日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

経営陣と現場の溝は大なり

2011-10-29 | 他人のフリ見て我が身を正す
木曜、金曜と訪問していた東京での出来事です。

電車の中で私の目に飛び込んできたのが
某日本最大級の手芸用品・生地・ホビー材料の大型専門店の中刷り広告でした。
「○レンチノの紳士イージーオーダースーツが二着で58,000円」
という衝撃的な見出しです。

定価20万円もするものを73%引きの58,000円です。
しかも、私が見たその日がセールの初日です。
これは作って貰わねばと空き時間を利用して
新宿タイムズスクエア11階の店舗を訪れました。
 
新宿タイムズスクエアは何度か訪問したことがありますが
正直、出店している企業にとっては
採算性に問題ありの場所だと思っています。
そのお店の11階でかなりの面積を借りての営業です。
いつでも私の心配は出店している企業が
家賃で押し潰されないかという心配です。

エレベーターで11階に到着
エレベーター自体が閑散としている事に加え
その階でエレベーターを降りたのは
私と乳母車を押した若いお母さんだけです。
なんとなく嫌な予感・・・。

エレベーターを降りると矢印を目印に
そのお目当てのお店に到着しました。
他のお店が矢印で自店への誘導を図っていない中で
タイムズスクエア外壁の矢印といい
11階の矢印といい
相当なお店側のプレッシャー(お客が来ないから何とかしろ)が有ることが伺われます。
お店への客の誘導措置(矢印)は
恐らく同店の経営陣がタイムズスクエア側に要求したものと思われます。
そして、電車の中刷り広告もまた経営陣の方針のひとつだと思われます。

時計を気にしながら
私はそのお店の紳士服売り場をウロウロ歩き回りました。

歩き回った理由は
①セールが始まっているにもかかわらずお店の装飾がセールらしさを出していなかったこと
②セールの対象である○レンチノの生地の陳列場所がわからなかったこと
③5分以上も何度も何度もグルグル紳士服売り場を徘徊している私を店員の誰一人として声を掛けにこなかったこと。
などが上げられます。

特に酷いのが③の声掛けの無さです。
明らかに店員不足と現場(部署)への注意力不足です。
目と鼻の先にある(といっても10メートルは有ったか…)レジには
10人以上のお客(手芸用品や雑貨を買い求めた女性客)が並んでいました。
レジの対応で手が一杯になってしまったとでも言うのでしょうか?

普段なら気の長い私も
気分を悪くしながら買い物をする悠長さは持ちえていません。
以前「チャンスロス」のことをこのブログで書いた記憶もありますが
本当の意味でのチャンスロスは今回のようなことを言うのだと思います。

経営陣がどんなに一生懸命になったとしても
その気持ちが伝わらない中で現場に丸投げしてしまうと
ただ経費の垂れ流しにしかならず
結果として更なる経営の壁にぶち当たることとなります。
先ずは「なぜするのか!何をしたいのか!」これを明確にし
イベントに立ち向かっていって欲しいものだと思います。

えっ!?
○レンチノのスーツはどうなったかって?
店員が居なくても気にならない
気の長い紳士がイージーオーダーされることを期待して
そのお店を後にしました。
コメント
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