足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

花曇り模様の世界の株価

2016-04-05 06:35:48 | 投資戦略
NY株は反落した。
先週末の+107ドル高の反動が出た。この日の注目点はドル相場の軟調で、先週の連銀イエレン議長の利上げ先送り発言を気にした。ドル軟調で円高基調は変わらない。
円高の理由は安全資産への資金の逃避だが、足元の日本の景気の低迷で日銀の政策発動を気にする向きも多く、円相場の先行きに不透明感が漂う。
ウォール街では今後の相場の主柱についての議論が盛んで、バリュー投資への回帰論が主流になってきた。
端的にいえばダウ銘柄が主流になるという見方だ。
上げられているのがアップル(AAPL),IBM,ベライゾン(VZ)、ホーム・デポ(HD),3Mである。それにダウ銘柄でないがバフェットのバークシア・ハザウェイ(BRK)を加える。
これらの銘柄のPERは10倍~19倍のゾーンで、いちばん低いのがアップルの11倍、高いのがホーム・デポの19倍である。
バークシアの前期の利益ベースでのPERは15倍。

このように安定化指向の人気を背景に銘柄選択が移行する動きが強まる。特にバークシアには自社株買いの期待観が強い。バフェットはPBR(株価純資産倍率)1.2倍割れを自社株買いのラインにしてきた。昨年の株価は15%下落した。
市場人気がバリュー投資の方向に向かうなかで、昨日、唯一、気を吐いたのがヘルケアである。ダウ銘柄でもメルク(MRK),ファイザー(PFE)が堅調。1~2月の下げ相場の悪役であったセクターにも選別買いがはいってきた。

NY市場でのバリュー株人気は今後の東京市場の投資戦略を立てる上でのヒントにしたい。