ウィトラのつぶやき

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優秀な学生は外資系企業を目指す時代

2017-09-07 11:20:36 | 社会

東大生・京大生に就職希望を聞いたところ圧倒的に外資系が上位に来ている、という調査結果が出ている。この調査によるとベスト10に入っている日本企業は野村総研と三菱商事だけである。

毎年出ている学生全体の就職希望ランキングには外資系企業は登場しないが、これは採用枠が小さいからだろう。企業名を見ると調査対象に含まれる理系の学生はかなりない印象であるが、日本企業よりも外資系企業のほうが人気がある、というのは分かる気がする。「仕事は厳しいがそれだけやりがいがある」ということなのだろう。自分に自信のない学生は日本企業を目指している、ということではないかと思っている。

今朝の日経を見たら中国のHuaweiが新卒に40万円の給料を払うことで募集をかける、と出ていた。Huaweiは中国の企業ながらEricssonやCiscoといったグローバル企業と戦える力を持つグローバル企業である。理系でも優秀な学生は外資系を目指す傾向が増えているだろう。

既にかなりの割合で優秀な学生が外資系企業を目指すことは進んでいると思う。そしてこの傾向は一層進むだろう。優秀な学生は外資系を目指すが、それでも経営層にまで上がる日本人はごくわずかな人だろう。既にグローバル企業は世界中の人材を雇い入れており、トップ人材も世界中から出ている。その中での日本人トップの存在感は非常に低い。これは小学校からの教育の影響があると思っている。日本の教育はグローバル企業のトップ人材に必要な教育要素を著しく欠いていると思うからである。

これが悪いというつもりは私には無い。トップ人材が少なくても中間管理職にはそれなりに付けるだろうし、日本人はそれほど物欲が強くないので、それなりに会社に貢献し、それなりの収入があれば幸福感はあるだろうと思う。むしろ問題は日本企業が競争に勝てなくなって倒産したり買収されたりして外資系企業の比率がどんどん高まっていくことである。これも、ある程度までは問題ないと思っているが、あまりに外資系企業が増えすぎると、政治的リスクの影響を受けやすくなる点が心配である。世界経済が通常の状態で回っているときは問題無いが、経済のブロック化が起きたりするとその影響が、日本人の雇用にも大きく影響して、変に国粋主義が高まるのではないかと気にしている。