足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バイオ関連に明るい光・・・関連株に注目

2016-04-08 06:23:45 | 投資戦略
ウォール街では“ミステリーだ!”とい声が出る円相場の動きである。

2014年10月に日銀が円安対策に動き出して以来の水準に逆戻り円高になった。先に安倍首相がウォールストリート・ジャーナル紙上で「介入は避けたい」と言及したことが尾を引く。
政策当局が今回の円の反転に全く無策なのを見透かした動き出である。この日は原油相場も下落し、NY株は下落した。最近の相場の回復基調は一服。
最近、戻り相場にはいっていたバイオ、資源株も下落した。

東京市場の焦点は円相場に集中する。2013年以来、東京市場が回復に転じてきた最大の材料であり、景気回復の原動力になってきただけに、相場の方向観が定まらないことに不安感が高まる。

不透明な相場環境のなかで昨日は医薬品・バイオ関連株に人気が集中した。特にこれまで日本は欧米に比べて出遅れていたバイオ関連銘柄の間の循環物色の人気が明確になってきた。
21世紀の幕開け以来、新興市場でバイオ関連株の新規公開が盛んになり、玉石混交の様相を呈してきた。これまで公開されたなかから珠玉のよう銘柄が生まれず、バイオ関連という名前をあげながら、せっかく集めた市場からの資金を無駄食いするケースが多かった。IT技術と同じように日本発の世界的なバイオ技術が新興市場の銘柄からは生まれなかった。医薬品市場の規模は米国に次いで世界第2位の規模であるのに見劣りした。
しかし最近、ようやく欧米の大手企業から注目を集める技術の萌芽がみられる。この動きが横へ広がり、日本のバイオ技術が飛躍する兆しも出てきた感じは受ける。
この展開は大切にしていかなければならない。

本欄では小野薬品(4528)よそーせいG(4565)に注目してきた、これからもこの2社が業界をリードするだろう。
特に昨日のそーせいGの米アラガン社との開発・提携のニュースは、日本バイオ企業の快挙である。
今回、アラガン社が目をつけたのはGタンパク質共役受容体(GPCR)の作製を可能にする技術で、新しい創薬を可能にして世界初の医薬品が生まれる。アルツハイマーの画期的な治療薬である。世界で4500万人の患者がおり、2050年には1億3000万人という患者の市場ができるといわれている。大変なバイオベンチャーの誕生が約束された。