今日お預かりしたのは日本では余りポピュラーでは無いギャロピン・ゴースト方式のラジコン装置
で誤って電池を逆に繋いで仕舞い、ご自身でトランジスタを交換したとのお話だった。 *お願いし
てあったeMailアドレスが何処にも記されてなかった。 この種のラジコン装置の 修理、改造に付
きましてはこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
ギャロピン・ゴースト(Galloping Ghost ギャロッピング・ゴースト)方式の物に取り組むのは確か
今回で3度目となるが通常のサーボも併用する物は初めてとなった。 サテ上手く直せるか?
アクチュエーターは Adams の物かとも想ったがどうも ACE R/C の Baby Twin の様だった。
サーボは K RD Products の物だった。
受信機にはトランジスタ11石が使われており内6石を国産の物に交換したとのお話だった。
イヤハヤ交換したトランジスタは一つかと考えていたが実際は数個交換された様だった。 想定し
た修理より可也難航することが想像出来る。 昔の様に足の出方が△形なら電極が分かるのだが
殆どインライン(直線)なので電極の確認にはパターンを追わなければならず時間を要する。
接続図だけでも何も無いよりはズット助かるが、回路図が在れば話は早いのだが。
添えられていたPulse Commander の書き物には1974年2月7日の日付と15K15T (アクチュエー
ターの型番) が記されていた。
ゴーサインを頂いたので修理に取り掛かった。 先ずはご依頼主が外されたトランジスタを診て
みたが全て動作していた。
ご依頼主から電話を頂き受信機能は動作しておりモニター出来るとの情報を頂いた。(確認出来た)。
電源電圧3Vでの電流を見ておいたが約80mAだった。 受信機の消費電流としては可也大きい。
ご依頼主が組み込んだトランジスタを全て外した。 2SA1015(x1), 2SC945(x1), 2SC1815(x2),
2SC60(x2)。 PNPの2SA1015が2個なら一応数は合うのだが?
元々はこうではなかったと想われる様にトランジスタを組み込んだが電流は余り変わらなかった。
この機種の回路図とパターン図が在れば直ぐに分かることだが今日は夜都内で集まりが有る為
そろそろ仕事場を後にする必要がある。
都内に向かう電車内でアレコレ今日の作業を反芻してみたが、アクチュエータはセンタータップを
使わ無い方式を採っていたので単一電源では無く、+、-に分け電源の中央から電源を取ってい
るのでは無いかと思い始めた。 回路図が有れば直ぐに分かることなのだが!
2月21日 通常の受信機なら特に回路図が無くとも何とかなるがサーボ用のアンプは直流結合
の物が殆どで回路もメーカーに依って様々なのでどう取り組むか考え込んで仕舞った。 そんな
中、明日届く27MHz帯のラジコン装置を40MHz帯に改造する依頼を頂いた方がお持ちになって
いる1970年代の技術資料を添え送って頂ける事になり、加えてこのブログを読んで頂いた様で
東京にいらっしゃるご友人が同じギャロピン・ゴーストをお持ちでギャロピン・ゴースト関連の雑
誌記事を送って頂いた(この記事でこれまで不明だった複数チャンネルの仕組みが分かった)。
2月22日 昨夜以前ラジコンが趣味と伺ったTさんからお送り頂いたUSBメモリーのデータを調べ
てみた。余談だがTさんのお話に依るとNECさんで人工衛星関連の仕事をしていらして今はJAXA
に出向しているとのことで、自分の職歴と似ていて驚いたことを思い出した。 サテACEの資料が
少し見付ったが上の回路もギャロピンゴースト用の物だがアクチュエータにセンタータップ付きの
物(単一電源で良い)を使うタイプで今回の物とは可也異なっていた。 サテご依頼主のメールア
ドレスを記した葉書が届いたので基本的な質問をさせて頂こう。
2月23日 今回の基板のパターン面を拡大し回路を少し追ってみた。 何とか動作の確認方法の
目処が付きそうなので近々診てみよう。 しかし想定した時間を既に可也超えて仕舞った。
上の回路図のモデルは Pulse Commander DE Pulse Proportional Superhet Relayless Receiver
と想われるが、ここでの DE は Double Ended の意味なのでさしずめ今回のモデルはここが SE
Single Ended となるのでは無いかと想像した。 (しかし何とも良く考えられた回路だ!)
2月25日 アクチュエータの駆動回路の想像がおぼろげながら付いたので実際に動作を診てみた。
アクチュエータはバタバタと良好に動作したので、次いでサーボの動きを診てみた。 多分この動
きで良いのだろうがボタンを押している間サーボが回転運動を続けていた。
電源電圧2.4Vでの消費電流は(サ-ボを除き)約100mAだった。
ニュートラル位置でアクチュエータのバランスが取れて無いとのお話だったが発振回路に使われて
いるコンデンサはフィルム・コンデンサの様なので経年変化は余り無い様に想われる。 繰り返しに
なるが回路図が有れば直ぐに想像が付くのだが!
2月26日 出力回路(詳細は不明)を書いたので加えた。
3月1日 ご依頼主からメールが届き完璧に動いており、サーボの動きも安定になったとのお話だ
った。 直し手としては結果がどうだったか一言言って頂けるだけで安心するのだが時に何も連絡
が無いことが有り修理結果に満足されて無いのかと考えて仕舞う。