もう大分時間が経ちましたが、もとアイドル・キャンデイーズ
のメンバーで女優の田中好子さんが4月21日に乳ガンで亡く
なりました。享年55歳。その告別式では生前(3月21日)の彼
女自身のテープ吹き込みによる別れの言葉(3分28秒)が流
されたそうです。新聞でもその全文が載せられました。
これは実に異例のことです。誰にも知らされずに録音され、
式の参列者も本当に驚き且つ感動・感涙したそうです。改めて
そのテープを聴き、文章を読んで深く感動させられました。
自身の死を意識したうえで、3・11の大震災の犠牲者に支援
の思いを述べ、今となっては天国で犠牲者のみなさんを助け
たいというのです。また、義妹の夏目雅子さんのように、復活し
てこの世に生きている多くの人々を助けたいといっています。
これほどの辞世の言葉を聞いた覚えがありません。
”復活”は謎の言葉です、どう解釈すればいいのでしょうか。
夏目雅子さんのようにと言っているところからすれば、彼女
の映画が未だに多くのファンを魅了し続けていることや、白血
病の撲滅に向けた活動がいまも多くの患者さんを支えている
ことなどがあり、多分田中好子さんもそのような死んでもなおこ
の世界に生きるファンや弱者に勇気、力、感動を届けたいと思
っているのだと解釈したいと思いました。
命の火が消えそうな時にいたってなお、肉体の死を乗り越え
て、彼岸にても此岸への思いを寄せるということは並大抵のこ
とではありません。
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