(童話)万華響の日々

いつもご訪問ありがとうございます、ブログ開始から大分心境も変わってきました

絶世の佳人との一晩の逢瀬

2016-07-09 21:47:02 | 花の万華鏡

今年も「月下美人」が咲くのを心待ちにしていた

冬は室内に入れて越冬させていた

春になってから外へ出して十分に日を浴びさせた 

葉から花芽が出始めたと思ったら、忽ちに蕾が膨らんだ

6月のある日のこと、今日は咲きそうだと思って

日が落ちてから注意して見ていた

7時ごろから開き始めて8時半ごろには7分咲き、芳香も漂ってきた

10時近くには満開になった

真っ暗な中だから懐中電灯で照らした、

光の中に真っ白な細長い何本もの花弁が開いていた

まさに皆既月食のようにみるみる咲いて朝方にはしぼんでしまう

この一晩の純白の美しさはこの世のものとは思われない

一晩だけに限られた絶世の佳人との逢瀬は夢のようだ

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿