今日の3台目は輸出用のCBトランシーバー、ROBYN, SX-007 で28MHz帯のアマチュア無線用に改
造出来ないかと云うご依頼だった。 この種の無線機の修理、改造に付きましてはこちらのホー
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周波数の組み合わせは送受共用の6個と、送受各4個で為され各24通りとなる。 ただ米国のCB
のチャンネル・プランでは10KHzと20KHzが混在しておりそのままでは10KHzステップは無理。
その後周波数の組み合わせを調べた結果、送受共用の水晶5個、送信/受信各1個、合計7個
の水晶を新たに注文すれば10KHzステップでの24Ch.が実現出来ることが分かった。
先ずは動作の確認を行った。 上は1Ch.26.965MHz(実際は-210Hz)
1Ch.~23Ch.まで送信動作は良好だった。
ただ受信感度は1Ch.~23Ch.まで十分と云えるものでは無かった。 回路図が有れば修理もし
易いのだが何も無いとなると簡単では無い。
8月29日 受信部の調整に取組んだ。
高周波増幅段の入力側と想えるダイオードの一つが割れていた。 過入力の保護の可能性が高
いがこの機種での送受の切換えはダイオード・スイッチを多用しているので交換してみた。
残念ながら変化は診られなかったが、RFとIFの調整で感度は若干上がった。 ただノイズ・レベル
が可成り高く、これでは実際のQSOは少なからず制約を受けることになるがどうするか?
9月1日 S/Nは悪いがそれを承知で改造を進めて欲しいとのお話を頂いたので、特注の水晶を7
個発注した。(郵送料にも消費税が必要とのことで、内税となっている郵送料に更に消費税が必
要と云うのが納得行かなかったが10円のことなので不本意ながら議論は止めた)納期は3週間
程とのことだったので入手後改造に取り掛かることにしよう。
9月26日 頼んでいた水晶が届き早速改造に取り掛かった。
理論的に水晶の組み合わせを5x5=25(ロータリー・スイッチのポジション数24まで)と考えていたが
残念ながらロータリー・スイッチの構造から4x5(4x6も不可能では無いが10KHzステップは不可)し
か実現出来ないことが分かった。
無理無理5x5を実現しようとすると別途トグル・スイッチ等のスイッチを適当な場所に設ける必要が
有るが、ロータリー・スイッチだけで切り替えては行けないので余りお薦めは出来ない。
9月26日 実際の改造に取り掛かった。 先ず受信部を28MHz帯に合わせ、送信部に取り掛かった。
送信部の調整後、出力、周波数を各々確認した。