ウォール街ではVIX(恐怖指数)が3月の日本の震災時と同じ水準まで急騰した。
議会では債務上限の引き上げについて与野党の意見がかみ合わずオバマ政権の指導力に疑問が出てきた。
NYダウ平均は6月1日の-279ドル以来の暴落になった。当時はギリシア問題と米雇用統計の悪化見通しで下落した。
救いはドル相場が逆に堅調なことで、円、スイス・フランなどこれまでの資金の逃避先から米ドルに還流した。米国債相場も落ち着いている。
ただS&P500は下値の支持線とみられていた1311を昨日はわずかであるが下回った(昨日は1304.89)。
相場が債務上限の引き上げの決着をうながしている。
東京市場での救いは企業業績の好調である。連日、大手企業の震災からの意外に早い回復がメディアに報じられる。
昨日は本欄で注目したネットワンシステムズ(7518)が2011年3月期の大幅な増額修正と第1四半期の好決算を発表した。わずか3ヵ月で様変りの好転という感じであるが、原動力はモバイル業界での設備投資の急増である。またネット業界がデータセンターなどの拡充に走り始めた。純利益の通期の予想を58億円と2005年3月期の史上最高益62億円に近づけた。この調子だと史上最高益の更新も視界にはいってきた。