足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

フレンドリーなバーナンキ議長の証言

2011-07-14 07:36:46 | 株式

注目されたバーナンキ議長の議会証言であったが、「景気の鈍化が続くようなら景気対策の用意がある」という市場にフレンドリーな発言があった。

昨年8月末にQE2(第2次量的緩和)に言及して以来のことである。株価の低迷が米国の消費に大きな影響を与えるという確信をもっている。

世界最大の債券ファンドを運用するピムコのビル・グロスがこれまで縮小してきた米国債の比率を引上げ始めた。金利の低下が続くと読んだ。「君子豹変」である。

株価は前日のプラスに続いてこの日も上昇したが、バーナンキ発言に反応したものの、いまひとつ上昇エネルギーの強さを感じさせない。

理由は議会での国の債務の上限引き上げの議論がなかなかまとまらないからだ。

ムーディズが1917年以来、維持してきた米国債の格付けの引き下げを検討していることが気がかりだ。

同時にヨーロッパの金融問題も不透明である。その象徴がドル相場の軟調である。一方、金相場は新値に進んだ。

ユーロ問題、米国の景気の鈍化、米国債の格付けの引き下げという複雑な環境が市場の頭を抑える。

それでも個々の株価の動きをみていると押し目には買い物がはいり、投資家のセンチメントは悪くはない。株価は不安がある方が先行きに安心できるという向きもあるからだ。

東京市場でも短期的な相場の過熱の解消の動きが続く。

ネットワンシステムズ(7518)に久しぶりに注目を始めたい。株価は底いれした。業績の先行きにも展望が開ける。通信インフラの大幅な改善の動きが世界的に出てくる。