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6.ネオコンの政策・戦略の内容と特徴     千里眼

2006年09月04日 07時41分15秒 | Weblog
 
 ここでは、今まで見てきたネオコンの諸論文の中で展開されていた内容を箇条書風に整理したい。
* 一国覇権主義 アメリカを頂点とする「民主主義」、「自由主義」の新しい世 界秩序の建設するのだ。強大な軍事力を背景にしたアメリカだけにそれが可能で あり、アメリカの義務なのだ。
* 西欧・日本といえども、このアメリカの秩序にしたがうべきである。アメリカ に抵抗するどのような芽生えも、危険なものに育つ前に世界中から排除する。
* 国連重視・交渉重視の外交は弱者の論理であり、なんら良い結果は生まない。
* 先制攻撃戦略 アメリカに対する危険が顕在化する前に、先制的に軍事力を行 使して、その危険を排除すべきである。
* 覇権主義・先制攻撃戦略は強大な軍事力を背景にしている。そのために軍事力 拡大路線を主張している。
* 先制攻撃のなかに核使用を含めている。抑止力の核ではなく使える核への転換 を図る。
* 関連して、その障害となる国際協定からの脱退、国内法を修正して小型核兵器 の開発を進める。戦術兵器としての使用を前提に。
* イスラエルの利益擁護、彼らの政策はこの問題を根底において立案されてい  る。

 ここまで露骨で傲慢な世界戦略が言論界で主張され、現政権の政策として取り入れられていったことに、脅威を感じざるをえない。「悪魔の論理」としか言えないこのような世界戦略の考え方は、キリスト教原理主義の立場に立つ福音主義派(ブッシュ政権を支持し、大統領選挙勝利の原動力になった)の考えと一致する側面が多いことにも注意を払っておく必要がある。それだからこそ、ネオコンは急速に勢力を伸ばすことができたのだが。さらに言えば、こうしたネオコンの思想とナチスのそれとの親近性を感じるのは私だけであろうか。

 次に、ネオコンの主要な人材をここで整理し記録しておきたい。それと関連して
ワシントン・ポストの20001年9月4日の記事をここに収録しておく。
「ブッシュ政権の閣僚は政策推進で影響力がない」という見出しで「すばらしい前歴を誇るブッシュ政権の閣僚たちは、彼らにとって馴染みのない役割を果たしている。すなわち、指示を与えられた部下としての役割である。‥‥ しかし、重要な問題の多くで、閣僚たちは、自分たちよりも、よほど名前が知られていないホワイトハウス・スタッフの方が大きな影響力をもっていることに気付いた。」「一連の高度に政治的決定 ‥‥ の主役は閣僚ではなく、ホワイトハウス・スタッフであった。」と。
 ・ウィリアム・クリストル 
   政治学者シュトラウスの門下生  始祖アーヴィング・クリストルの子供、
   「ウィクリー・スタンダード」誌編集長 ネオコン言論界を牛耳る
   「悪の枢軸」論を展開 大統領一般教書に取り入れさせた張本人
   破綻したエネルギー企業エンロン社の顧問を倒産するまで続ける
 ・ビクトリア・クリストル
   ウィリアム・クリストルの妻 
   チェイニー副大統領の国家安全保障担当顧問補佐
 ・ダグラス・ファイス
   弁護士事務所経営 シンクタンク「安全保障政策センター」前議長
   ノースロップ・グラマン社顧問
   国防総省次官(政策担当)
 ・リチャード・バール
   ネオコン屈指の論客
   レーガン政権国防次官補 
   国家防衛政策委員会委員長 スキャンダルで辞任、委員は継続
 ・ロバート・ケーガン
   ネオコン屈指の論客
   レーガン政権 国務省長官補佐官 スピーチライター責任者
   カーネギー国際平和財団上級研究員
 ・ポール・ウルフォウィッツ
   政治学者シュトラウスの門下生
   ノースロップ・グラマン社顧問
   国防副長官から世界銀行理事長
 ・ステファン・キャンボーン
   政治学者シュトラウスの門下生
   国防次官情報担当 シンクタンク「国家公共政策研究所」研究員 
 ・フランク・ガフニー
   レーガン政権の核担当次席補佐官
   シンクタンク「安全保障政策センター」代表
 ・ケイス・ペイン
   シンクタンク「国家公共政策研究所」を設立
   国防長官次席補佐官 国家安全保障会議委員
 ・ロバート・ジュセフ
   シンクタンク「国家公共政策研究所」研究員
   国家安全保障会議委員
 ・スティーブ・ハドレー
   大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)
 ・メイラップ・ウァムザー
   イスラエル国籍 シンクタンク「中東メディア研究所」主宰
 ・デービット・ウァムザー
   国務次官特別補佐官  
 ・ミッシェル・ルービン
   国防総省イラク・イラン担当顧問
 ・ジェームズ・ニュートン
   シンクタンク「国家安全保障問題ユダヤ研究所」主宰
 ・チャーチル・クッパーマン
   シンクタンク「国家安全保障政策センター」、「国家公共政策研究所」理事
   ロッキード・マーチン社 宇宙戦略計画担当重役 
 ・ジェームズ・ウールジー
   元CIA長官  ブーズ・アレン・ハミルトン社重役
   国防政策諮問委員会委員
 ・ブルース・ジャクソン
   「国家安全保障政策センター」設立人の一人
   ロッキード・マーチン社 国防計画分析担当重役

 <注1> 会社名はすべて軍需産業の企業、それに限定してここに記載した。 
 <注2> ネオコンに属する主要な者だけ記載した。
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これがなあ、母さんと乗る戦闘機 。    のっぽ飛行兵

2006年09月04日 00時41分38秒 | Weblog
俳句誌「俳壇」八月号に載せられた脇本星浪氏の一文に心打たれました。

 毎日の奉仕作業の中で、兄貴みたいな特攻飛行兵と知り合い、僕たちは「のっぽ飛行兵」と呼ぶようになる。
 兵士はある日、僕たちを案内して自分の愛機のもとへ連れて行った。そして戦闘機を指しながら、
 
 「これがなあ、母さんと乗る戦闘機。」 とぽつりと話した。

 俳句などまったく知らなかったが、なんとなくリズムがいいなと、頭に残る言葉
になった。一人以外に搭乗席などない戦闘機。 お母さんの写真でも貼っていたのか、ポケットに忍ばせていたのだろうか、と星浪氏は考える。          そして五・七・五のリズムを持つ、無名兵士の独り言を悲しいが立派な一句として記念に残したいとも書いていました。
                    まもる   
コメント (1)
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