6月に入り、日本の政局が風雲急を告げ、小鳩体制に終止符が打たれ、菅首相が
誕生しました。また、欧州の金融不安は燻り続け、週央にかけ円高一服も、週末に
かけ、ハンガリーの金融危機が浮上し、ユーロ安が進行。
週末NY市場の雇用統計、失業率は改善したものの、非農業部門雇用者数が予想
ほど伸びず、株安・円高のリスク回避の動きが強まりました。
結局、ダウは324ドル安の9931ドルと1万ドルを割り込み、ナスダックは83P安の
2219Pで終了しました。
日経平均は、1週間で138円上昇(↑1.4%)し、9901円の終了でした。
週初は、ユーロ安やNY市場の下落を受けて、ギャップダウンのスタートになるが、
月曜には、菅内閣の陣容もほぼ固まり、与党である民主党支持率の急回復が
相場を下支えするかもしれません。
6月第2週の主なイベントと予定は、下記1.の通り。
韓国で開催G20財務相・中央銀行総裁会議は、無事終了。EU金融不安あるが、
世界景気の回復途上にあり、ユーロ安が一服するならば、下押し場面は、押し目に
なるかもしれません。
週末には、メジャーSQを控え、週真ん中の水曜辺りは、先物主導の展開に注意
したいところです。
日経平均の6月第2週(6/7~6/11)のレンジは、9550円~10100円程度を
想定しています。
1.6月第2週 主なイベントと予定
6/7
日本 4月国際収支
日本 5月携帯電話契約数(電気通信事業者協会)
米 バーナンキFRB議長 公開インタビュー
米 イエレン・サンフランシスコ連銀総裁 講演
EU ユーロ圏財務相会合
6/8
日本 5月マネーストック(日銀)
日本 4月景気動向指数(内閣府)
日本 5月景気ウォッチャー調査(内閣府)
米 デュークFRB理事 講演
米 エバンス・シカゴ連銀総裁 講演「米経済の見通し」
米 ホーニグ・カンザスシティ連銀総裁 講演
米 国債の入札 3年債 360億ドル
独 4月ドイツ貿易収支・経常収支
ス 5月スイス失業率
6/9
日本 4月機械受注(内閣府)
日本 5月工作機械受注(日本工作機械工業会)
米 米地区連銀景況報告(ベージュブック)
米 バーナンキFRB議長 講演(リッチモンド)
米 国債の入札 10年債 210億ドル
英 4月商品貿易収支
EU トリシェECB総裁 講演(ウィーン)
6/10
日本 1-3月期GDP改定値
日本 5月企業物価(内閣府)
日本 5月オフィスビル空室ビル(三鬼商事)
日本 5月消費者態度指数(内閣府)
米 4月貿易収支
米 国債の入札 30年債 130億ドル
豪 5月雇用統計
NZ 中銀政策金利発表
独 5月消費者物価指数
英 中銀政策金利発表
EU 欧州中銀政策金利発表
EU トリシェECB総裁 会見
6/11
日本 メジャーSQ
米 5月小売売上高
米 6月ミシガン大学消費者信頼感指数
米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 講演
米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁 講演
中国 5月鉱工業生産
中国 5月小売売上高
中国 5月消費者物価指数
中国 5月生産者物価指数
英 4月鉱工業生産
英 5月生産者物価指数
EU 欧州統合に関する会合
(バローゾ欧州委員長、ザパテロ・スペイン首相、ソクラテス・
ポルトガル首相)(リスボン)
世 FIFAワールドカップ開幕
2.NY市場、為替/債券 各結果(6/4)
4日のNY市場、5月の米雇用統計が失望的な内容だったことで、市場の
リスク許容度は急低下している。株式市場でダウ平均が300ドル超急落した
ことで、円相場は円買いの動きが加速。
ユーロ円などクロス円を中心に円買いの動きが強まった。ドル円は一時
91.40近辺まで下落し、ユーロ円も109円台半ばまで下落している。
また、ユーロドルも1.20の節目をブレイクし1.1970近辺まで下落。前日も
不安感を強めていたが、ギリシャ発の財政危機がハンガリーといった東欧
へも拡大しているのではとの懸念が更に強まった。オルバン・ハンガリー
新首相が経済状況について非常に悲惨な状況にあると述べていたことも火
に油を注ぐ格好。
08年もリーマンショック以降の金融危機による東欧の信用問題がクローズ
アップされ、大量のエクスポージャーを抱えた欧州金融機関への不透明感が
強まっていたが、ユーロ売りの材料探しに明け暮れている市場にとっては、
もってこいの素材だったようだ。
米国債利回り
2年債 0.726(-0.087)
10年債 3.199(-0.165)
30年債 4.127(-0.143)
4日のNY債券市場、利回りは大幅に低下した。きょうの米雇用統計が予想を
大きく下回る内容だったことから、市場全体に失望感が強まり、債券市場は
逃避買いが強まった。
長期ゾーン利回りは10ベーシス超低下し、10年債は3.18%台まで一時低下。
2年債も一時0.71%台まで低下している。
2-10年債の利回り格差は+247(前日+256)にブルフラット化。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=73885
3.NY株式市場結果(6/4)
NY株式
ダウ平均 9931.22(-324.06 -3.16%)
S&P500 1064.88( -37.95 -3.44%)
ナスダック 2219.17( -83.86 -3.64%)
CME日経平均 9615 (大証比:-315 -3.18%)
出来高(億株)
NYSE 16.36
ナスダック 23.55
4日のNY株式市場は急落。ダウ平均は324ドル急落、1万ドルを割り込んだ。
終値ベースでは2月8日以来の低水準。今日の米雇用統計が予想を大きく下回る
内容だったことから市場全体に失望感が強まった。ダウ平均は1万ドルを割り
込み、午後になって見切売りが加速し投げが投げを呼ぶ展開。S&P500の業種別
指数は全てマイナスと、全面安の展開となった。
ダウ採用銘柄は30銘柄すべて下落。特にキャタピラー、ボーイングなど景気に
敏感な産業関連株が大幅に下落しているのが目立つ。欧州債務への警戒感から
為替市場でユーロ安が加速し、逆にドル高となっていることも、輸出企業でも
ある産業関連株の売りを強めている。
ナスダックも急落。バイオ関連の一部が上昇した他は、ハイテク株中心に全滅
となった。
ナスダック100株価指数の採用銘柄のうち99銘柄が下落。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=73892
4.NY原油先物7月限、金先物8月限 各結果(6/4)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=71.51(-3.10 -4.15%)
4日のNY原油先物相場は急落。きょうの米雇用統計が予想を大きく下回る
内容だったことから、売りが強まった。株式市場でダウ平均が急落する中、
原油も投げ売りが強まっている。
7月限は71ドル台に下落し、時間外に入ると71ドル台前半まで急落。
5日線もブレイクした。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=73883
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1217.70(+7.70 +0.64%)
4日のNY金先物相場は反発。きょうの米雇用統計が予想を大きく下回る内容
だったことから、市場には失望感が強まった。リスク回避的な雰囲気が強まる
中、金は逃避買いで上昇している。8月限は一時1220ドル台まで上昇し、再び
5日線の上に出ている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=73884
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