夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

都心の郊外の我が家、蝉(セミ)、鈴虫(スズムシ)、蟋蟀(コオロギ)が鳴く中、ときおり私は微苦笑して・・。

2016-09-06 17:21:38 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の世田谷区と狛江市に隣接した調布市の片隅に住む年金生活の身であり、
まもなく下旬の誕生日を迎えると、恥ずかしながら72歳となるが、
過ぎし65歳の高齢者入門が許された頃から、体力の衰えを実感し、老兵のように感じてきた。

こうした中で、我が家の小庭の手入れは、現役サラリーマン時代から私の責務であるが、
何よりも暑さに苦手な私は、夏の間は涼しい時に・・と何かと順延しサボり果ててきた・・。

我が家の敷地は変形の為、家屋を建てる当時から玄関庭と主庭に別れているが、
雑木が多い中、枝葉は伸び放題、草も茂って純白のタマスダレの花、淡紅色の秋海棠(シュウカイドエ)の花、
或いは紫式部(ムラサキシキブ)は数多く桃色の花を咲かせる中で、薄紫色に染めはじめた数多く実も、
雑草の中で何とか生育しているような状態となっている。

こうした状況の中で、一番喜ぶのは鈴虫(スズムシ)、蟋蟀(コオロギ)かしら、
と私は微苦笑を重ねたりしてきた・・。
            

ここ3週間ぐらい、小庭では朝に於いては鈴虫(スズムシ)が鳴いて、
蝉(セミ)も負けじと盛んに鳴いて二部合唱となっている。

そして日中の暑い中は、蝉(セミ)が独壇場のように、今鳴かなくていつ鳴くのよ、
といったように喧(やかま)しく鳴き響いてきた・・。

こうした中で、鈴虫(スズムシ)の鳴き声が聴こえないのは、
日中はお休みの睡眠時間の最中で、夕暮れの6時過ぎに目覚めるのかしら、と私は解釈したりしてきた。

そして夕暮れの6時過ぎになると、蝉(セミ)は鳴き声が途絶える・・。
私は暑さの日中に蝉(セミ)は盛んに鳴いていたので、
きっと鳴き疲れてお休みの睡眠時間になったと思ったりしてきた。

鈴虫(スズムシ)は夜行型、蝉(セミ)は日中型、と少しボケた私でも理解は出来るが、
我が家の蟋蟀(コオロギ)は、何故かしら耳をすませないと聴きもらす・・。

夜のひととき、鈴虫(スズムシ)の盛大な合唱の中、
定年退職後に何かと気弱になった主(あるじ)の私の気持ちを察してか、
蟋蟀(コオロギ)だけは、少し遠慮しながら鳴いているのである。

そして私は愛(いと)おしく、少し哀れな蟋蟀(コオロギ)であるが、
やがて初秋になれば、蝉(セミ)は消え果てるので、ライバルは鈴虫(スズムシ)となる。

しかしながら鈴虫(スズムシ)も夏の間、盛大に鳴いてきたので、
疲れ果てて、少しはおとなしくなるかしら、と私は秘かに願ったりしてきた。
                                
    
このように思いながら過ごしてきたが、 本日の朝は25度ばかりの朝涼となり、
微風が吹く中で、心も身もゆだねると心地よく、初秋の気配を感じ、
鈴虫(スズムシ)の合唱を聴きながら、と実感を深めたりした。
          
やがて午前の10時半過ぎに、いつものように家内から依頼された品を求めに、
陽射しは燦々と照らす中、最寄りのスーパーに2店を廻り、買物メール老ボーイの責務を果たしたが、
帰路も残暑は厳しく33度前後の熱さになり、私は戸惑ったりした。

やがて私は、帰宅後にエアコンの冷気に身を寄せて、
古来より、暑さ寒さは彼岸まで、伝えを思いだしたりし、苦笑したりした。

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