足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

注目点は政策の動き

2016-04-06 06:02:00 | 投資戦略
東京市場の暴落を反映してNY株も下げた。下落率は日経平均-2.42%、NYダウ-0.75%。皮肉なことに昨年来の新興諸国の株安の先頭を切った中国、ブラジルの株式市場は小幅高。

世界の投資家の関心は円相場に集中した。安全資産である円、金に資金が流入し、石油相場も堅調で、日本株安は局部的な動きに止まり世界の相場には大きな衝撃を与えていない。
先に連銀イエレン議長が「中国経済の問題は当然としても、日本のふらつきは意外」としたように、日本株安はあくまで日本固有の問題で、いまのところ世界の株価の大きな不安要因にはなっていない。

円相場はNY市場でも上昇したが、為替介入に対しての警戒感も高まってきた。5月26日、27日の伊勢志摩サミットを控えて東京市場の株価の暴落には、政策面での歯止めが期待される。それにしても昨年の世界的な株価の調整の原因であった中国、ユーロ圏が落ち着いてきたが、アベノミクス効果の消滅した日本には、外人投資家の間で大きな失望感が出ているのは気になる。

ウォール街でも昨日はS&P500の10業種すべてがマイナスになったが、S&P500では指数化されていない、バイオ株が唯一に明るいスポットで、NY取引所のバイオ指数(NYSE Arca)はプラスであった。本年2月までのNY株の足を引っ張ってきたセクターが、相場の波乱の圏外にあるのは、今後の投資戦略を立てる上での注目点。
いまひとつ石油、金相場に押し目買い人気が定着してきたのは、今後の資産運用には考慮したい点である。