「欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝戦を観て」
朝の5時すぎに目が覚めてテレビを点けるとCL決勝戦の模様が
中継されていた。レアル・マドリード対アトレチコ・マドリードの
CL史上初のダービーマッチらしい。初優勝を狙うアトレチコが1
―0で勝っていて残り時間は5分ほどしかなく、初優勝を確信した
アトレチコ・サポーターの熱狂的な声援が寝ぼけ頭まで覚めさせた
。ロスタイムに入って、誰もがそのまま試合終了のホイッスルが吹
かれるだろうと思っていたら、残り時間1分余りでレアルがコーナ
ーキックをものにして同点に追い着いた。試合はそのまま延長戦も
後半になって、レアル・マドリードが相手ディフェンスの、疲れに
よるものなのか、わずかなコントロールミスからボールを奪って駆
け上がり決勝点を決めて、4-1で10度目の栄冠に輝いた。
さて、まもなく開催されるW杯ブラジル大会に出場するザック・
ジャパンのニュースが連日報道されているが、世界最強のCL決勝
戦を観ていてとても優勝など出来るわけがないと思った。パスの正
確さや速さ、ボールコントロールの巧みさ、ボールを持った者に対
するマークの的確さ、どれを取っても無駄がなかった。翻って、先
日まで行なわれていたJリーグの無駄の多い試合を思い浮かべると
とても敵わないと思った。もちろん、いまや海外で活躍する日本選
手も多くなったが、いまだ「個の力を高める」云々を言っているレ
ベルでしかない。しかし、日本代表に選ばれ能力の限界に達した選
手たちにいまさら個の力を伸ばせる余白など残っていないはずだ。
何が違うかと言うと何よりスピードだ。日本の選手はプレーするた
めにボールを止めるが、彼らはボールを止めないためにプレーして
いる。日本選手は重力の下でプレーしているが、彼らは、もちろん重
力の影響を受けているが、主に慣性の法則に従ってプレーしている。
パスをするにしろシュートを打つにしろ、いちいちボールを止めてから
でないとプレーできないJリーガーたちが優勝できるとは到底思えな
い。精々決勝トーナメントまで勝ち進めることができれば上出来だと
思う。
そして今夜はナデシコがアジア杯をかけたオーストラリア決勝戦
があります。これまでの試合を観ていると、かつてW杯で優勝した
当時のナデシコらしいパスワークが姿を消して、中国戦を観て、ず
いぶん雑なサッカーをしているなと思いました。しかし、力対力の
戦いを挑めばナデシコはオーストラリアに敵わないでしょう。
(おわり)
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