足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

相場は地固め段階

2016-04-21 06:27:19 | 投資戦略
NY株は小幅ながら続伸した。
この日の相場の牽引役はエネルギー、ハイテク、金融、素材、製造業、一方、通信、公共関連は下落した。中国とインテルの決算不振という悪材料があったが、相場の上昇基調には影響がなかった。
「MarketWatch」は今回の相場の回復の理由を次のように解明している。
① 米連銀の株価への配慮
昨年は連銀が金融政策の転換の口火を切ったが相場が大きく反応し2009年3月以来の6年間の上昇トレンドに休止符を打った。イエレン議長は株式相場が自分の判断とは逆に下落したのをみて、方針を変更し本年4回予定の利上げを棚上げした。
② 日欧の中央銀行の金融緩和政策をはじめ主要国が一斉に利下げした。
③ ドル高トレンドがピークを付け昨年末から6%下落した。
④ 米国経済は年率2.4%~2.5%成長を維持し、他の先進国に比べて景気は底固い。
⑤ 悪役であった原油価格が底入れした。
NY株はNYダウの1万8000ドル台固めをしながら、世界の株価のリード役になってきた。足元の判断が間違いとみればすかさず調整するイエレン議長への信頼感はバーナンキ議長と同じような市場の評価を獲得しはじめた。目先は第1四半期の決算発表が個別株の動きを左右していく。

われわれが注目しているデビッド・ヘロー(オークマーク・ファンズ)だが第1四半期の報告書を公開した。21世紀初頭の最高の運用者という栄誉をもつ。
日本株ではオリンパス、セコムを売却したが、トヨタ自(7203)、ホンダ(7267)、野村(8604)が日本株の上位組み入れ銘柄。
第1四半期には半導体製造装置と台湾の半導体メーカーを新しく組み入れた。ハイテク業界の先行きの回復を先読みする動きである。