極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

I am grateful that I can freely write my daily thoughts

昨今のオスプレイ

2019-12-04 18:43:06 | オスプレイ等

以下文はウィキペディア、防衛省・陸上自衛隊が導入するV-22オスプレイの安全性(概要)、過去のAFP、OTTAWA CITIZEN、Flight Global、Bell Boeing to brief India on V-22 Ospreyby Saurabh Joshi(December 5, 2011)、United States Department of Defense HP等を参考に個人(素人)の思いを記しています。

 

昨今のニュースに見られるオスプレイ反対者の論は一部、的が外れ、唯、軍用機・オスプレイ=軍・悪、思想的な反対のようにも思えます。何故、反対か代案はどのようなものか?オスプレイ反対、反対と念仏を唱えても・・・日本の安全保障、大災害時等代案ではどのように対応等するのか疑問が尽きません。如何なる理由にせよ、私達は日本の防衛の一部を担っている在日米軍オスプレイによる目に見えない恩恵を受けていると思いますし、更に陸自のオスプレイ導入により恩恵は更に増すでしょう。

オスプレイ(Bell Boeing V-22 Osprey)はアメリカ合衆国のベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル(現ボーイング・ロータークラフト・システムズ)社が共同開発した垂直離着陸機です。2012年以降の米軍の旧式CH-46等の退役後を担う機体と言われています。

特筆すべきは、これまでのオスプレイと同規模の米軍CH-53E(1981年運用開始)、CH-46(1964年運用開始)等々ヘリコプターと比較しても垂直離着陸能力を持ちながら長距離飛行移動が可能なオスプレイは速度は約2倍、航続距離約5倍、行動半径約4倍、輸送兵員数約2倍、物資積載量約3倍等の性能です。更に空中給油が実施されれば更に運用範囲は広がるでしょう。過去の大災害時のオスプレイ支援対応を見た場合、これらの機能により迅速に実施され、オスプレイが無ければこれらの支援は無理だったでしょう。

チベット地震(2015年5月4日、4機・・・ネパール、カトマンズのトリブバン国際空港を拠点に、サハヨギハート作戦の一環として合同タスクフォース505輸送救援物資を普天間の米国海兵隊MV-22・オスプレイに割り当てられ、多くの物資がネパールの遠隔地の地震被災者に届けられています。)、フィリッピン台風(2013年11月14日、8機・・・普天間の米海兵隊MV-22・オスプレイをフィリピンに派遣、災害救援・人道支援活動を行っています。固定翼としての速力と航続距離を生かして迅速にかつ遠方まで展開、垂直離着陸機能を生かし滑走路のない場所での運用を行っています。11月14日には自衛隊員3名が米軍のMV-22・オスプレイに搭乗、アクセスが困難な被災地を偵察しています。)、熊本地震(2016年4月18日、4機)等々、国内外の被災地の物資輸送等々に大活躍していますが、これらの事実を日本国内で報道されることは少なかったようです。

 

常に論点となる事故・・・

在日米軍基地配備のアメリカ海兵隊所属のMV-22の10万時間当たりの平均事故率は2012年4月11日の事故後に1.93となっているようで、事故前は1.12で、アメリカ海兵隊所属の飛行機平均の2.45を大きく下回っていました。

現在、MV-22の事故率はヘリコプターより低く(在日米軍に配備されているCH―53D、米国内配備開始・1969年)の事故率は4.15、しかし事故率は年々上昇し、2011年10月~2016年9月における10万飛行時間当たりのクラスA事故率(被害総額が200万ドルを超える、もしくは死者を出したなどの重大事故)は3.41で、同時期の米海兵隊航空機全体のクラスA事故率平均値2.83を上回っていることが各社報道されました。平成29年9月末時点で3.24のようです。

これらの事故の主因は運用上の問題で機体の問題は極めて少ないようです。オスプレイと民間航空機の事故率比較は意味を持たないと思っています。何故なら軍用機の場合は有事に備え、目的を達成するために、民間機とは違った命が掛かった厳しい任務、訓練を行なっています。

これらの結果として、私達はこれらの恩恵を目に見えない形で平和、災害支援、秩序社会等の恩恵を受けていると思います。日本に配備されるオスプレイは大災害時の困難な状況での活躍は勿論の事、安全保障上の抑止力としては極めて高く、費用対効果でもオスプレイに対抗する航空機は無いように思います。

 

最近の米軍・オスプレイ事故

*沖縄県名護市沖における事故(平成28年12月)

反米軍非難の大合唱となった名護市沖における事故、原因は、困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際の操縦士のミスと言われています。事故機のパイロットは自分の飛行機のブレードに給油ホースが当たって破損し、そのまま飛行を続けていくと、民家の上を飛ぶことになるので、どこで着陸をするかという非常に困難な環境の中で最適な手段を選んで浅瀬に着水をしたということでパイロットとしては適切な判断をしたと言われていますが、これらの事実の多くはカットされて報道されているようです。

*豪州における事故(平成29年8月)

事故原因は、着艦の際に米オスプレイ自体の吹きおろしが船体に当たって跳ね返り、オスプレイのローターに戻ってきたことによる。

機体、パイロット、搭乗員に問題なし。

*シリアにおける事故(平成29年9月)

夜間の低視界での着陸中にハードランディング。米側は、引き続きオスプレイの機体の安全性・信頼性に問題はないとの立場

これらの事故により事故率の上昇(米海兵隊MV-22・オスプレイ)、平成29年9月末時点での3.24は平成28年9月末時点の2.62より上昇していますが、上記の事故が事故率上昇に起因しているようです。

2019年10月7日、500,000飛行時間のマイルストーン(起点よりの距離をマイルで表した距離標識)を突破しています。これらの記録はアメリカ空軍のCV22、アメリカ海兵隊のMV22375機のオスプレイで記録しています。

ベル・ボーイングは整備、訓練、運用現場の担当者、データ分析など包括的な活動を通じオスプレイの運用を支援、さらにV-22・オスプレイ プログラムオフィスと協力し、オスプレイの改善に向けた取り組みを進められており海兵隊では共通構成、近代化プログラム(CC-RAM:common-configuration readiness and modernization・形態共通化による即応性向上および近代化)、空軍ではナセルの配線、構造の改善などに取り組んでいると言われています。オスプレイはアメリカ空軍、アメリカ海兵隊に加え、2020年に3機種目のアメリカ海軍向けオスプレイ・CMV-22が運用されるようです。

 

最先端機のオスプレイに要求される極めて厳しい軍の夜間運用、空中給油等は有事、大災害時等々を想定したもので軍用機の宿命かも知れません。

民間航空機のように、全てが安全第一で運用したら、オスプレイは世界一の安全な航空機になるでしょうが、厳しい運用が要求される有事、大災害時等々には役に立たない張子の虎・航空機になるでしょう。その際は手のひらを返したように多くの国民から有事等々に役に立たないと大バッシングを浴びるでしょう。

過去、自衛隊が3・11時に他ヘリが運用できない夜間等の厳しい状況でも整斉と自衛隊ヘリによる救助活動等が出来たのは日々、昼夜の厳しい訓練を行ってきたからだと思います。夜間訓練時の騒音等々反対者がいますが、これらの訓練等の結果、有事・大災害時等に活躍できることを理解すべきです。

どうしても軍用機の場合は危険と隣り合わせの場が多々あるようです。私達はオスプレイ等々訓練、夜間等訓練に反対ばかりするのでなく、何故そのような訓練が必要かを考える必要があると思います。救援、救助と念仏ばかりを唱えても結果を出すことが出来ません。

昨今、メディア等は全国でオスプレイを使った日米訓練を徹底して批判していますが有事、大災害時等々の救援等の運用は極めて厳しく、これらの訓練等は日本国、私達国民を守るためのものだと思います。呆れたことに地方の長が特定のイデオロギーを持ったような可笑しな反対派に同調し、先頭で反対する理由が理解できません。これらの人達は国等がどうなっても知ったことか、自分達の地域さえ良ければいい、知事屋、市長屋、町長屋等となり、自己中心の益、考え方に近いように思います。

陸自オスプレイの国内配備により、オスプレイの戦闘行動半径は無補給で600km程度、空中補給ありで1000km以上とも言われ、南シナ海、東シナ海への海洋進出を進める中国、核兵器・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対しての抑止力が期待出来ると思います。これらの陸自オスプレイを支援する空中給油機として航空自衛隊がKC-46Aを導入予定のようです。旅客機のボーイング767-200ER型機を母機とした空中給油・輸送機です。4機の調達を計画、鳥取県の美保基地への配備を予定です。KC-46Aの修理に関する技術援助契約先として、全日本空輸を7月に選定しています。

佐賀空港にオスプレイが配備された場合、島嶼防衛のみならず、待った無しの状況にあるとも言われる南海トラフ超巨大地震等の大災害時に迅速な行動により大活躍をすると思います。空中給油を行った場合、日本全国を漏れなくカバー出来、空き地等に自由に着陸等出来、現行のヘリに比べ、格段の迅速な移動が可能で私達に計り知れない恩恵、安心感、希望を与えると思います。

一日も早く佐賀空港への配備が望まれると思います。これらに反対する人達は、特定のイデオロギーを含んだ反対理由を発言していますが、結果的に国のことは知ったことではない、自分の地域、自分達さえ好ければ、知ったことかと思っているようにも思えます。オスプレイの迅速な対応により、かけがえの無い大切な命が救えることを是非考えてもらいたいものです。大災害は待ったなしで発生しています。

世界を見回した場合、好い国、善人ばかりではありません。善意は社会で生きる上で極めて大切ですが、善意であっても善意を仇で返す腹黒い国、人達がいる現実、死という仇を返された多くの人達、今後も国内外で頑張っている人達にも事件等が発生するでしょう。私達はこれらの事実を避けようとしますが、これらの事実は古来世界から現代までの現実です。国力に応じた最小限度の抑止力の高い航空機を保有することは極めて大切だと思います。有事、超大災害等が起こった後での佐賀空港オスプレイ配備は空しく、あまりにも寂しいように思います。

 

海外に目を向けた場合、軍事運用に極めて厳しい要求をするイスラエル政府は、現在導入が決定しているCH-53Kと共に特殊作戦、遭難救助能力強化等のため、オスプレイを導入することに強い関心を示していますが、厳しい財政に苦慮しているようです。

カナダも遭難救助機としてのトライアル(試験運用等)のため、ボーイング社から数機を供与されているようです。

インド海軍は現在建造中の空母・ヴィクラント(2020年運用)での運用を想定しボーイング社とアメリカ海兵隊主催の実機を用いた説明会に参加しているようで、現在運用中のKa-31早期警戒ヘリコプター後継機として取得を検討しているようです。

 

オスプレイへの評価は日本では特定のイデオロギーが含まれた評価となっているように思いますが、海外では純粋な軍用機として評価しています。

夢の航空機と言われたオスプレは試験運用、実任務等を行い、今は揺ぎ無い信頼を得ようとしています。日本の報道は機体が欠陥だと言う論調が多いようですが、これらの論調はインパクトを大きくするためのプロパガンダに過ぎないようにも思えます。反対者の多くも特定のイデオロギー論が先行しているようにも思います。

私達は、自分なりに正しくオスプレイを評価等することは(日本の将来にとっても今後、災害等で身近に目にする自衛隊・在日米軍の航空機)、大切であると思う昨今です。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小中華思想 | トップ | ”思い”が世界を変える。 »
最新の画像もっと見る

オスプレイ等」カテゴリの最新記事