週のNY株はポジティブ・サプライズが続き6日間の連騰になった。
NYダウ平均は週間で+5.6%になり2009年7月以来、2年ぶりの上昇率を記録した。2年前といえば2009年3月に相場が大底入れになった時期だ。その前年秋にリーマンショックが起こった。
金曜日の相場の大幅高は景気指標の好転だ。6月のISM製造業指数は55.3%と前月の53.5%から大きく上昇した。自動車生産の回復が大きく寄与したが、日本からの部品の供給が正常化の方向に進んだことが一因である。
先週の米連銀のFOMCでQE2(量的緩和)が打ち切られたとき、市場では景気の減速を問題にしたが、バーナンキ議長の手元の資料からは昨年のような“ソフトパッチ”に陥らないという判断が出ていたのだろう。
5~6月の下落相場が問題にしたギリシア問題、日本の震災の影響、石油高―は一時的な要因とバーナンキ議長が主張してきたが、いまのところは、この3つの問題が解決の方向に向かっている。今回の株価の反転の根底には連銀に対しての信頼感の回復が背景にある。
6月の米自動車生産は5月比では大きく回復した。日本からの部品供給が正常化の方向に向かい始めた。クライスラーは30%増の生産であった。
東京市場でも個別物色の流れが続く。
われわれが注目してきたイーグル工業(6486)が1000円の大台に乗せた。あとは売買代金が増加することである。業績のポジティブ・サプライズが銘柄選択の基準として生きている。この株はエコ関連というテーマにも乗る。