宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
通常、広範囲にわたって病状をもっている患者は、どのような治療を受けるべきかを知っておくことが望ましいので、このような質問をすることにより、患者の自覚を促進することになります。そして、おそらく第2回の診療で出会うことになる困難のうちの75%は克服されるでしょう。この質問をすることによって、患者はもっと歯科治療をきちんと受けなくてはならないという事実に気づき、理解することができるようになります。
ほとんどの患者は、「どうですか?」とたずねると、「そうですね、別に調子の悪いところはありません。」と決まって答えるものですが、歯科医師が口腔の臨床旅行診査を行って、よく診査すると、歯科的欠陥があるのが発見されます。つまり、歯が欠けていたり、ひどいカリエスや、咬合が悪かったりするのです。
口腔の臨床診査から、患者が歯科医師と同様に病状を感じとるようでしたら、患者は心配もするのでしょうが、具体的な質問をされて、自覚をするようにならなければ心配などしないものであります。あなたは、患者に責任を負わせるべきであります。あなたがやろうとしていることを、患者に理解させようとしないのであれば、あなたがすべて責任を負うことになります。患者が受け入れようと、拒否をしようとも、第1段階で行うべきことをしなくてはいけません。質問をして、患者に話をさせることであります。そうすれば、患者は肯定的な心理状態になります。