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ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

囲碁の名人戦が物足らない

2012-10-12 13:23:38 | 囲碁

山下名人に羽根九段が挑戦する囲碁の名人戦が進行中で現在2勝2敗だがどうも内容が物足らない。4局とも負けたほうが簡単に土俵を割った感じなのである。差がつくところも深い読みの結果で差がついたというよりは小さな見落としがあって予定通りいかなかったというような印象である。何度も書いているが、やはり韓国、中国とは差があるな、という感じがする。

2勝2敗なのでまだ勝負はどうなるか分からない。しかし、読み合いになるとどうも山下名人のほうが上で、山下名人が読み合いの勝負に持ちもこうと戦いにこだわると羽根九段にいなされるという感じがしている。こういう感じだと最後は山下名人が勝つように思える。

日本の棋士だと井山、張栩、山下の3人の戦いは見ごたえがあると感じる。それ以外の棋士が入ったタイトル戦はどうも見劣りがする。成績を見るとこの3人に現在挑戦者の羽根九段と高尾九段が強く、この5人が他の人に負けるのはめったに見ない感じがする。河野9段がこの5人に加わりそうだという感じだろうか。

今回の名人戦もリーグ戦では井山本因坊と羽根九段が同率で、挑戦者決定戦をやって羽根九段が勝った。あそこで井山本因坊が勝っていればもっと面白かったのに、と思ってしまう。


囲碁本因坊戦、井山本因坊誕生

2012-07-19 21:47:25 | 囲碁

囲碁の本因坊戦で挑戦者の井山天元が勝って初の本因坊意を獲得した。3勝3敗の後の第7局目を勝っての本因坊のタイトル獲得だった。

全体を見て、山下現本因坊が押し気味だったと思うが、第5局目のほぼ勝ちを確実にしてからの見損じによる逆転負けが大きく響いたと思う。全体的に両者ともに勝ちにこだわって委縮することなく、自分の信じる手を打って戦い続けた結果であることは感じられる。その意味では全体的に迫力満点の碁が続いたのだが、細かい読みで両者ともにミスが結構多かった気がする。

第5局はその典型だが、井山挑戦者は「取れる」と思って相手の石を取りに行った。正確に打てば取れなかったのだが、山下本因坊の失敗で実際は取られてしまった。この種の間違いが両者ともに結構あったように思う。30年前の挑戦手合いはこういうことが多かったのだが、今でもその傾向は変わっていない感じがする。しかし、世界戦で中国や韓国の棋士はこの種の見損じがかなり少ない。日本のプロが勝てないのはこの辺りの違いのような気がする。

特に今回の両者は時間が無くなると間違える感じがする。時間配分をもっとうまく考えるべきだろう。素人目には大変面白い碁が続いた。それは両者が優勢になったから確実に勝つ方法を選ぶというのではなくとどめをさすまで最善の手を打とうと目指したからだと思う。しかし、最高峰の戦いとしては物足りなさを感じる。

特に井山新本因坊は世界戦を意識していて、優勢になったからと言って戦いを避けて確実に勝とうとするのではなく、戦い抜いて勝とうとする姿勢が見える。それは好ましいことだと思うのだが、持ち時間がなくなればどうしてもミスがでやすくなる。ミスが出ないように時間配分を調整するか、時間が無くなったときにミスが出ないようなやり方を検討する必要があるだろう。

時間が無い時には直観力が物を言う。時間があるときに読みの基本とする直感と、時間がない時に意思決定のベースとする直感の両方を磨く必要があるのだと思う。


囲碁の十段戦が面白い

2012-04-06 07:55:26 | 囲碁

今、囲碁の十段戦の挑戦手合い5番勝負が進んでいる。井山十段に張栩棋聖が挑戦していて、井山2連勝の後、昨日の第3局で張栩棋聖が1勝を返した。

この二人の対局は面白い。少し前には張栩棋聖に高尾九段が挑戦する棋聖戦の挑戦手合いがあり、第7局まで行く熱戦だった。棋聖戦のほうが十段戦よりも格が上で賞金額も大きく持ち時間も長いのだが、私は見ていて今一つ内容的に盛り上がらないと感じていた。

十段戦はどの碁も面白い。お互いに取るかとられるか、というような厳しい戦いに踏み込んでいくのだが、常に取られるのではなく「捨てる」という判断が入っていて、意思を取ったほうが悪くなるような想定図がある。読みの勝負と同時に判断力の勝負が入っていて、それも大きく局面を見た判断力の戦いが読みの戦いの向こうに垣間見えるような気がして面白いのである。

以前は張栩が仕掛けて井山が受けるという戦いが中心だったが今は両方が仕掛ける。結果がどうなるかは予断を許さないように思う。

話しは違うが、将棋で米長永世棋聖がコンピュータに負けて話題となり、囲碁では武宮九段が負けた。もっとも囲碁はハンデ戦で4子置かせてである。将棋で言うと角落ちか飛車落ち位に相当するだろうか。それでもプロに勝ったのは立派なものだが、将棋のようにプロ棋士が脅威を覚えるようになるにはまだかなり時間がかかるだろうと思う。それは判断力のほうをうまくプログラムできないからだと思っている。将棋の形勢判断は「駒の損得」「駒の働き」「玉の安定度」で測定できると言われており、比較的プログラム化が容易である。囲碁にはこれに相当するものが無く、かなり難しいだろうと思っている。


週末は囲碁三昧

2012-02-27 08:53:17 | 囲碁

日曜日にジャンボ囲碁大会という大会に出た。

2月初めに同盟の囲碁大会があり、この時は企業チームの対抗戦だが、今回は無差別である。同好の士が誘い合って適当なチーム名をつけて出場する。企業対抗のほうは年々参加する企業が減って、今は1チーム11人になているがそれでもややさびしい感じである。それに対して昨日の大会は盛況で日本棋院会館は人であふれかえっていた。

私は清楽会という大学の囲碁部OBチームで出た。関西や名古屋からも人が来て、前日の土曜日には横浜で練習会をやった。土曜日の練習会にも出席し、土曜日は囲碁を打ち終えた後中華街で宴会となった。

日曜日の大会は正直なところ優勝か準優勝くらいは行くのではないかと思っていただけに残念だった。15人強い人を集めるのはなかなか大変なものだが、我々のチームは1番下の15番目の人でも碁会所では7段くらいで打てそうな人である(正式な段位はもっと下だが)。しかし結果は残念ながら2勝2敗で予選リーグ敗退となった。

勝った2勝はいずれも15勝0敗という圧勝である。負けた2敗は3勝12敗と、5勝10敗で、完敗である。我々のチームは60代から30代までばらばらと分布しているが負けた相手は40代、30代というチームが中心で、普段から碁を打ちなれている、という感じがする。

大会は持ち時間一人40分の打ち切り制である。持ち時間が切れると形成に関わらず負けになる。普段碁を打っていないと自分の読みに自信が持てず、何度も確認をする。それと以前書いた「相場感覚」が鈍っているので相場の手を探すのに時間がかかる。結果として最後のほうに時間がなくなって乱れて負ける、というパタンが多い。

私自身もチームが負けた時は連敗している。昨年秋くらいからどうも調子が悪く負けが込んでいる。調子が悪いというより、この何年物練習不足が表に出てきた感じがするので今年は意識して大会に出るようにしている。

自分の実力の落ち具合を考える時、80歳を過ぎて、日本国内で優勝し、世界アマ選手権の日本代表になった平田さんが化け物のように思えてくる。

大学囲碁部のOB会

2012-01-09 08:45:23 | 囲碁

土曜日、日曜日と泊まりがけで熱海のホテルで大学の囲碁部のOB会があり参加してきた。土曜日の午後1時に集合し、日曜日の正午に解散する。その間、食事と入浴、寝ている時間以外はほぼ囲碁に関することをやり続ける。囲碁を打っていると書かないのは、打ち終わった碁を検討する時間などが結構長いからである。

昨年好調だったこともあって、今年は強豪との対戦が組まれ、私は1勝4敗だった。その中でも若手の強豪(若手と言っても40代後半)の人と打った碁は、周りの人が集まってきて2時間くらい検討を行った。対局者だけでなく、色々な人が、あそこでこう打っていたらどうだ、というアイデアをどんどん出す。その中には最近のプロの間での検討結果などが含まれていて大変参考になる。何か意見を言う人はなぜそう思うかを説明する。それが手の読みから来る場合には、実際に先に進めてみて判断する。何となく良さそうという感覚的な話しの場合にも、ここは自分が強く、ここは弱い。この辺りを自分の地にしたいという構想だ、というようなことを説明してくれるので大変参考になる。

約25人が集まり、最高齢は80歳、一番若い人は31歳だった。一番弱い人でも碁会所では5段は行くだろうという集団だから碁の話は尽きない。年齢が違っていても対等に付き合える囲碁は良いものだと思う。囲碁を打つ合間、食事のときなどに「最近どうしてる?」というような会話をする。対局中はこういった会話はまずしない。同窓会などだと定年とか年金とか介護とかいう話になり易いが、仕事はリタイヤした人も多く年齢が大きく離れているので趣味の話が中心になる。

解散してから同級生と二人で熱海梅園に行ってきた。熱海には何度か泊まったことがあるが梅園は始めてだった。普段は入場料を取るのだがまだ梅がちらほら咲、ということで無料で入れた。それでも中でミス熱海が甘酒を配るなどのイベントをやっていた。これも無料。梅園の中に澤田政廣記念美術館があり見学したがなかなか筋の良い木彫だった。1988年に93歳でなくなっているのだが、亡くなった年の日展出品作品なども見事なものである。芸術家はボケないし長生きの人が多いと聞いていたが、まさにそういった感じである。


写真は蝋梅という黄色い梅の花でこの花が一番たくさん咲いている。ただし幹の感じは梅とは大きく異なっており、花は梅に似ているが植物学的には梅とは別の種類のような気がする。

行きはロマンスカー、帰りは踊り子号で列車の旅も楽しめて充実した2日間だった。


日本の囲碁界

2012-01-02 10:15:00 | 囲碁

しばらく囲碁について書いていなかったが、最近私が囲碁について感じていることを書いてみよう。昨年の囲碁の3大タイトルは棋聖戦で張栩が井山挑戦者を退けて防衛、本因坊戦で山下本因坊が羽根挑戦者を退けて防衛、名人戦で山下挑戦者が井山名人を破って奪取、という結果だった。山下氏を中心に張栩、井山という3強が競った1年だった。井山前名人は少し調子が落ちているようだが私は碁の内容は高く買っている。彼は昨年初めて世界戦で優勝した。日本人としては6年ぶりの快挙である。

最近の碁を見ていると、井山氏は世界戦に照準を合わせているように感じる。以前よりも厳しい戦いに踏み込むようになった。多少優勢でも守りに入らず戦い抜いて勝とうとする。その分リスクの高い戦い方なので失敗も多いが、まだ伸びる年齢なのでいずれさらに一回り大きくなるのではないかと期待している。

大分前だが「張栩の碁が荒れている」と書いたが彼も世界戦を意識しているのではないかと思う。山下名人本因坊は元々戦いの碁で、この3人が今年も日本の囲碁界を引っ張っていくだろう。間もなく始まる棋聖戦では高尾伸路氏が挑戦者になった。高尾氏は3人とは違い感覚を重視する日本的戦い方である。私は彼の碁は好きなのだが、彼が3大タイトルの中に食い込んでくるかどうか、読みの正確さでやや劣る感じがするので難しいのではないかと思っている。


将棋の名人戦と囲碁の本因坊戦

2011-07-23 06:57:11 | 囲碁

将棋の名人戦は森内挑戦者が羽生名人を破って新名人となった。囲碁の本因坊戦は山下本因坊が羽根挑戦者を破って本因坊位を防衛した。どちらも3連勝の後で3連敗して追いつかれて、最後に踏みとどまって勝ちを決めた、珍しいパタンである。3連勝の後3連敗すると心情的には追いついたほうが有利である。それを踏みとどまって勝つというのは珍しいパタンだと言える。 

将棋のほうは、内容的に見ても五分だと思っていた。1-3局は森内挑戦者が比較的簡単に勝った。4-5局は羽生名人が簡単に勝った。6局目は大熱戦だった。わずかに羽生名人が制したという感じだった。7局目もやはり大熱戦だった。こちらはわずかに森内挑戦者が勝ったという感じだった。 

この二人の対局は見ていて面白い。二人とも積極的に勝ちにいくので迫力を感じるのである。森内新名人は受けが強い、と言われているが、守って勝負を先に延ばす、という感じではなく、勝ちに行く受け、という感じがする。ぎりぎりのところでのしのぎを読み切って、「攻めないとつぶしてしまいますよ」という手を指している感じがしている。羽生名人は攻守バランスが取れているがやはり勝ちに行く手を求めている感じがする。受けて勝負を先に延ばす感じがするのは渡辺竜王で、長引いているうちに徐々に自分を有利にしていく、故大山名人を思わせる。いずれにせよ見どころのある名人戦挑戦手合いだった。 

囲碁のほうは山下本因坊が31敗のところで「もうすぐ終わるだろう」と書いたのだが、案に相違して3勝3敗まで行った。こちらは内容的には感心できないものだった。第1局から第6局までは山下本因坊が優勢だったが、第4局から第6局までは優勢を維持できずに逆転負けを喫している。第7局目は逆に羽根挑戦者有利だった。山下本因坊の闘志が空回りした感じで、封じ手の段階では、「これは本因坊が変わるな」と思うような状態だった。しかしこの碁は逆転で山下本因坊が勝ち、防衛した。 

6局と第7局はお互いに石を取ったり取られたりで激しい戦いがあり素人目には面白い碁だった。しかし、二人とも急所をきちんと押さえていなかったために乱戦になった感じがする。これでは中国・韓国にはとても勝てないだろうと思う。坂田栄男、藤沢秀行、林海峯、大竹英雄、趙治勲といった歴代トップと比べても一段落ちる感じがする。

今日本のタイトル戦は7つあるのだがどれかで国籍にとらわれず参加できるようにするなどの工夫をして一般人にも世界最高峰の碁の内容を見せるようにする配慮が必要ではないかと思う。


将棋の名人戦と囲碁の本因坊戦

2011-06-18 05:38:39 | 囲碁

将棋の名人戦と、囲碁の本因坊戦が同時進行している。将棋の方は毎日と朝日の共催だが、囲碁は毎日のスポンサーである。こういうタイトル戦は新聞社がスポンサーをするのだが、将棋の方は2紙共催という異例の状態になっている。もともと毎日が主催していたところへ朝日と将棋連盟の幹部が相談して朝日に移ることを画策した。これに毎日が腹を立てて囲碁を申し立て、棋士の中からも「理にかなわない」と反対する人が続出して、共催という方向に落ち着いたものである。

従来私はこういう大きなタイトル戦がある時はその時期だけ、主催者の新聞を買って棋譜を見ていた。しかし、最近はネットで見ることができるので、特に新聞は買わなくなった。ネットでは打った手を一手ずつ見ることができる。新聞紙面で見ると、多くの手数を頭の中で並べる必要があるので大変である。ファンはネットに写るのが当然だろう。ここでも新聞社の収入がネットに食われている。将棋の名人戦は有料であるが普通は無料で見ることができる。今年は息子が将棋の有料サイトに登録したので私も見ている。

無料サイトは、本当に好きな人のためのボランティアという感じで、盤面だけで広告などは一切入ってこない。もう少しうまい使い方がありそうなものだと思う。

内容は将棋の方は羽生名人に森内九段が挑戦しているのだが、森内3連勝のあと羽生が3連勝を返して3対3になっており、次回が最終局である。前半は森内九段の強さが目立って羽生名人に少し精彩が無い感じがしていたが後半、5,6局目などは両者底力を出して、見応えのある応酬となっている。普通は追い上げた方が勝つのだがこの二人は精神力が強く、一局一局で流れを変えられる感じがするので予断を許さない。

囲碁の方は山下本因坊に羽根九段が挑戦していて山下3連勝のあと羽根九段が1勝を返したところである。こちらは力の差がある感じがしていて、普通に行けば次あたりで山下本因坊の防衛となるだろう。山下本因坊が調子を落として弱気になったりすると逆転もあるかもしれない。昔から囲碁の方は3連敗、4連勝がかなりあるが将棋の方は数えるほどしかない。囲碁の方が心理的な影響が強いのだろうか、それとも囲碁の棋士の方が心理的に弱いのだろうか、と思う。

両方の側面があるが私は後者の方が強いのではないかと思う。中国、韓国のトップ棋士はそんなに心理的にぶれない感じがしている。話は違うが少し前に囲碁の井山名人が、中国、韓国のトップと戦う各国一人のトップ戦で優勝した。日本棋士が国際大会で優勝するのは10年ぶりくらいだと思うが、快挙である。中国、韓国の棋士も本当に第1人者だったので本人にとって大きな自信になっただろう。これからの活躍が楽しみである。


張栩の碁が荒れている

2011-05-02 09:04:19 | 囲碁

囲碁のタイトル戦で張栩棋聖に井山名人が挑戦する挑戦手合いが昨年末から続いていたが、棋聖戦は張栩棋聖の防衛、十段戦は井山名人のタイトル奪取で決着した。タイトル戦としては棋聖戦のほうが賞金額も大きく、一局に2日間かける二日制の戦いなので、重要なほうを防衛した張栩棋聖のほうがどちらかと言えば勝ちを収めたと言えるのだが、その内容が私には気になった。

特に勝ったほうの棋聖戦で殆ど全ての対局で井山名人が有利に立って、後半で張栩棋聖が逆転する、という経過だった。井山名人が序盤から惜しみなく時間をつぎ込んで優位に立つ。しかし、時間が無くなった後半戦で間違えて逆転するという経過だった。その逆転の仕方が、プロならばはっきり名人有利、という局面になって、手堅く打っていれば勝ちという局面に名人が持ち込んだからの逆転だった。

どうも、張栩棋聖が「このくらいでいけるだろう」というあいまいな読みで戦いに踏み込み失敗して不利になっている感じがする。その後の勝負術で逆転するのが「さすが」という感じがするが、この状況を続けているとそのうち大きなスランプに陥る感じがする。

井山名人との対局に限らず、他の人との対局でも不利になってからの逆転が目立つ感じがする。今の逆転には「張栩強し」というブランドが大きく貢献している感じがしている。しかし、不調になって何度か負けが込むとブランド価値は下がる。そうなると逆転の確率はぐっと下がる感じがする。これがスランプになるのではないかという根拠である。

張栩棋聖は非常に地に辛い気風だったが、世界戦を意識してか、最近は厚みで打つ碁も試しており、気風を変えようとしているように見える。その理由に寄る失敗ならば脱皮する前の苦しみで心配する必要はないのだが、どうも読み切らずに戦いに踏み込む、その時の見通しの勘が外れている感じがする。

世界戦は持ち時間3時間で、日本の棋戦に比べて持ち時間が短い。それに備えてのことかもしれないが、それならばもっと練習対局を増やして危険を察知する嗅覚を強化すべきだと思う。


ジャンボ囲碁大会に参加した

2011-02-28 08:54:55 | 囲碁

先週後半から暖かい日がありスギ花粉が飛び始めた。スギ花粉症の私としては憂鬱な季節に入った。

昨日の日曜日は、日本棋院会館で行われたジャンボ囲碁大会に出席した。15人一組の団体戦で、京都大学と九州大学のOB連合チームで出た。木曜会という全員70歳を超えていると思われるお年寄りのチーム、名古屋大学OB会、チーム慶という高校生・大学生の集まりと思われる若いチームと対戦し、チームとしては最後のチーム慶に負けて、決勝トーナメントに進めなかった。

私個人としては最初のお年寄りチームに負けて、後の2戦に勝った。一局目が双方ぎりぎりだったが私の時計が落ちて時間切れ負け、2局目は残り30秒くらいで先に向こうが時間切れ、3局目は残り3分くらいで相手が投了、といずれも持ち時間40分をフルに使った熱戦で久しぶりに頭が疲れたという疲労感があった。

終了後、残念会で近くのすし屋で飲んだのだが、それも楽しかった。

この日は、無差別の団体戦で、どういう集まりでも良いからチームを組んで出ればよい、というような戦いである。強いチームは強い仲間同士を集めるのでものすごく強くなる。大学囲碁部のOB会は相当に強いはずだが、優勝はまずできない。実は私はこの他に2月の初めに企業対抗のジャンボ囲碁大会というのに昔勤めていた企業のチームで出た。こちらは15人集められる企業は少なくなってきていて、11人一組だった。それでも各社チーム作りに苦労している中で富士通だけが何チームも出して圧倒的な層の厚さを見せつけていた。

職場の人と囲碁を打つというようなことは無くなってきているのだろう。企業対抗のジャンボ囲碁大会は遠からず無くなるような気がした。