「あほリズム」
(562)
「実は、彼は精神を病んでいるんだ」
「へえー、そうは見えないけどね」
「だろ、彼自身も自分が普通だと思っているんだから」
「で、彼はどこがおかしいの?」
「だから、自分が普通だと思っているところさ」
「あほリズム」
(562)
「実は、彼は精神を病んでいるんだ」
「へえー、そうは見えないけどね」
「だろ、彼自身も自分が普通だと思っているんだから」
「で、彼はどこがおかしいの?」
「だから、自分が普通だと思っているところさ」
「あほリズム」
(561)
地球温暖化を防ぐのは実は簡単である、ただ、我々が電気も自動車も
使わないようにするだけでいい。
「七日間」と「健康な日を三日ください」の追記
難病の苦しみと闘う若い女性と、彼女を励ます男性の文通を書籍
化した「愛と死をみつめて」(大島みち子・河野実共著 大和書房)
は、160万部を売り上げる大ヒットを記録し(1964年)、女優吉
永小百合が主人公役を買って出て映画化もされ、すると、当時駈け
出しの音楽プロデューサーだった酒井政利氏は、その反響の大きさ
に目を付けてレコード「愛と死をみつめて」(作詞:大矢弘子、作
曲:土田啓四郎、唄:青山和子 )を制作した。レコードはミリオン
セラーを記録しその年のレコード大賞を受賞した。酒井氏はその後
数々のヒット曲を世に送り出して敏腕プロデューサーとして知られ
ている。
年を経て、いま新たにガンとの闘病の末に亡くなった愛妻が書き
残した詩を、夫が新聞の投稿欄に送り、それが読者の感動を呼び、
テレビで取り上げられ、書籍化され、更にシャンソン歌手クミコに
よってレコード化もされた。大島みち子さんが書き残した詩「健康
な日を三日ください」からすでに50年以上経っているので、たぶ
んその類似性は問われないにしても、とは言えそれにはまったく触
れられないのはおかしい、と思っていたら、そのレコードを制作し
たのも、驚いたことにまたあの酒井政利氏ではないか。この手の死
別噺しで二匹目のドジョウを狙っているのかもしれないが、酒井氏
が歌詞の類似性に言及しないでいけしゃあしゃあと発表することは
なんか白々しい。
「あほリズム」
(559)
地球温暖化問題が真剣に取り組まれないのは経済成長が見込めな
いからである。近代社会における経済成長は、科学技術による温室
効果ガスの排出によってもたらされた。
(560)
もっと簡単に言うと、
「自然環境を守るなら、豊かな生活はあきらめなければならない」
地球温暖化は豊かな生活の代償である。
「七日間」と「健康な日を三日ください」
朝日新聞の「声」欄へ投稿された「七日間」という詩が多くの
読者に感動を与えて、メディアにも取り上げられて本にもなった
『妻が願った最後の「七日間」』(宮本英司著サンマーク出版)で
すが、別にイチャモンをつけるつもりは全くありませんが、かつ
て、顔面の軟骨肉腫に冒され左半分を切除した若い女性とその恋
人の文通が書籍化されて読者の感動を呼び、また吉永小百合が主
人公になって映画化もされ、そして歌も大ヒットした「愛と死を
みつめて」の大島みち子さんが残した「若きいのちの日記」(大島
みち子著だいわ文庫)に、まさに似たような詩が残されています。
以下は大島みち子さんが日記に残した「健康な日を三日ください」
です。彼女はこの詩を記した四カ月後の1963年8月7日永眠し
ました、21歳でした。
* * *
病院の外に健康な日を三日ください
一日目、
私は故郷に飛んで帰りましょう。
そしておじいちゃんの肩をたたいて、
それから母と台所に立ちましょう。
おいしいサラダを作って、
父に熱燗を一本つけて、
妹たちと楽しい食卓を囲みましょう。
二日目、
私は あなたの所へ飛んで行きたい。
あなたと遊びたいなんて言いません。
お部屋をお掃除してあげて、
ワイシャツにアイロンを かけてあげて、
おいしいお料理を作ってあげたいの。
そのかわり、お別れの時、やさしくキスしてね。
三日目、
私は一人ぽっちで 思い出と遊びます。
そして静かに一日が過ぎたら、
三日間の健康をありがとうと
笑って永遠の眠りにつきます。
「若きいのちの日記」(大島みち子著だいわ文庫)
* * *
いかがです?パクッたとまでは言いませんが、彼女の詩にまったく
触れずに発表するのは何か修まりが悪い気がしてならないのですが。