職業をがたがたにしてきたはずで、さらに嫌われないことを祈るのみである。】

『 安倍の尖兵、外務省! 2014-07-30 19:50:09
 国家安保局長も外務省出身、内閣法制局前長官小松氏とやらも外務省の出。今や、外務省が外交ばかりか、軍事にもしゃしゃり出てきたり、憲法解釈改憲でさえ内閣をリードしている。出兵して死ぬのは、防衛省なのにね。

 現内閣の軍事文民統制って、外務省の仕事かよ? また、外務省が現内閣官房までを出世互助会のポスト増に使い始めている。
 こんな外務省って、どうせアメリカの入れ知恵で動いているのだろう。ウイキリークスによって、民主党日本政府に対するアメリカ・スパイと言って良い行為が暴露されたことでもあるし。
 日本政府の今後、実にまことに恐ろしいことである! 』


【 ほんとに馬鹿げた集団的自衛権  2014-08-12 06:56:49
 上のエントリーから、集団的自衛権・解釈改憲がいかに馬鹿げているかを今一度示したい。肝心の部分を抜粋する。

『 それで、このアフガンや後に出兵したイラクは、何か安定したのか。大混乱してさらに多くの人々が死んだだけだ。イラク関連では関連死を含めて少なく見ても死者50万人と、現地聞き取り調査などまでしたある団体がはじき出している。
 アメリカとの集団安保で出兵しても、他国の平和をさらに乱した上に、米国製武器などをさらに大きく拡散した上に、自国他国の人々を長い間より多く殺すだけ。これが今、日本が世界平和のためにこそ真に教訓にすべきことではないだろうか。』 


 イラクでは、またしても空爆。これではもう、悪魔が作ったごとき虐殺の泥沼ではないか。これは誰が始めたのか! イスラエルでも、ウクライナでも。こんな世界で集団的自衛権って、それで米国に従っていくって、普通の人間の正気の沙汰とは思えないのである。
コメント (12)
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