棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

如月の望月のころ

2008-04-15 18:44:27 | エッセイ・随筆
夜明けの気温は1度と寒かったのですが、ボワーーンとした空気と、春空の暖かな一日。
待ちに待った玄関先の桜が、ポッ ポッ ポッと、はじけるように開きました。

夕刻のわずかに桃色が加わった空に、上弦の月が咲き始めた枝のあいだに在ります。
思わず、かの有名な西行法師の辞世の句を思い出しました。

願わくば花の下にて春しなむ 如月の望月のころ

望月は十五夜おっ月様のことですが、昨年描いた作品を思い出しました。
大型店や住宅地にかこまれるように『史跡公園」があります。
お椀を伏せたような小高い丘は、5年ほど前から桜の名所となりました。
まるで、一本の巨木桜のように見え、西行の句を思い浮かべ心象風景とした作品です。

昼間の暖かさが残る今夜は、満開の桜・市井の灯火・そして、太古から変わらない、月光に浮かぶアルプスの山々を、堪能できることでしょう。
私は、我が家の開花を祝い庭先で一杯しましょう。
http://ryuomaru3.web.fc2.com/akakb12.html

桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿

2008-04-15 10:22:03 | エッセイ・随筆
今朝は1度と寒く感じた。
サクラの開花も遅れ気味です。

桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿
切る切らないとどちらも馬鹿なんですが、春先に先手をしてない梅ノ木は、まっすぐな枝が串刺しのように立っています。
我が家の梅ノ木は、その枝ばかりで花芽はなく、梅の実のつきもよくありません。

『枝を折るべからず」などと書かれた板がぶら下がっているのが、桜の木。
心引かれる桜の花は、一枝ほしくなるのも無理もなく、花瓶に入れても水揚げも好い木です。

散歩コースに、根元が直径1mをこえる見事な「枝垂桜」がありました。
周囲の杉の木や、けや木・ブナなどに負けてしまったのか、5年ほど前から急速に衰えてしまいました。
大風などで太い枝が折れたり、今年は雪の重みで傾いてしまったり。
とうとう、伐採されてしまいました。
残念ながら、勢いよく咲き誇った時代の写真がみあたりません。

今朝ほど持ち主からのお話ですと、アリに食い荒らされた結果だそうです。

春の柔らかな陽が、地蔵さんを照らしています。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本