4/16~週の東京市場は、欧米の動向に、いつもながら左右され、膠着感
ある1週間となりました。
米国では、景気の改善傾向があるものの、雇用情勢の改善ペースが鈍化して
近い将来、QE3の可能性を示唆することになりました。これは、為替の円安
方向を若干打ち消すものとなっています。 また、欧州では、スペインなど
財政問題が再燃され、スペイン債の入札が順調に進むか、注目されました。
週末にかけ、スペイン債の無事 通過やG20でIMFへ拠出が4千億ドル超に
なるとの思惑から、週末の欧米市場は、下げ止まった格好です。
結局、日経平均は、1週間で76円下落(↓0.8%)の9561円の大引けと
なりました。
4月第4週(4/23~4/27)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
国内では、週末の日銀金融緩和決定会合で、追加緩和する可能性があり、また
米国でもFOMCが開催され、金融政策の舵取りに注目です。方向性として、
資金流動性が高まる中、日米とも企業決算が本格化して、これに業績相場が
反映されるかポイントになりそうです。
国内についての慎重な見通しについては織り込み済みで、自動車やハイテクは
ポジティブな決算見通しに期待したいところ。連休前とは言え、金融政策期待も
あり、下値は限定的と見ておきたい。
日経平均、4月第4週(4/23~4/27)レンジは、9500円~9800円程度を
想定しています。
1.4月第4週(4/23~4/27)主なイベントと予定
4/23
日本 2月景気動向指数改定値
日本 3月全国スーパーマーケット売上高
米 コノコ・フィリップス、ゼロックス、D.R.ホートン 各決算
豪 第1四半期生産者物価指数
EU 4月製造業/サービス業PMI
EU 2011年財政赤字の対GDP比
4/24
日本 4月中小企業景況判断
日本 社宅サービス、フリービット等 株式分割権利付最終日
日本 花王、ヤフー、日本電産など、決算発表
日本 参院財政金融委、AIJ浅川社長、証人喚問
米 米国FOMC(~4/25)
米 2月S&Pケースシラー住宅価格指数
米 4月消費者信頼感指数
米 3月新築住宅販売件数
米 米国債入札 2年債(350億ドル)
米 テキサス・インスツルメンツ、アップル、AT&T、3M
アムジェン 各決算
豪 第1四半期消費者物価指数
4/25
日本 こころネット新規上場
日本 キヤノン、ファナック、KDDI、イビデン、日立建機 各決算
日本 気象庁、3カ月予報(5~7月)
米 3月耐久財受注
米 FOMC政策金利・最新の経済見通し発表
米 バーナンキFRB議長の記者会見
米 米国債入札 5年債(350億ドル)
米 キャタピラー、ボーイング 各決算
NZ NZ政策金利発表
オ オセアニア市場は休場(アンザックデー)
英 第1四半期GDP速報値
4/26
日本 ユニバーサル園芸 新規上場
日本 TOPIXリバランス実施
日本 任天堂、ソフトバンク、JR東、JT、コマツ、アドテスト決算発表
日本 小沢一郎、民主党元代表 東京地裁判決
日本 「渋谷ヒカリエ」開業
韓国 1~3月GDP
米 米新規失業保険申請件数(~4/21までの週)
米 3月シカゴ連銀全米活動指数
米 3月中古住宅販売成約指数
米 エクソンモービル、ペプシコ、アマゾン、フォード
スターバックス、ダウ・ケミカル 各決算
4/27
日本 3月完全失業率
日本 3月有効求人倍率
日本 3月全国消費者物価指数
日本 日銀政策金利発表
日本 白川日銀総裁の記者会見
日本 日銀、4月展望リポート
日本 チャームケア 新規上場
日本 新日鉄、NEC、シャープ、野村、ドコモ、郵船
米 第1四半期GDP速報値
米 米国債7年債(290億ドル)
米 シェブロン、メルク 各決算
独 5月GFK消費者信頼感調査
2.NY市場、為替/債券 各結果(4/20)
20日のNY市場、ドル円、クロス円はNY時間に入って伸び悩んだものの
底堅さは維持した。火曜日以降、円安の動きが続いていたことから調整の
動きも出たようだが、下押す動きまでは見られなかった。
スペインへの懸念は根強い中、スペイン債利回りは上昇が続いていたが、
ユーロも堅調に推移。ロンドン時間に発表になったドイツの経済指標が
強かったことから、ECBの利下げ観測が後退している模様。
ワシントンで開かれていたG20が閉幕し声明が伝わっていたが、最注目の
IMF財源増強については、4300億ドル超を確約する内容となっている。
4000億ドル程度と見られていたことから、まずまずの金額ではある。
ただ、IMFが当初求めていた5000億ドルには近づいておらず、ある程度の
想定範囲内であることから、市場の反応は限定的となっている。
ドル円は伸び悩む動きとなったものの、底堅い動きは継続しており、来週の
日銀による追加緩和期待がサポート。ただ、21日線が控える81.80水準には
依然慎重で、81.80から82.00の間には売りオーダーも並んでいた模様。
ただ、下げも81.50のサポート水準で止まっている。
ユーロ円は108.00水準で上値を止められたものの、107円台後半でしっかり
とした動きが続いた。3/21-4/16の下降波のフィボナッチ38.2%戻しの水準
であり、かつ、先週上値を抑えられたポイントである107円台前半の水準は、
きょうの上昇で突破してきている。
きょうの21日線は107.90/00水準にあり、トライし始めたといったところだが、
チャート的にはダブルボトムも形成され反転の期待感は高まる。しっかりと
108円台を回復できるようであれば、直近高値の111円台が視野に入る。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=145397
米国債利回り
2年債 0.266(+0.000)
10年債 1.958(-0.009)
30年債 3.118(-0.003)
期待インフレ率 2.241(+0.025)
*期待インフレ率は10年債で算出
20日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表になったドイツの経済
指標が底堅い内容となったことで、リスク回避の雰囲気は一服し、序盤は
上昇して始まった。しかし、来週にFOMCを控えていることや、株価も伸び
悩んだことから、終盤に失速している。
10年債利回りは1.99%台まで上昇後、1.95%に低下している。
2-10年債の利回り格差は+169(前日+170)
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=145393
3.NY株式市場 結果(4/20)
NY株式20日
ダウ平均 13029.26(+65.16 +0.50%)
S&P500 1378.53( +1.61 +0.12%)
ナスダック 3000.45( -7.11 -0.24%)
CME日経平均 9605 (大証比:+45 +0.47%)
20日のNY市場、ダウ平均は反発。この日発表になったドイツの経済指標が
底堅い内容となったことや、マイクロソフト、GEの決算が好調だったこともあり、
リスク選好の動きが優勢となった。ダウ平均は一時118ドル高まで上昇する
場面も見られたものの、終盤にかけて、ハイテク株中心に売りが広がり伸び
悩んでいる。
ダウ採用銘柄ではマイクロソフトが4%上昇した他、GE、トラベラーズが上昇。
反面、バンカメ、JPモルガンといった金融株は軟調な動きが続いている。
個別に寝具メーカーのテンピュールペディックが20%急落。予想を大きく下回る
業績見通しが嫌気された。
ナスダックは続落。マイクロソフトが上昇した他は、利益確定売りが優勢と
なっている。
アップルの下げが指数を圧迫。また、冴えない決算を発表したサンディズクは
11%大幅安となっている。
ソフトウェア開発のインチュイトが商いを伴って下落。1-3月期の業績が事前
予想に届かないと可能性を示唆したことが嫌気されている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=145392
4.NY市場、原油先物5月限、金先物6月限 各結果(4/22)
NY原油先物5月限(WTI)(終値)*最終売買日
1バレル=103.05(+0.78 +0.76%)
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=103.88(+1.16 +1.12%)
20日のNY原油先物相場は反発。この日発表になったドイツの経済指標が
底堅い内容となったことや、マイクロソフトの決算が好調だったことで、
リスク選好の動きが優勢となった。
為替市場でユーロドルの買いが優勢となる中、この日が最終売買日となった
5月限は買いが強まり、一時104ドル台まで上昇している。最終売買日という
こともあり、終了間際に調整の売りが強まったものの反発して取引を終終了。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=145386
NY金先物6月限(COMEX)
1オンス=1642.80(+1.40 +0.09%)
20日のNY金先物相場は小幅続伸。この日はリスク選好の雰囲気が優勢と
なったものの、金は安全資産買いの需要後退もあり、前日付近での揉み合いと
なった。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=145387