新年の前夜祭と留置所見学という、なんとも奇妙な夜が明けた。
宿は物音一つしない。廊下の電気もともっていない。天井のプロペラ扇風機の頼りない動きの音だけ。
「ほんとーかよ。食い物なんにもないの。家の中ならいいんじやーねーのー。外に出てもダメ」
かなり広いロスメンは、私と3人家族しかいないようだ。
イスラム教では断食月のスタート。
「はらへったーー」
花咲き乱れるロスメンの庭で、所在無くボーーーとしていると、パトカーがきた。
昨夜のポリスマン。腹はどうだという仕草に、ペコペコだと応答。
しばらくして、パンを買ってきてくれた。が・・当然、特別プライス。
当日の日記には90-3-26 午後8時
静かなり 実に静かなり
虫の声 ゆっくりとした話声 赤子の泣く声
静かなり
全てが闇に飲み込まれ 限りなく静かなり
バリ島は以後、音楽と踊りに魅せられ、私の絵画制作の舞台となった。
宿は物音一つしない。廊下の電気もともっていない。天井のプロペラ扇風機の頼りない動きの音だけ。
「ほんとーかよ。食い物なんにもないの。家の中ならいいんじやーねーのー。外に出てもダメ」
かなり広いロスメンは、私と3人家族しかいないようだ。
イスラム教では断食月のスタート。
「はらへったーー」
花咲き乱れるロスメンの庭で、所在無くボーーーとしていると、パトカーがきた。
昨夜のポリスマン。腹はどうだという仕草に、ペコペコだと応答。
しばらくして、パンを買ってきてくれた。が・・当然、特別プライス。
当日の日記には90-3-26 午後8時
静かなり 実に静かなり
虫の声 ゆっくりとした話声 赤子の泣く声
静かなり
全てが闇に飲み込まれ 限りなく静かなり
バリ島は以後、音楽と踊りに魅せられ、私の絵画制作の舞台となった。