棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

飲む、出す、同じ水

2008-04-17 15:12:38 | 海外紀行文
先進国といわれる条件に、下水道・交通機関・電気などの社会インフラ整備をいわれます。
わが国は、特に下水道の整備は歴史的にも進んできた国だと思います。
前回庶民の食事事情の一端をお話しましたが、今度は生活に欠かせない水のこと。

下水道の設備は進まず、集落は川沿いに広がっています。
雨量は多いのですが乾期も長く、川は日干し上がってしまう。自然のダムだった森の消滅も拍車をかけています。

大都市を除き、全ての生活水や排水・排便など、川に依存しているのです。
飲み水・出す水・同じ水、とでもいえましょう。

首都ジャカルタに住む、知り合いの教職員のお宅を紹介いたしましょう。
以前沼地だったという地域は公道よりも低く、都市では少ない高床式の長屋だった。
10畳と8畳ほどの2部屋。裏庭に掘ったて小屋としか見えない、台所と便所が、水溜りに建てられている。
排泄物全てが、そのまま捨ててしまう。ときおりの大雨で綺麗になるのだと、涼しい顔だった。

彼の家が特別ではなく、大方の家がなぜか始めから台所やトイレ・水浴び場が設計段階から入っていないらしい。
小奇麗な家構えでありながら、上記の設備が手作りだから面白い。

インドネシアの写真などで、川もにせり出したバラック小屋がズラート並んだ風景があります。
いかにも、貧しき情景に見えますが、それらは素人作りの台所や水浴び場・テラスだったりします。
表に回ると、ベンツが横ずけされていることも珍しくはありません。

灼熱の地は、水浴びマンディーはかかせないのに、その場所となると、チョット仮に作った小屋で、10年たった。と言う代物。
それもたいして、気にしない。実におおらかでいい人たちです。
絵は文と無関係。昨日に続き「丼の春」を描きました


ryusun

つぶやき

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