
今日青葉区の I さんからお預かりしたのは Telefunken, IB 50 で姉妹機種の IA 50 も含めるとこれま
でに確か5台程を手掛けた。 この種のカーラジオの修理、改造等のご依頼はこちらのホームページ
https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。



バンド切り替えと、音質切り替え部分のツマミが割れていた。

内部を見て驚いたが何と出力管 (ドイツオクタル) ECL 11 が見事に割れておりガラスのかけらも残っ
て無かった。 仮にラジオの高周波部分が機能しなくとも外部信号のアンプは作れると考えていたの
だが参った!








何とかこの ECL11 を何処かで手に入れるか修理を諦めるかご依頼主に伺ってみよう。



終段の ECL11 も大事だがそれ以前の高周波部分が機能するかどうかを簡単な電源を作り確認した。
先ずはバリコンのローターに変形の問題が診られたのでその修正から始めたが以前なら何の問題も
無かったこの種の問題が視力の低下と共に非常に困難となった。 一応周波数を下げて行くと 800
KHz 程度までは機能したがそれより下はバリコンのローター/ステータ間の問題が有り受信出来な
かった。


出力トランスの巻き線は未だ診ていないがそこに問題が無ければ出力管 ECL11 が割れておらず
電源が有ればスンナリ動作した可能性が有る。

4月25日 外部入力を可能とするオプションのご依頼が有ったので取り掛かった。


低周波の入力回路を見付けなければならずことは簡単では無い。

音量調整のボリュームの所を入力とした。


パイロットランプが気になったので確認したが断線していた。

残念ながらこの形状の6Vの物は一つも無く別の形の物を何とか組み込んだ。


通電すると薄っすら点灯したのが見える。 前面パネルは4本の皿ネジで固定されているのだが手許
にマイナスのビスが無くプラスの物で固定したがここはマイナスを使いたい。

5月6日 ドイツから ECL 11 が届いたので動作を確認し好結果を得た。


6月3日 大分日にちが開いて仕舞ったが最も面倒な電源部の製作に取り掛かった。

駄目元で何時もの部品屋さんに以前の画像を見せ同様の物が無いか聞いてみた。

幸い同様の物(最後の一つ)が見付かった。


半導体バイブレータを暫く使って無かったが 6V マイナスアースの最後のストックだった。

6月6日 電源部の組み立てに取り掛かった。





実際に放送を受信した。 若干感度は低いが使われるアンテナを選ぶ必要が有りそう。

外部入力の確認を行い好結果を得た。 明日は外部入力用のユニットを作り終わりとしよう。
(アンテナ回路と局発の微調整に使われているセラミック・トリマが固着しており、またIFTの
ダスト・コアも既に固着しており無理に回しても更に壊れるだけなのでどうするか?)

6月7日 同調回路の2連バリコンに添えられたセラミック・トリマーの動作を診て見たが固着して
おり全く回せ無かったのでドライヤーで熱を加えた。結果回る様になり上の局発用は機能していた
が下のアンテナ回路用は蒸着面が破れていることも有り機能していなかった。 深追いは止めた。

外部入力ユニットを作り組み込んだ。


先日組み込んだランプが点灯しなくなって仕舞ったので再度取り組みランプを6V用に換えた。

最後に両側の切り替えスイッチ部分のツマミを取り付け終わりとした。