goo blog サービス終了のお知らせ 

ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

大学囲碁部の合宿OB会

2011-01-10 08:48:18 | 囲碁

土曜、日曜と熱海で泊まりがけで行われた大学の囲碁部のOB会に出席してきた。

一応対局時計を使って試合形式で対局したが、親善試合なのでそれほどの緊迫感は無く、かといって雑に打つでもなく、久しぶりにじっくり囲碁を堪能できたと思う。26人集まっていたが今年60歳になる私がちょうど真ん中くらいの年齢ということで、結構平均年齢の高い集まりであることは想像していただけるだろう。普段私は囲碁は打っておらず、NHKの囲碁番組を見たり、新聞の囲碁欄を読んだり、ネットで名人戦などを観戦したりする程度だが、相手も似たような状況なのでそれほど実線不足を感じることは無かった。

この合宿OB会はこれで4回目だが、今までは1月中旬に海外出張が入っていたので参加できなかった。これからは毎年参加しようと思う。囲碁は別名「手談」と呼ばれるが打っていると相手の気持ちが伝わってくるような気がする。勝利を求めて全力を尽くしながらも相手の上品な気持ちが伝わってくるようで気持ちが良かった。

場所は熱海のニューフジヤホテルというところで、ここは従来にない経営方針で、私はこういう種類のホテルに泊まったのは初めてだった。ホテルは11階建てのビルで最上階に露天風呂やカラオケ設備、囲碁室、マージャン室などがある。これらの設備は無料で利用できる。囲碁室に関して言うと30面くらいの碁盤が置いてあり中規模の碁会所並みである。その他にダンスホールや卓球台、カローリングといってカーリングを床の上でやるような部屋もありこれらも皆無料で利用できる。マッサージなどはさすがに有料である。朝食、夕食ともにバイキング形式でアルコールも付いている。内容は夕食は普通の旅館に比べて見劣りする感じだったが、朝食は立派だった。それで1泊2食で1万円。熱海という場所を考えると割安だろう。

要するに、立派な設備投資をして様々な遊戯施設を無料で開放することで割安感を出す。その一方で人件費は極力削って運営コストを下げる、という戦略である。会社の部内旅行や家族連れ、若い人の団体旅行などに適しているようでそういう感じの人がたくさん来ていた。我々のような平均年齢の高い人が集まるのはまれだと思うが、我々は碁を打つという特殊な目的がありそれには合致したものだった。11階の露天風呂は風が強くて寒かったがその分長湯ができた。

部屋は5人相部屋だったが、そのうちの二人が蝶々の収集家だった。日本全国の全ての蝶を収集して標本にしているような人たちなので結構山奥に採集に入る。二人とも私の先輩である。良く体力が保つものだと感心している。

楽しい週末を過ごしてきた。

 


渡辺竜王 7連覇

2010-12-16 09:16:35 | 囲碁

カテゴリーを囲碁にしているが今日は将棋の話題である。

6連覇中の渡辺竜王に羽生名人が挑戦していた将棋の竜王戦は渡辺竜王が4勝2敗で防衛し、竜王位7連覇と記録を伸ばした。2年前にも羽生名人が挑戦し、この時は死闘とも呼べる大熱戦の末渡辺竜王が4勝3敗で防衛した。

その時と比べると今回は全般的に渡辺竜王側に余裕があったように感じられる。4勝2敗というスコア以上に差があったように感じられて、第一任者が入れ替わりつつあるのかな、という印象を持った。渡辺竜王は竜王戦では強く、強敵を毎年なぎ倒して連覇を続けているが、他の棋戦ではそれほど目立った活躍をしていない。それでも名人戦でもA級リーグに上がってきて勝ち星を重ねているし、全体的に徐々に存在感を高めている。

羽生名人40歳、渡辺竜王26歳という年齢の差が出てき始めているのかもしれないと思う。囲碁も将棋も頭脳のスポーツと言われ、中国でオリンピックを開催したりしているが、将棋のほうが囲碁よりもスポーツ性が強く、集中力が要求される。やはり体力が落ち始める40歳あたりから次第に苦しくなってくるのかな、と思う。谷川名人も40歳あたりで曲がり角に来たように思う。

その意味で、50歳台でもタイトルを獲得し、癌と戦いながらも63歳で名人挑戦、69歳で亡くなるまでA級の現役棋士であった、故大山康晴十五世名人の偉大さを改めて思わざるを得ない。


囲碁王座戦、張栩王座3連勝で防衛

2010-11-12 08:23:31 | 囲碁

囲碁の王座戦挑戦手合いで張栩王座に山田九段が挑戦した挑戦手合いは張栩王座が3連勝で防衛した。

内容的にも、「力の差があるな」という感じだった。名人戦のときにも述べたが、井山、張、山下の3強とそれ以外には力の差があると感じる。こっとも私の見ていない碁聖戦で坂井七段が張栩碁聖を破っているし、天元戦では挑戦者の結城九段が山下天元をリードしている。私の見ていないところでは自分の感想と違う現象が起きているのだが、王座戦を見る限り、接戦を張栩王座が制したという感じはしない。むしろ悠々と勝った感じがする。

第2局は挑戦者の山田九段が有利の時期が結構あった。しかし、はっきりと有利なわけではなく、山田九段を持ちたいと思う人が多いという程度の有利さで、その後の戦い方によっては十分に逆転もある形だった。そして張栩王座は、山田九段の優勢を守りたいという心理に付け込んで難しい戦いをしかけて少しずつ譲歩を引き出し、いつの間にか逆転していた、という碁だった。

自分にも経験があるが、自分より強いと思われる人のに対して優勢に立ったときには、このような逆転負けを喫することが多く、力の差がある人どうしの対局だと感じられる一戦だった。

同時に、張栩王座に対しては、いずれ勝てる、という思いがあって序盤が少し雑になっているのではないかと感じた。こういうときは自信がものを言って一時的には勝率が上がるが後で必ずスランプに陥る。そうならないように注意深く打ってもらいたいものだと思う。


コンピュータが将棋の女流プロに勝つ

2010-10-14 14:26:47 | 囲碁
コンピュータの将棋プログラム「あから」が将棋の女流2冠の清水市代さんに勝ったと言って話題になっている。コンピュータ将棋では3年前に「ボナンザ」が渡辺竜王と戦って敗れはしたものの良い勝負になっている。男性のトッププロと女流トッププロには力の差があるので当時でも女流トップとは互角ではないかと思われたのに3年もたっているのだから、やる前から人間のほうが分が悪そうだということは予測されていた。

そんな状況で清水さんに話を持っていった将棋連盟の幹部には首をかしげるが、対局を受けた清水女流王将は立派だと思う。結果は予想通り負けたのだが、興味があるのは清水さんにとって何か得るものがあっただろうか、という点である。コンピュータの読みと人間の読みはやり方が全然違う。序盤はデータベースで、中盤は局面を得点化して高くなるように誘導し、終盤は力づくで読み切る、というやり方からして序盤に面白い手が出るわけはなく、中盤で人間の気付かない手が出る可能性があるのだが、そういう手が出るのなら面白いと思う。

名人がコンピュータに負けるとやはり将棋人気は下がるのだろうか?
一般人にとってはあまり関係ないかもしれないが将棋のプロを目指そうとする人は減るように思う。囲碁はまだコンピュータは弱いので優秀な人は囲碁のほうに向かうかもしれないと思う。

囲碁名人戦挑戦手合い、井山名人4連勝で防衛

2010-10-08 07:10:22 | 囲碁
囲碁の名人戦は、井山名人が4連勝で高尾九段を下して初防衛を果たした。

第3局までは私は名人の完勝だと思ったが、第4局は何度か逆転して最後に名人が勝ちをつかみ取った印象である。強い人は勝つときにはすんなり勝ってしまうので、あまり鋭い読みなどが表に出ず隠れてしまうのだが、形勢が悪くなると、なんとか逆転しようとしていろいろな技を繰り出す、第4局は名人の形勢が悪くなったので見ていて面白かった、と言える。

しかし、二人とも時間が無くなるとかなり乱れる。2日目の夕方あたりからは両者ともかなりチャンスを逃していた感がある。このあたりが現在の中国、韓国のトッププロとの違いかと思う。

朝日新聞を読んでいる人によると、1局目、2局目共に高尾九段に勝つチャンスがあったとのことだが、私には高尾優勢と思えた局面はなかった。

最近思うのは、昔のコミ無しの打ちこみ10番碁をやったら中国、韓国とどういう勝敗になるだろう、ということである。コミ無しだと黒が有利なので白と黒を交互に持っていれば、勝敗は5分になるはずである。しかし実力差があれば黒でも負けることがあり、勝敗に差が付いてくる。一定以上差がつくと、ハンデをつけて負けている方はいつも黒、ということになる。まず世界的に知名度の高い、韓国のイ・チャンホあたりと話をつけて、彼に挑戦する人を求める。

ハンデをつけるのは屈辱なので今は無くなったが、実力差がはっきり見える。ビル・ゲイツあたりが囲碁を好きになって多額の賞金を出してこれをやると面白いと思う。持ち時間は国際戦のような3時間などではなく、出来れば2日制くらいの長い碁が面白いと思う。日本の棋士は挑戦しないかもしれないが・・

日本にはビル・ゲイツ並みの金持ちはいないので、やるとすれば中国か台湾の大富豪がスポンサーとなるだろうが、出来れば日本スポンサーでやれれば面白いと思う。

囲碁名人戦、井山名人2連勝

2010-09-17 08:28:59 | 囲碁
現在、囲碁の名人線7番勝負が進行中で、井山名人が挑戦者の高尾九段に2連勝している。

両者は手厚い気風で似ていると言われているが、井山名人のほうが細かいところに気を配って常にバランスを考えつつも厚みを重視する、という感じなのに対して、高尾九段は大らかな感じで大局的に厚みを捉えていく感じがしている。

特に第2局は熱戦で解説を読まないと分からないような大きな変化が両対局者の頭の中で交錯して上での名人の5目半勝ちという結果だった。しかし、終わってみると2局とも名人の完勝であったと思う。高尾挑戦者が有利と言える時期は、2局を通じてまだ一度も出ていないのではないかと思っている。

難解な読みが交錯する戦いをしつつも、一段落すると名人有利に分かれているということは、両者の間に力の差があることを意味しているように私には思える。やはり現在の日本の囲碁界では、井山、張、山下の3強とそれ以外の棋士に少し力の差があるように感じている。

挑戦手合いはまだ終わってはいないがおそらく井山名人の防衛で終わるだろうと思っている。

坂井秀至(さかいひでゆき)七段、張栩碁聖を破り新碁聖に

2010-09-02 14:24:07 | 囲碁
囲碁の名人線が始まった。井山名人に挑戦するのは張栩4冠になるだろうと思っていたが、挑戦者決定リーグの最終戦でリーグ戦陥落が決まっていた相手に張栩4冠が負けて、高尾9段が挑戦することになった。高尾9段に関しては私は結構評価していたのだが、昨年の本因坊戦で羽根本因坊に負けた負け方を見て弱くなったと思っていたのだが復活したようである。

今日の本題はその張栩4冠に大学医学部を卒業してからプロになった坂井七段(37歳)が挑戦した話である。
囲碁のタイトル戦の一つ碁聖戦で関西棋院の坂井秀至七段が張栩碁聖を破って初のタイトルを獲得し、八段を贈呈された。坂井七段は私の卒業した京都大学の卒業で医学部を卒業して研修医の状態から関西棋院のプロ棋士に転向している。大学を卒業してからプロ棋士になった人でタイトル戦挑戦は始めて、もちろんタイトル獲得もはじめてである。

囲碁界には日本棋院と関西棋院とがあるが関西棋院の棋士がタイトルを取ったのは29年ぶりである。井山名人は関西在住であるが日本棋院である。まさに記録ずくめのタイトル奪取である。棋譜を見ていないので内容は分からないが、張栩氏に5番勝負で3勝するのは大変なことである。

坂井新碁聖は小学生の頃はプロの修業をしていたがその後灘中、灘高、京大、研修医と回り道をしてからプロになった。それでタイトル戦を戦えるレベルまで向上した努力に敬意を表し素直におめでとうと言いたい。

坂井さん、おめでとう!

囲碁、アマチュア名人線も韓国人同士の決勝

2010-07-23 09:39:21 | 囲碁
囲碁の本因坊戦は私の予想通り山下挑戦者が4勝1敗で本因坊位を奪取した。

先日も書いたが日本のプロ囲碁界は、井山名人、張栩棋聖、山下本因坊が3強でそれ以外とは少し力が離れている感じがする。名人戦の挑戦者にも張栩棋聖が出てくる可能性が高いと思う。
しかしこの3人も中国、韓国には歯が立たない。先日の富士通世界選手権では日本人は一人もベスト8に入れず、中国4人、韓国4人だった。

そして19日に終わった囲碁のアマチュア名人戦も決勝は韓国人同士だった。アマチュア囲碁名人戦もプロと同様に挑戦手合い形式をとっており、現在のアマ名人は日本人だが優勝した韓国人選手が挑戦することになる。ここ数年間は囲碁のアマ名人位も韓国人の人が取ることが多い。ここでいう韓国人とは韓国に住んでいる人の代表ではなく、在日韓国人である。日本に住んでいる人が日本人と同じ地方予選から勝ちぬいて優勝する。世界選手権のように韓国在住の人も入れれば日本人は全く勝てなくなるだろう。

相撲の世界も白鵬をはじめとして、人口200万人のモンゴルから来た人が上位を抑えている。将棋の世界はルールが違うのでまだ日本人以外のプロ棋士などは出ていないが、今上海で日本将棋がブームになっているらしく、指導に行った先崎八段がそのうち将棋も囲碁と同じようになるか、と心配していた。

やはり日本人にはハングリー精神が欠けているのだろうか?

囲碁本因坊戦、山下挑戦者3勝1敗

2010-06-19 08:26:41 | 囲碁
囲碁の本因坊戦は私が予想したように山下挑戦者の3勝1敗となった。前回書いたときは1勝1敗だったが、その後、山下挑戦者が2連勝している。

内容も挑戦者が一方的に押している感じである。タイトルが入れ替わるのはほぼ間違いがないだろう。井山名人、張棋聖、山下本因坊という3強で3大タイトルを分けることになる。

3人の関係は面白く、井山対張では井山が良く、張対山下では張が良く、山下対井山では山下が良い。3すくみの関係である。内容をみると井山、張、山下の順であると私は思っているがこの3人の関係が今後どうなるか、興味深いところである。

世界戦では日本勢は芽が出ない。見ていると中盤以降の読みの深さが違う感じがする。今でも一番強いのは韓国のイ・チャンホだと思うが中国勢が、激しく追い上げている。

イ・チャンホは判断力が抜きんでているのに対して中国勢は戦いに持ち込むテクニックが優れており、常に戦いをしているので読みがしっかりしている感じがする。日本から卓球の愛ちゃんのように、中国に留学して留まる人が、何人か出ると日本も変わってくるのかなと思う。

いずれ経済もそうなるかもしれない。

本因坊戦の挑戦手合い、今日から第3局

2010-06-08 08:34:37 | 囲碁
羽根本因坊に山下天元が挑戦する本因坊戦7番勝負はこれまで1勝1敗で今日から第3局が始まる。

これまでの2局をみると、どうも山下挑戦者のほうが上と思われる。第1局は序盤で羽根本因坊がリードしたのだが中盤から訳の分からない戦いになり、最後に羽根本因坊が競り勝った、力の入った一局だった。第2局は序盤で山下挑戦者が有利に立ち、そのまま危なげなく押し切った。トップは苦しい碁は混戦に持ち込み、優勢な碁は危なげなく勝つものである。その意味では山下挑戦者がトップという感じがする。

勝負はどうなるか分からないが、第3局を羽根本因坊が勝てば互角、山下挑戦者が勝てば山下本因坊誕生はほぼ決まり、くらいの感じで私はとらえている。