「横浜ザル」の株式投資独り言

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財務省も困惑する会計基準の見直し!?

2009-07-20 20:12:25 | 金融/証券税制、法改正等

        
先週の週間ダイヤモンド09/07/18号でも取り上げていた国際会計基準の見直し。

英名(IFRS:アイファ-ス)については、その動向に注目しておく必要がありそう。 
                   (IFRS:International Financial Reporting Standards)  

IFRSの入門編として、わかりやすいのは、 「わかった気になるIFRS」がお奨め。
興味のある方は、上記の書名をクリックして下さい。
    
そもそも、日本の会計基準との違いを見ると、下記のようになるようです。

       日本基準         IFRS
   
      ○規則主義   VS  ○原則主義
      ○収益費用   VS  ○資産負債
        アプローチ           アプローチ
      ○純利益重視  VS  ○包括利益重視

個々の内容については、ダイヤモンド参照していただくとして、読売新聞7/17号に
財務省の困惑について記載があり、アップしておきます。

国際会計基準審議会(IASB)が公表した会計基準の見直し案が、巨額の国債を
発行している財務省にとって、悩みの種となっている。

同案に従えば、保有国債の時価評価額に応じて利益が大きく変動する可能性が
高く、金融機関が国債保有を避ける恐れがある
ためだ。

丹呉泰健財務次官は、16日の記者会見で、「会計基準のあり方が、金融機関の
国債保有に影響を与える可能性はある。市場と対話を通じ、勉強する必要がある
課題だ。」と述べ、今回の基準見直しの動きが国債消化に与える影響を懸念した。

現在、多くの日本企業が採用する日本の会計基準では保有国債を 「売買目的」、
「売却可能」、「満期保有」 の3つに分類し「売買目的」のみを時価評価して、損益
計算書に載せる。

一方、基準の簡素化を目指すIASB見直し案は「時価評価して損益計算書に載せる」
「時価評価しない」の2つに分類すべき
だとしている。

このため、現行基準で 「売却可能」 としていた国債の一部について時価評価額を
損益計算書に載せる必要が生じ、利益の変動リスクが増える。

ある大手監査法人の公認会計士は「銀行や保険会社は必要に応じて売買する。
時価評価するものが多くなると、国債の保有を嫌がるだろう。」と話す。

国債が順調に消化されなければ、長期金利上昇を招く恐れもある。

何れにせよ、会計基準変更については、注視していく必要がありそうです。

  -参考-

      最近10年間の主な会計基準等の新設・改訂
-----------------------------------------------------------------------
適用開始日 最近10年間の主な基準等の新設・改訂    主な内容
-----------------------------------------------------------------------
1999/4/1   連結財務諸表制度見直しに関する意見書  連結中心の開示制度へ  
        中間連結財務諸表の作成基準         中間決算の厳格化
        研究開発費に係る会計基準            発生時費用処理の適用
                                   ソフトウエア会計の明確化
        税効果会計に係る会計基準           税効果会計の全面適用
       
         連結財務諸表制度における子会社および  形式基準から実質基準へ
         関連会社の範囲の見直しに係る具体的な  変更
         取り扱い

2000/4/1  連結キャッシュフロー計算書等作成基準    キャッシュフロー計算書の
                                    新規導入
       退職給付に係る会計基準             退職給付会計の新規導入
       外貨建取引等会計処理基準の改訂       決算日レートが基本に
       金融商品に係る会計基準             金融商品の処理の整理

2005/4/1  固定資産の減損に係る会計基準        減損会計の新規導入

2005/5/1  貸借対照表の純資産の部の表示に関する  純資産の部の表示変更
        会計基準
        株主資本等変動計算書に関する会計基準  剰余金計算書が廃止され
                                   株主資本等変動計算書に
       ストックオプション等に関する会計基準     ストックオプションの処理の
                                   整理
2006/4/1  企業結合に係る会計基準             M&Aの処理の整理

2008/4/1  連結財務諸表制度における在外子会社の  子会社の会計基準の原則
               会計処理に関する当面の取り扱い               統一
      
        棚卸資産の評価に関する会計基準        低価法が原則に
        リース取引に関する会計基準           リースのオンバランス化

2010/3/31 金融商品に関する会計基準          金融商品の処理の整理

2010/4/1  工事契約に関する会計基準           工事進行基準が原則に
       持分法に関する会計基準            会計基準の統一
       セグメント情報等の開示に関する        マネッジメントアプローチ
       会計基準                      採用
        資産除去債務に関する会計基準         資産除去債務の新規導入
-----------------------------------------------------------------------
               出典:「SE・営業担当者のためのわかった気になるIFRS」
                                   中田清穂著、中央経済社

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