団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

1キロ先の小島まで海底が見えた!

2016-12-01 09:48:46 | 健康・病気

自宅が津波で流されるなど、自らも被災者となったホテルスタッフが語り部となって、宮城県南三陸町の東日本大震災の被災地を巡る、南三陸ホテル観洋の「語り部バス」に乗ってきました。被災地をたどる定期的なバスを運行しているのは「語り部バス」だけと聞いて、仙台市で開かれた学会に行く途中に立ち寄りました。

南三陸町では、大震災で亡くなった方は620人に上り、いまだに行方不明な方が212人もおられます。流されたり、壊されたりした家屋は3321戸に達し、同町の中心部の8割、町全体では6割の建物が被害に遭いました。

ホテルは、志津川湾の穏やかな海に面した崖の上に建っています。この海は岩場が多く、良質のアワビがとれることで知られ、早朝から小舟を操ってアワビ採りをする漁師さんでにぎわいます。約1キロ先の沖に小島があります。

語り部の男性はホテルの管理スタッフでした。地震が起こった午後2時46分、ホテルで勤務していました。電気が止まり、水が出なくなりましたが、ホテルは地震の揺れによる被害はほとんどありませんでした。やがて、目の前の海の水が、どんどん引き始めました。岩場の海底がみるみるうちに広がり、1キロ先の小島まで海底が見えたといいます。

「これはとんでもない大きな津波が来るぞ」と思ったそうです。宿泊客を高台のホテル運営の託児所に誘導しました。気象庁の予報では、最大6メートルが、続いて10メートルに上がりましたが、実際の津波は20メートル以上もありました。津波はホテルの崖を乗り越え、2階の大浴場まで押し寄せました。

「津波が来る前に引き潮があるということは聞いていましたが、あれほどすさまじいものとは想像もしていませんでした」と語り部の男性は話しました。未曽有の大津波の前に、とてつもない大きな引き潮があることを知り、自然の猛威に驚愕しました。

 

 

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