棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

クマのプーさんの哲学

2008-12-19 20:25:49 | 山郷の暮し
「くまのプーさん」の童話、一度は読んだことがおありだと思いますが、正直わたしはあまり面白いとは思わなかった。
「星の王子様」や「ムーミン」そして「宮沢賢治」の作品のように、何度も読むことはなかった。
先日、図書館で「くまののプーさんの哲学」 ジョン・T・ウィリアム をなにげなく開いた。
クマのプーさんといえば、おひとよしでどこか間抜けな、愛すべき愚か者、視点を変えれば道徳的であったりして、暗示に富みすぎ決して童話ではないと思ってはいたが・・・・。
 この著者はプーさんこそ「偉大な哲学者」だと言うのだ。
プーと其の仲間の会話は、あまりにも当たり前すぎて、かえって真意がなんとも解りにくく、記憶に残っていなかっただけに、この本によってビックラコイタ
なんとなく感じていた暗示を、真昼の日の中にさらけだしてくれた そんな感じなのですが、とはいっても、この本の内容はもっとムズカシイ。
さらにこの本の解説書が必要になり、哲学の迷宮に迷い込んでしまうが、「難しく考えることはない。プーさんのようにアタリマエでいいのだ」と、自らを慰めているのですが。
こじつけにしろナンにしろ、古代ギリシャ哲学から、現代哲学までの西洋哲学をプーさんたちの会話に当てはめた(?)のはすごいことだ。しかも1995年にイギリスで出版されるやベストセラーになり、世界各国でも出版されたとは。
「クマのプーさん」の作者AA・ミルンさんの経歴に哲学を専攻したかわかりませんが、イギリスの思想史の背景が血肉としてあるのでしょう。
プーさんの魅力は、写実力のある挿絵 E.Hシェパードによることはいうまでもありませんね。ところで、今日のニースに挿絵が予想以上の価格で落札されたとありました。
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121801000913.html
この本は、ぜひ蔵書に加えたいと思います、http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121801000913.html

神話・伝説 45-愛欲曼荼羅

2008-12-19 08:46:34 | 大人の童話
代から現代にかけて、様々な宗教の背景などを研究することは大切なことだ。
と、吾らの尊師様は常々おしゃっておられる。
なぜかというと、人は生まれ育った地域の宗教・文化の影響を受け育っていくから、いきなり異質なものには信じないからである。
他の宗教を知ることは決して背信的行為ではなく、他者がいかにに栄えてきたか、実体の研究をすることによって、自分自身の信仰をより確かにできる。
とおっしゃっておられ、なんとも、偉大で寛容なおこころであろうか・・そお思わないか。

特に、民族の心の根っ子ともいえる、民族固有の神話・天地創造譚に注目をされている。
大いなる力が天地を創造した末に己の民族がいかにして生まれたか、ということが、潜在的に各民族のアインデテーになっているからだ。。
つまり、神話の内容の成熟度とは関係なく、自分たちの存在意識が、大地と宇宙とのかかわりに芽生えたともいえる。哲学的にいえば古代ギリシャがら論じられてきた「自然哲学」と通じることだ。
もっとつめれば、我々はこの大地から、逃れることが出来ない絶対的意識ともいえよう。
今日の精神の荒廃は、吾らの地球から逃れることができないと言う、絶対意識の希薄さもあるのだ。
写真-宿生の瞬間-F100 油彩

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本