先週末の株価が下値に抵抗感をみせただけに、NY株の週明けは期待をもたせたが、ヨーロッパでの金融不安が再燃し大幅な下落になった。
金融不安はギリシアからイタリアに波及した。イタリアの金融株が売られ、この人気がウォール街にも波及した。
この日は第2四半期の決算発表の皮切りでアルコア(AA)が発表した。売上は前年比で+27%、利益は2倍に増加したが、予想通りでサプライズがなく株価は売られた。
この動きをみても市場のセンチメントは前向きではなく調整気分にある。
ユーロ圏での金融不安で米国債に資金が流れ長期債が買われ、金相場も堅調。安全資産ということで円相場も買われた。不安はギリシアからイタリアに波及し、ヨーロッパでは金融株が大幅な安値。イタリアはギリシアとは異なりユーロ圏での大国である。それだけに政策当局もユーロ圏での金融不安の火消しを速めなければならない。
週明けのNY市場に期待した東京市場であったが、期待感は消滅した。
ウォール街は6月下旬から先週末までS&P500は+5.9%と2009年10月以来の上昇になったが、やはり短期的には買われ過ぎのサインが出ていた。
東京市場も指数の移動平均(25日)の乖離率が140%近くになり、警戒信号の125%から大きく上方に行き過ぎている。しばらく時間をかけて調整することになりそうだ。ただNY株は今後の決算数字に期待されるだけに大きな下値不安は考えられない。ボックス圏での調整になるだろう。