夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

冬の山形県・『雪街道』の旅路は・・。 第3回 銀山温泉『旅館 永澤平八』 

2011-02-19 17:41:03 | 
           第2章  銀山温泉『旅館 永澤平八』

昨年の夏過ぎに、雪舞い降る時に銀山温泉に行って観たいわ、と家内は私に云ったが、
旅館街の朝、夕暮れ、そして夜景を眺められる宿泊を旅行会社のバンフレット、ネットなどで調べた結果、
旅館街の中ほどにある『旅館 永澤平八』に宿泊することに選定したのは、
昨年の10月過ぎで、せっかく訪れるのだったら、ゆっくりと4連泊として、旅行会社に申し入れた。

http://www.ginzanonsen.jp/nagasawa/
☆銀山温泉『旅館 永澤平八』 ホームページ☆


そして、部屋の窓辺から街並みが良く観えることを前提条件で、
今回の旅行予定日も決めたくらいであった。


江戸末期に創業と伝えられる『旅館 永澤平八』は、
大正14年に新たに片母屋造りの木造3階建てとなり、
一階の格子をはじめ、1階と2階には破風が張り出していた。

階段は松で、階段の手すりの部分は楕円細工がほどこされ、
いつの日にやむ得ずニスを上塗りしたが、長年の愛用されてきた歳月を感じさせ、
磨耗されながら、光沢帯びていた。
屋根の上には、屋号を描いた灯り取りの塔屋が聳(そび)え、
建物全体からも大正時代をかもし出す情緒ある旅館である。


私は到着後、3階にある半露天の貸切風呂、1階の男女別の大浴場の内風呂を知ったが、
私達の3階の部屋から、私はたまたま近くの半露天の貸切風呂に入った。
『入浴中』の木札にした後、浴室に向かい、青森ヒバ材で造られた湯舟の中から湯を数杯を身体にかけ、
熱すぎて驚き、源泉63度だったことを思いだし、やむ得ず水を加水した。

源泉から湯舟で空気にふれて、半露天の浴室で冬の寒さも加わっていても、
たぶん50度過ぎだったと感じさせる熱さであった、と思えた。
そして、45度ぐらいの熱めの湯に、身も心もゆだねて、やっと念願叶って、
遠い銀山温泉に訪れた、と実感を重ねたりした。
その後、部屋に戻っても、しばらくの間はポカポカとした状態で、
まぎれく良質な湯質で、心身波長が合うかしら、と私は微笑んだりした。


翌日、朝の9時半過ぎに、もうひとつの半露天の貸切風呂に私は入ったが、
ひとまわり大きな浴室で、開放感もあるが、格調もある由緒を瞬時に感じられる浴室、そして湯舟であった。
私は湯舟に身にあずけながら、心の片隅で、お供さえ仕替えていれば、その昔に諸国の殿様の気分のようになり、
まぎれなく贅沢なひとときを過ごしたのであった。
そして、これまでの私としては、程ほどの価格帯のリゾート・ホテル、観光ホテル、旅館などの貸切風呂に於いて、
つたない私の知る限り、圧倒的に好感した浴室、湯舟であった。


この日の昼下り、私は一階の談話室のような処で、
地方紙の山形新聞を読んでいた時、偶然に壁面の一枚のポスターが見えた。
女優の吉永小百合さんが、私の好感した浴室と湯舟で、
半纏と浴衣を召した容姿で、この湯舟に手をそぉ~と入れている情景のポスターであり、
私は微苦笑しながら、30秒ぐらい見つめたりしていた。

そして、JR東日本の『大人の倶楽部』のポスターで、
たまたま銀山温泉に於いて、私達の宿泊した宿の私も好感した浴室、湯舟が選定されていたのである。


私達夫婦は、3階の部屋から、お互いに幾たびか風呂に行ったり、
窓辺から旅館街の前の石畳の歩道を歩く多くの観光客を眺めたりしたが、、
ときおり私は持参した本を読んだりしていた。

そして朝のひととき、昼下がり、夕食前の夕暮れなどに、散策した。
この時の思いは、次章で綴る。
                             《つづく》

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冬の山形県・『雪街道』の旅路は・・。 第2回 雪舞い降る中、山形新幹線の『つばさ』の列車は・・。

2011-02-19 11:32:48 | 
           第1章  雪舞い降る中、山形新幹線の『つばさ』の列車は・・。

2月13日、山形新幹線の特急『つばさ』で東京駅9時24分発に予定通り出発し、
私達夫婦はこの『つばさ』を乗車のは、初めてであった・・。
周知のように、この列車は東北新幹線と福島駅まで連結された後、
在来線の奥羽本線の山形県の新庄駅までを結ぶ路線を走行する列車の愛称である。

この間、『福島』より、『米沢』、『赤湯』、『かみのやま温泉』、『天童』、『さくらんぼ東根』、
『村山』、『大石田』、そして『新庄』まで各駅を停止しながら走行する列車であり、
この時節は、雪の情景となる。

私は東京駅から一時間ぐらいの東北新幹線の『新白河駅』の前にある白河の関を過ぎた頃に、
車窓から雪景色を秘かに待ち望んでいた・・。

関東南部は冬晴れ恵まれた長い日々が多く、乾ききった空気につつまれていたので、
期待していた予感した通り、白河の関を走行する少し前の頃から、
遠方の里山は白き積雪が観られ、人家が点在する屋根、一部の田畑、雑木林は、雪景色となり、
こうした景観を眺めて、初めて旅人のひとりと実感できた。

そして、『福島駅』で連結した東北新幹線に別れを告げた後、
私達の乗車した『つばさ』は、新庄駅を目指して北上し、
『米沢駅』の前の大きな峠を越える頃になると、周辺は豪雪の情景に変貌した。

山里の植林された樹木、雑木林、そして人家も1メートルを超えて状況で、
雪深いこの地域を改めて実感させられて、私は車窓から長らく見惚(みと)れていた。

こうした中で、雪は舞い降り、風も増して、地吹雪となり、
『赤湯駅』の少し前で、『つばさ』は立ち往生し、15分ばかり一時停止した。
そして、風が弱まり、ふたたび走行し、私達の下車する『大石田駅』に下り立ったのは、
12時40分過ぎであった。

雪が舞い降り、風もなく、駅前の広場は、
大石田町の冬のイベントが開催されて、多くの地元の家族の人たちが、
子供たちが楽しめる雪の競技などで、賑(にぎわ)って、
ときおり幼児たちの歓声が聞こえてきた。


私達は、宿泊する『銀山温泉 旅館永澤平八』の送迎マイクロバスの午後1時40分まで、
昼食の代わりに、駅構内に隣接したそば処の『ふらりゅう』に入店した後、
私は十割そばの山かけとろろ蕎麦を頂きながら、ビールを呑んだりした。、

家内は十割そばの板そばを食べたりしていたが、
私はやはり十割そばの歯ごたえのある固さ、濃い蕎麦の風味に満足し、
私の好みの蕎麦のひとつである。


この後、送迎マイクロバスの待合時間となり、私達は乗車したが、
私達の乗車した『つばさ』の後続の新幹線が遅延しているので、
やむえず送迎マイクロバスは、私達夫婦のたったふたりだけの乗客となり、
積雪1メートルを遥かに越えた大石田町の街並み、郊外を過ぎて、
30分ぐらいで銀山温泉の街並みが観えた。

そして小雪舞い降る中、私達は案内されながら、旅館街を歩きながら、
『旅館永澤平八』に向った・・。

                              《つづく》

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冬の山形県・『雪街道』の旅路は・・。【2011.2.13. ~ 2.18.】 第1回

2011-02-19 08:26:41 | 
           序 章

私は東京郊外の調布市に住む年金生活の66歳の身であり、
家内との共通趣味のひとつとして国内旅行であるが、
日本の各地の四季折々の情景に限りなく魅了させられ、夫婦の旅を重ねている。

今回の旅路は、広い山形県の中、村山地域の一部に銀山温泉があるが、
私達夫婦は未知の世界であり、
昨年の夏過ぎに、雪舞い降る時に銀山温泉に行って観たいわ、と家内は私に云った。

このような思いはじめた旅路で、
その後は私達は、JTB、JR東日本の『びゅう』の旅行バンフレットで検討したりした。

結果として、雪が舞い降る確率の多い今年の2月の中旬を選定し、
東京駅より大石田まで『つばさ』を乗車し、
銀山温泉の旅館街の中ほどにある『旅館 永澤平八』に4連泊して、
街並み、そして付近を散策をする。

その後は、最上地域の『最上川の船下り』をする為に、
悪天候を配慮して、付近の新庄のビジネス・ホテルの『ルートイン新庄』に1泊宿泊し、
帰路は新庄駅より『つばさ』で、帰京する5泊6日とした。

旅立つ数週間前頃から、平年より山形の村山・最上地域も積雪が多い、とニュースなどで視聴したりしてきたが、
私達夫婦は旅人として、雪の舞い降る情景は愛惜と愛哀感を秘めて、何かと心を寄せられる。
もとより現地のお住まいの方たちは、この時節は毎日過ごされる労苦は大変であるので、
雪害に遭わず、交通に支障がない程度に、程々に降ってね、と話し合ってきたのである。

このような思いを秘めながら、
この時節の山形県の村山・最上地域も、『雪街道』と称せられたりしているが、
私達夫婦のささやかな旅先の心情を連載する。


やまがた観光情報センターの山形県内の区分に寄れば、
《・・
村山地方・最上地方・置賜地方・庄内地方の大きく四つの地域に分かれ、
それぞれ特有の文化・自然が展開されており、様々な観光が楽しめます。
・・》
と明記されている。

村山地方の市町村は、
山形市、天童市、上山市、寒河江市、東根市、村山市、尾花沢市、朝日町、大石田町、大江町、河北町、中山町、西川町、山辺町
とされて折、
そして最上地方地方の市町村は、
新庄市、金山町、最上町、舟形町、真室川町、大蔵村、鮭川村、戸沢村
と定義されている。

                              《つづく》

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