今日手掛けたのは Philco の 37-84 で (全てではありませんが同社の製品には西暦の下二桁が
型番として使われることが多くテッキリ 1937年製と想っていたが)1936年の製品でした。
ラインナップは 6J7-6J7-6F6-5Y4 と高一のグリッド検波と想像しておりましたが実際は一応
スーパーで IF は 470Kcでした。 この種のラジオの修理に付きましてはこちらの ホームペー
ジ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
お話では上の画像の中央に在る青い抵抗 (6KΩ) から煙が出たとのことでした。この抵抗は周
波数変換の 6J7 のカソードと局発コイルの間に入っている物で発熱するハズは無いのですが。
回路を調べたところ誤って 6F6 のプレートに接続されておりこれではなるほど +Bが加わっ
て仕舞い発熱する訳です。 誤って6F6 のプレートに接続されたリードは本来アンテナ入力の
リードと撚って若干の容量を形成していた物でした。 多分近年修理された方が回路図無しに
ことに当り何処にも接続されて無いリード線を不思議に想い近くに接続して仕舞ったのかも
知れません。 変色した本来の抵抗に戻すことも考えたのですがリードが短く、近年の抵抗
5.6KΩに交換し若干の調整を行いました。 入力に入っている音量調整用ポテンショメータの
アース側が配線されて無かったので 1本加えました。 結果中々良い音で鳴って呉れました!
昨日今日と取り組んだこのチューナー+アンプは片チャンネルの出力が殆ど無く、また可也の
ハムが混入すると云うものでした。 他に画像には有りませんがレコード・プレーヤーの回転
が遅いとのお話しも有りました。 この種の物の修理に関しましてはこちらの ホームページ
https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
ケミコンの一部が破裂一歩手前で、またペーパーコンも幾つかが容量抜けや、絶縁劣化を起
こしていた。 今回は最低限の部品交換で良いとのお話しだったので最小限に抑えたが近い
将来別の問題が起きる可能性は高い。 他に FM の MPX が全く機能していなかったが何とこ
の部分の真空管 6AQ8 と 6AN8 が逆になっていた、これでは動作しない。 どうにか MPX も
動作し出したがセパレーションは完全では無かった。 ただ FM ステレオは不要とのお話し
だったのでこれも今回はパス。
久々に昨日 Drake の SSR-1 をお預かりした。 今回で4台目?になり少しは慣れた気もする
が果たしてノイズも聴こえないと云う症状の原因は何処に在るのか? この種の受信機の修
理に付きましてはこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
昨日 2-3 MHzアンプのトランジスタにE-B間の短絡が見られこれが原因だったかと色めきだ
ったのですが残念ながらここだけでは無く他にも問題が有る様です。 手元に在った適当なト
ランジスタで代用させていましたがこれから先は 50MHz近い周波数を扱うことになる為、何
時もの部品屋さんにトランジスタを買いに行った際、気になった IC もついでに買っておいた
のが的中し良好に動作し出して呉れ一安心!
今日拝見した電話機は受話音量が極端に小さく実用には程遠い物だった。 サテ、本体部分
に問題は無さそうだったが....... この種の電話機の修理に付きましてはこちらの ホームページ
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オリジナルの袋打ちコードをそのまま使って欲しいとのご依頼だったので先に進もうと工具
を用意し始めて気付いたのは下の画像に見られる様、現行のモジュラー・プラグとは異なり
上下2段となっており、使われている線材も直径約 0.8φと現行の物の数倍の太さがある。
サテ この太い線材を現行のモジュラー・プラグに使えるか? もう一つは使えないことが分
かって元に戻そうとしてもこの上下2段に分けているプラグ用の工具は見たことが無い。
つまり逆戻りは出来ない!
オリジナルのストレートな袋打ちコードを使った修復は諦めご依頼主がストレートで且つ両
端に 4極 4芯のモジュラー・プラグの付いた おまけにリールに巻かれた物を探して呉れたの
でこれを使える様、本体内にモジュラー・ジャックを用意した。 この改造をやりながら確
認出来たのはオリジナルの袋打ちコードの 4本の内 2本が内部で切れかかっていた。
レストア中の 1964年製 (英) ウーズレー ホーネットに搭載したいとご依頼頂いたのが今回の
AM/FMラジオで米国バンドを日本バンドに改造し折れていた選局ツマミも修復しお収めした
今日お預かりしたのは車載用の上が FM チューナー、下が AM/FM ラジオです。 共に壊れ
ており可也難航しそうですが見積った後、実際に手掛けることになるか目下不明です。 こ
の種のカーラジオの修理、改造はこちらのHP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合
わせ下さい。
上の物は選局用の真鍮製シャフト (約5φ) が途中で折れて仕舞っており銀蝋、或いは強度の
点で心配はあるが半田で繋ぐしか無さそうだ。 しかし破断面がシャーシー内部なので事は
簡単では無さそうである。 電気的な部分なら殆どのことは問題無いが機構部分となると一
挙に修理は困難となる。
こちらは電気的な問題だけなので原因が分かって仕舞えばアット云う間に修理は終わる。
折れていた選局用のシャフトをチューナーの物と交換しようとしたがサイズも構造も微妙に
異なっていることが分かった。 仕方なく強度の点で不安はあったが半田付けしたところ可
也良好でカバレッジの改造で可也この部分も使ったが問題は無かったので再組み立てを行い
ヤレヤレと一息付いたところで残念ながら折れて仕舞った。 何か別の方法を考えねばなら
ないがガッカリして仕舞い暫くは頭を冷やすことにしよう。
塗装面のレストアやシャーシのクリーニングは専門では無いが一応済ませ、バリコンのロー
ター、バンド幅切替、音量等の接触不良を修復し IF の再調整を行った。 周波数も若干ずれ
ているので明日にも取り掛る予定だが、一点 BFO に問題が有ることが分かった (BFO そのも
のは発振しているが BFO のバッファ 6BA6 の G1 に約 200mVp-pしか加わっていない) がこ
の部分をどうするかご依頼主に伺ってみよう。
BFO の機能に問題が有ったので上のユニットを分解してみたが多分 3-4時間もあれば十分だ
ろうと考えていたが可也の時間を要して仕舞った。 全体を通して感じたことは無論良く出来
た受信機だが欲をいえば各バンドのコイルに使われているダストコアのネジ部分のナット兼
ワッシャはもう少し信頼性の高い構造にして欲しいと思った。 現状の物では振動等で緩んで
仕舞う可能性がある。 最後に気付いたのは二日前に各真空管の gm とエミッションをチェッ
クした際には問題の無かったC電源用の整流管 6AL5 に空気が入りゲッターが白くなってい
た、誠に不思議なのであります。
以前ネットオークションでお求め頂いた ICR-100が修理の為に戻って来た。 先日診せて頂い
た際ことは簡単で無い事が分かりお預かりしている物の修理が一段落するのを待っていたが
どうにか一息付けたので朝から取り掛った (SONY製の白黒テレビでは 8-301、またラジオで
は今回の ICR-100 が最も神経を使い、ことに当るには精神を統一し覚悟を決める必要がある)。
電池のマイナス側のリードが断線しており、またスピーカー用のリードも半田付けが外れて
いたがこれらは基板を外す際に切れたものの様で直接の故障原因では無い様想われた。
スピーカー用のリードはオリジナルの長さでは全く余裕が無く本の少しテンションが加わる
とまた外れる可能性が高いので 2mm程長いリード線に交換した (下の画像の右端に見えてい
る白いリード線)。
結果から申し上げれば検波出力までは問題無く出ていたが低周波アンプの動作が通電後歪ん
だ形で出力されたがそれも徐々に小さくなり 10秒程で略ゼロとなった。 絶対では無いが IC
の低周波部分が壊れた可能性が高い。 こうなると残念ながら直せないが近々終段の SEPP ア
ンプを形成しているトランジスタ 2石と IC の低周波部の切り分けを行ってみよう。
1月2日
先日お預かりし今日取り掛ったのは Hallicrafters の SX43 で中波から FM までを 6バンドでカ
バーしている受信機ですが、バンド 4、5が動作しておらず、またアチコチに問題がみられる
ので少なからず梃子摺りそうな感じでした。 しかし RF (6AB6) と FM 検波 (6AL5) のみMt管、
周波数変換はロクタル管 7F8、他は全て GT 管と云う構成です。 この種の受信機の修理に付
きましてはこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
12月12日 スプレッド側のダイアル・ストリングを直し、次いでバンド 6 (86-109Mc) の改
造に取り組み下端を 76Mcからとした。
全く動作しないバンド 4 (15.5-44Mc) に取り掛った。 SG から信号を加えてみたところ一応受
信はしていたが余りに感度が低い。 Ant、RF、OSC の各 LC は一応共振していたが Ant 回路の
Q が異常に低く、OSC に比べると数分の 1しか無い感じだった。 回路図から机上で問題点を
探してみたが実際の回路は 2階建てのサブシャーシに乗っており確かめるのが難しい。しかし
このモデルだけでは無いがこの時代の全波受信機はシングルスーパーの物が多く (今回の物で
はバンド 5 (44-55Mc) のみダブルスーパー) 例えばバンド 4の上端 44Mc に対して 455Kcでは
約 1%でまともに機能するとは考え難い。 サテどう切り開くか!
12月13日 朝からコンデンサ類の交換に取り掛った。 ペーパーコンデンサの内、紙の外装+
パラフィン被覆の物は全て絶縁が劣化していた。 流石に碍管で覆われた物の殆どは良好だっ
たがトーンコントロール用の物には珍しく短絡が見られた。 サテ、これで怪しい部分は殆ど
無くなったハズなので再度動作を確かめてみたがバンド4の動作には特に変化は見られなかっ
た。 タダ少し気掛かりな点が有ったので受信周波数を下げてみた。 結果 19Mc以下で動作
し始めることが確認出来た。 想像では Ant.及び RF コイルの Q が何らかの理由で下がり、
結果選択度がブロードになって仕舞い自分の局発を受信して仕舞っている様想われる。 サテ
下がって仕舞った Q を上げるのは容易で無い様想われるが果たして妙案はあるか?
Sメーターは上手く直った様想われるが明日にも組み込んで見よう。
12月14日 朝から Sメーターの組込、IF の調整、各バンドのトラッキング調整に取り掛かっ
た。 昨日まで悩んでいたバンド 4も可也良好に動作してくれ一安心。 やはりSメーターが機
能するのは調整に多いに役立つ。 想定していた時間を可也超えて仕舞ったが、サテ クリスタ
ル・フィルター部分はどうするかご依頼主に伺ってみよう。
12月15日 クリスタル・フィルター部分もと云うことで早速チェックに取り掛かった。
前面パネルの直ぐ近くに在る水晶を取外して調べてみたがどうも上手く機能していない。
分解したのが上の画像で水晶振動子その物は想ったより小さかった。 接触する金属面を含
め表面を磨き、再度組み立て特性を見てみた。 近年のカラーバースト用の水晶と比較する
と Q は可也低く、また使ったバラックセットの性かも知れないが共振点が 450Kc 程度と低
いのが気になった。サテこの Q 或いは共振周波数でこの回路は正常に機能するのだろうか?
12月16日 昨夜久し振りに Radio Amateurs Hand Book に目を通しておいたのが役に立ち、
これまで並列共振のことしか考えなかったのを直列共振に切替、結果若干共振周波数は低
いが共振していることを確認出来た(下の画像)。
ただ矢張りQ がイマイチと云う感じがしたので SP-600 用の物と比較してみることにした。
結果左程変化は無く (周波数は SP-600 用より約 2Kc低かった) IF の周波数を水晶の共振周
波数 (約453Kc) に再調整した。
結果クリスタル・フィルターは機能する様にはなったがブロードとシャープが逆の様な感じ
がするのとクリスタル・フェージング・コントロールが全く機能して無い様見受けられた。
三洋のトランスレス 5球、2バンド スーパーだが輸送に依るトラブルが無いことを確認した、
このところ忙しく中々お預かりした物に手を付けられないが近々取り組ませて頂こう。この
種のラジオの修理に付きましてはこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合
わせ下さい。
拝見したシャーシ内部は画像の様に見事にオイルコンが破裂していた。 日本ケミコンのこの
種類のオイルコンは絶縁不良の物が多く今回の様に破裂することは珍しく無い。 他のペーパ
ーコンも可也劣化していることが考えられるので交換し バリコンを固定しているゴムブッシ
ュも既に溶けて仕舞っており交換が必要だ。 サテ、何時ものことで動き出すとそれまで見え
なかった問題が表面化するのが常だが大きな問題は現れないことを期待しよう。
バリコンのゴムブッシュに依る固定も直し、ボリュームも分解掃除を行ったがこの部分の改
善は殆ど見られなかった。 作業を進める中で気になったのがハウリングで何とも解せなか
ったが原因は音声増幅の12AV6 にこれまで経験したことの無い様な大きなマイクロフォニッ
クノイズが発生していた。 こうなると交換しか無く交換後症状は消えた。
ネットオークションに出品していた早川の TV-300 が落札されたので出荷前の動作試験を始
めた。今年 3月のフジテレビ開局 50周年記念番組以来なので丸 9ヶ月通電していなかったこ
とになる。 (余談ながら同局の 40周年記念番組では終戦後の神田の露天を再現した店で日本
海軍用の観測用ブラウンを売る店主の役をおおせつかったが今回はテレビだけが出演した)
サテ、上の画像は通電直後、下は通電後 20分程経過した画像で水平 (AFC)と垂直振幅の調整
が必要の様でした。(垂直振幅は前面下部で調整可能)この種のテレビの修理に付きまして
はこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
12月4日 朝から連続試験を行い十分と想える結果が確認出来たので明日発送
することにした。
通電 2時間経過後の画像で問題は見られない。
今日取り掛ったのは (独) EMUDのJunior 61でお話しでは全く動作せず、また一部修理中に壊
して仕舞ったと云うものでした。確かめた症状はお話しの通りで先ず基本的なところから取
り掛りました。 この種のラジオの修理 改造に付きましては https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/
からお問い合わせ下さい。
全く音声出力が無く調べたところ出力管のプレートは約 280Vだったが Sgはゼロでこれでは
動作しない。 原因は上の画像に在る電源の 1KΩ/2W の断線だった。 一緒に写っているのは
ご依頼主が壊して仕舞った 2,200pF。 サテ、音は出る様になったが中波が動作しない 周波数
変換の ECH82 のピンを磨き、ソケットの半田付けもやり直したが感度が低い。 これの原因
はアンテナコイルの位置のズレ (インダクタンスが合ってない) で若干周波数帯に依って感度
が低いところも有るがマア実用上問題無い感度が得られた。 他にトーンコントロールのシャ
フトが固着していたり、ペーパーコンの劣化、FM のカバレッジ等の問題が有るが何処までや
るかご依頼主に伺ってみよう。
12月3日 ツイーターを生かして欲しいと云うご依頼が有ったので手持ちのツイーターで使え
そうな物を探してみた。 下の画像の物が良さそうだったがサイズが小さくそのままではキャ
ビネットえの取り付けに問題が有った。
元々のツイーターはクリスタル?スピーカーの様に想えたが分解した内部には薄いフィルム
が 1枚在るだけで狐に摘まれた様だった。 このスピーカーのケースを上手く使えば中に納
めることが出来そうだったのでリブをニッパーで切り......
中に納めたのが下の画像です。 丁度適当な深さがあり、底にダンボールを敷いて適当な力で
キャビネット内部に押さえ付けられる様調整しました。 これで見た目もオリジナルと変らず、
ツイーターが活き返りました。
次いで絶縁の劣化していたコンデンサを交換し、FM のカバレッジも 76MHzからに調整し
一連の修理、改造は終わりました。 その後 PC を使いながら近くで 1時間近く連続運転を行
い合格点が付きました!