団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

一番の専門家は患者さんです

2012-06-15 09:47:02 | 健康・病気

水俣病研究の第一人者で、多数の患者さんを診療した医師で元熊本学園大学教授の原田正純さん(今月11日、急性骨髄性白血病で死去)が「一番の専門家は患者」と話していました。同感です。病気で苦しんでいたり、痛みに耐えかねていたりする患者さんは、自らの症状を一番良く知っています。そして、医師らに質問したり、病気の原因を調べたりして、病状について熟知している人が多いと思います。

そこで、私も問診に多くの時間をかけます。痛みがいつから発症し、どんなことがきっかけで起こったのか、どこに痛みを感じるか、痛みの度合いはひどくなっているのか、少しは楽になっているのか、などなど。そして、関節などの運動器が正常に動いているか、を計測し、痛みは発症しないか、を確認します。このあと、体を触診して、痛みの箇所に腫れや熱感、凝り、痛みがあるか、筋肉の硬縮や伸びがあるか、などを調べます。

80歳の女性は、立って台所仕事をすると左腰に引きつるような痛みが起こると訴えられました。触診すると、骨盤と腰椎をつなぐ、左の腰方形筋が硬く張っています。この筋を肘で軽く押しますと、強い痛みを発症します。左の腰方形筋が縮んで硬くなる硬縮を起こしています。

そこで、腰方形筋を伸ばす「ごろ寝ストレッチング」を、朝晩2回を行うよう、お願いしました。痛い方の腰(患者さんの場合は左腰)を上にして、右腰の下にバスタオルを巻いたものを入れ、横になって30秒間、腰方形筋を伸ばすだけです。患者さんの話では、毎日、このストレッチを続けているそうです。3週間もしないうちに、左腰のツッパリ感と痛みが消えたといいます。

「一番の専門家である患者さん」の手助けができたときは、ひとしおうれしくなります。

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