夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

拝啓 NHKスペシャル番組、制作責任者殿

2008-08-18 09:15:29 | 映画・テレビ
日頃は『NHKスペシャル』の番組を視聴し、
過去の放映された作品の数々、多々感動し、感銘を受けることが多く、
やはり世界の中でも有数な放送会社と敬意している次第です。

さて、昨夜のNHK総合で9時より『日本軍と阿片』と題し、
1時間番組を視聴し、数多くご教示を受けました・・。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/080817.html

私は少しボケてきた年金生活の63歳の身ですが、
番組の最初か、最後の制作スタッフ、取材協力などで、
ノンフィクション・ライターの佐野眞一氏の名前がなく、
私は見逃したのか、と感じた次第です。


佐野眞一・著作の『阿片王 満州の夜と霧』(新潮社)が発刊されたのは、
2005年7月30日です。
そして、作品は、著作者のあとがきに寄れば、
「週間新潮」で2004年5月27日から8回に及び短期連載した『阿片楽土-満州の夜と霧』を全面改稿し、
大幅に加筆した、と明示している。

もとより、この作品は本の帯に、


策謀渦巻く満州帝国で、最も危険な阿片密売を平然と仕切って巨額な資金を生み出した里見 甫。
その謎に満ちた生涯を克明に掘り起こし、
麻薬と金に群がった軍人、政治家、女たちの欲望劇を活写する。


と概略が明示されている。


このような状況に於いて、私は番組の制作に係わった場合は、
番組の最初か最後に、

      おことわり

佐野眞一氏の『阿片王 満州の夜と霧』などに誘発されて、
NHKとしては、当時の満州をはじめとする日中戦争に於いて、戦争はどのように賄われたのか、
当時、金と同様な価値があるとされた阿片を、
改めて日本軍が係わった阿片の実態の全貌に挑み、
当時の日中、そして世界の各国に影響をもたらした事実を解明するドキュメンタリー作品です。


少なくとも私でしたら、この程度を明示するのが、
テレビの製作者の責務と良心と確信している。

昨今、著作権の諸問題が叫ばれているが、
個人の著作者の作品と放送会社のドキュメンタリー作品の発想の根源を、
たまたま考えさせられた次第です。


私は無力な年金生活の身で、
昨今は総合月刊雑誌の『中央公論』の今月号(発売日・8月10日)を読んだりし、
特集のひとつ『満州国と戦後日本の光と影』で、
佐野眞一、山室信一(京大教授)の両氏に寄る対談を深く学んだりしている。


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